それから余談になりますが、昨年12月で予定の生産を終了したタイプRをつくってきた栃木工場で、先日、スタッフの手で完了式典が開かれました。通常、開発を終え、工場でラインにのせて第1号車が生産されるとき、ラインオフ式典というのをやるんですが、生産を終えるとき式典をやったのはこのクルマがはじめてでした。それだけ、工場の方々が情熱を込めて生産していたのです。たとえば、遮音材を外しボディをかなり軽量化し、またサスペンションも大幅に強化したタイプRの設計仕様により、必然的に高まったノイズや雑音をなんとか低く抑えたり、ボディや脚まわりをしっかりつくり込んだり…というような取り組みを、 実際にクルマを製造する工場のクラフトマンの方々が行っていたのです。NSXは、こうして周囲の非常に多くの方々に温かく支えられ、続けられているプロジェクトなのです。
いつか、機会を見つけてNSXを支える周囲の方々の苦労話などを紹介できればと思っています。 |