NSX Salon NSXライブラリ

前ページで登場いただいた川嶋さんの経営される(株)大阪エヌ・エス・イーによる「NSXライブラリ」は、コンピュータの画面上でNSXのカスタムオーダー・プラン、リフレッシュ・プランのシミュレーションをすることができるシステムだ。各プランのすべての情報がインプットされており、画面上のメニューから自分の好みのパーツを選んでいくと、瞬時にしてその完成車を見ることができる。「特に苦労したのが色の変化です。変換にかかるスピードを大幅に縮小させ、NSXの微妙なカラーリングをより忠実に再現する…。結果、約1秒ほどで瞬時にして色を変えていくことができました。そして一つのクルマの写真をもとに、ボディの様々な部分の陰影の情報をインプット。それをもとに例えばボディを黄色にした場合、光り方を計算して、コンピュータの持つ1677万色の色情報から色を作り出していく。この課題を克服するのに2年半ほど開発機関を費やし、様々な試行錯誤を重ねていきました。今後も増えていくプランに合わせて内容を充実させていきます。」と川嶋さん。さらにこのシステムの注目すべき点は、見積もり画面で自動的に計算が行われる点だ。これによって、ゲーム感覚で楽しみながらイメージを膨らませていき、同時に価格も検討していくことができるのだ。そして現在、同社ではこのシステムのウインドウズ版を開発中。ハードウェアにノートブックも用意されるので経済性、機動性に優れたツールとなることだろう。今まで塗版やカタログ写真でしか見ることのできなかったイメージをより現実に近いものとして見ることができる。デジタル化、効率化の時流を汲み、「進化するスポーツカー」NSXに相応しい情報提供ツールだ。尚、このシステムは現在、田園調布のNSXサロンにのみ常設されている。


マウス操作だけで簡単・便利にカスタムオーダー&リフレッシュをシミュレーション。1677万色のカラー表示でリアルなカラー表現が実現。

まずはボディカラー。画面左下の色を選んで、マウスを押す。フロント、サイド、リアビューに変えて印象を確認。

好きな色をいくつか選び、比較して表示。画面はタイプT。ルーフ同色塗装も試して見れる。

次は内装全体を設定されている全ての組み合わせからセレクト。パンチングレザーへの変換などができる。

細部をクローズアップして、各部のステッチ色を確認。

メニュー画面に戻り、「見積書」を押せば、選んだカスタムの料金を含め、詳細な車両価格の見積りを表示。「お値引き」の欄もあったりするのだ。
「VTR」画面では、サーキット上を走るNSXのムービーを見ることができる。


※この記事は1995年8月発行のNSX Pressに掲載されたものです。
 「NSXサロン」は現在は営業しておりません。ご了承ください。
※「NSXスペシャルページ」にて27,906,817,320通りのシミュレーションが可能な「カスタムオーダープラン」をご用意しております。


           

NSX Pressの目次へNSX Press Vol.16の目次へ

NSX Press vol.16は1995年8月発行です。