復活したGTの祭典

 今年のルマンは、車検の日から多く観客が押し寄せ、いつもなら人の少ない予選もかなりファンが詰めかけていた。
 このルマンで最多の13勝を記録しているドイツの名門ポルシェからはRSRと911。1924年にベントレーによって外国勢としてはじめての栄冠を勝ち取り、世界の関心をこのルマンに向けさせるきっかけをつくったイギリス(最もエキサイティングな観客としても有名)からはジャガーXJ220。そして独特の低いエキゾーストノートとユニークなスタイルのフロントエンジンスポーツであるマーコス。同じくフロントエンジンで“直線は速いが曲がれない”と、ドライブするジェフリースがこぼしていたリスタージャガー。イタリアの名門フェラーリからは全日本GTでもお馴染みのF40。地元フランスからは意外に速く強いヴェンチュリー。アメリカからはプライベーターのシボレーコルベット。その他に、BMW12気筒エンジンを積んだ話題の1億円GTカー、マクラーレンF1GTR。エキゾチックなスタイルのキャラウェイコルベットなどの魅力的なスポーツカーに地元フランス人、世界中から集まったスポーツカーファンが食い入るように見入っている。そしてその中にNSXがあった。昨年からGTクラスのコンペティターとして日本からいち早く参加し、街をにぎわすルマンポスターのメインキャラクターとして今年も描かれた日本のリアルスポーツカーである。世界に名だたるスポーツカーとしての伝統を築いていくために、いまここにあるのだ。


  

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NSX Press vol.16は1995年8月発行です。