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HONDA COLLECTION HALL
1948年、通信用発電機の動力源として使われていた小型エンジンを自転車に積んだモーターバイク「バタバタ」の発売から本田技研工業はスタートした。まったく違う世界にあったエンジンと乗り物を見事に組み合わせることで生まれた「バタバタ」は、新しい交通手段として、当時の日本で人気を博すことになった。そうしたユニークな視点と独自の発想が、ある時は技術進化のために活かされ、またあるときは製品の発想に活かされ、現在の「ホンダ」を形づくった。
イメージ 初の4サイクルOHVエンジンを搭載した「ドリーム号」、偉大なる50ccとなった「スーパーカブ」、イギリスのマン島TTレースに日本からの先駆者として乗り込み活躍した「4RC146」、4輪でもグランプリカーのミニチュア的性能とイメージを彷彿とさせた「S500」、世界F-1GPに初参戦した「RA271」、軽自動車の名作「N360」、排ガス規制のフロンティアモデル「シビック」など…。
「ホンダ」のスピリットを象徴するそれらの作品を収集・復元する作業が、1973年、創立25周年を機会に始められ、現在までコレクションの充実が進められてきた。
そして、このたび70年代前半までのコレクションの公開準備が整い、『ホンダコレクションホール』(鈴鹿サーキットランド内、平成5年7月開館)に展示された。
「創造と挑戦」と題した、ホンダ黎明期の第1回展は、およそ1年ほど展示される。今後は、1年刻みで新たな企画内容で展示されるとのことだ。貴重な「ホンダ」の作品展である。
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第1回展「創造と挑戦」

●プロローグゾーン
創業者本田宗一郎の略歴と、「アート商会」での奉公時代に主人を手伝って製作したカーチス号。

●2輪車ゾーン
本田技研工業創立の1946年から1974年までに生産された市販モーターサイクルの数々。
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●2輪レーサーゾーン 日本車としては初めてマン島TTレース、世界GPレースに出場し、世界チャンピオン獲得に至った、1959年から1967年までの2輪レーシング・マシン。
●軽自動車ゾーン 1963年に発売されたT360から、1966年発表のN360など、初期の軽自動車。
●4輪レーサーゾーン 日本で初めて世界F-1 GPに参戦を開始した1964年から、1968年までの第1期ホンダF-1マシンとF-2マシン。
●小型自動車ゾーン 自動車メーカーとして初進出した1963年発売のスポーツカーS500から、ホンダ1300、シビックCVCCなど1974年までの小型自動車。
●汎用製品ゾーン 1952年から生産を始めている汎用エンジンから耕うん機、発電機、船外機など。

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NSX Press vol.13 1994年3月発行