 |
当然、彼が今の地位を獲得するまでにはそれなりの時間と努力が必要だった。ジョージア大学を卒業後、トゥレーン医学校で医学を勉強。そのあとLAにあるカウンティUSCメディカル・センターでインターンシップをこなしたあと、また東に戻ってNYのマウント・サイナイで眼のスペシャリストになるためのトレーニングを3年間積んだ。そして今から25年前の1976年、ドクター・コールは家族と共に南カリフォルニアに居を構え、ついに眼科を開業、独立する。
その間、勉学に勤しむ時も、インターンシップで忙しい毎日も、何度にもおよぶ移住の間も、クルマに対する愛情だけは変わらず持ち続けていた。彼は『いつからか思い出せないほど小さなころから』クルマが好きだった。『50年代と60年代に南ジョージアで育った我々の世代にとって、クルマ、特にスポーツカーは夢の対象でした。手の届かない存在だと分かっていながらも、本当にクルマが好きでした。私の家は特別裕福でもありませんでしたから、高級車など買えません。当時ジャガーXKEが欲しくて欲しくてたまりませんでした。究極のクルマでしたね』。明らかにドクター・コールはクラシックカーに対する造詣も深いようだ。
|