ROUND 10

カタールカタール Losail International Circuit 2017.12.1(金)・決勝

第10戦 カタール

グエリエリがメインレースでポール・トゥ・ウイン
ミケリスは総合2位でシーズンを終える

世界ツーリングカー選手権(WTCC)の最終戦となったカタール大会は、予選と同日に決勝レースが行われました。

リバースグリッドで行われるオープニングレースは、予選トップのエステバン・グエリエリ(Castrol Honda World Touring Car Team)が10番手、ノルベルト・ミケリス(Castrol Honda World Touring Car Team)が11番手、道上龍(Honda Racing Team J.A.S.)は13番手からのスタートとなりました。

午後9時20分にレースがスタート。好スタートを切ったミケリスは、1周目に9番手に浮上し、さらに上位を狙います。グエリエリは10番手をキープ、道上は14番手で1周目を終えました。3周目にはグエリエリがミケリスの前に出て、前車を攻めますが、追い抜きが難しいコースだけに、接近するものの追い抜くには至らず、レースは終盤に入ります。7周目にグエリエリとミケリスはポジションを入れ替え、ミケリスが再び9番手に。緊迫したバトルが続きましたが、ポジションは変わらず、10周のレースが決着。ミケリスが9位、グエリエリが10位、道上は14位でレースを終えました。

続いて行われたメインレースでは、グエリエリがポールポジションからスタート。好ダッシュでトップを守り、1周目を終えます。11番手スタートのミケリスは、1周目に8番手に、13番手スタートの道上も好ダッシュで10番手にポジションアップしました。

周回ごとに後続を引き離す快走でグエリエリはトップを独走し、一度もその座を脅かされることなく、12周のレースで真っ先にチェッカーフラッグを受けました。ミケリス、道上は接近したポジション争いを演じるも、ポジションを上げることは叶わず、ミケリスが8位、道上が10位となり、ともに入賞を果たしています。グエリエリは初のメインレース優勝をCivic WTCCで成し遂げました。

最終戦を終え、ドライバーズランキングではミケリスが2位、後半戦を欠場したティアゴ・モンテイロ(Castrol Honda World Touring Car Team)が8位、モンテイロに代わり3戦でCivic WTCCで出場したグエリエリが4位(他車での参戦分も含む)、道上は14位となりました。また、マニュファクチャラーズランキングでは、Hondaは2位となりました。

コメント

エステバン・グエリエリ(10位/優勝)
エステバン・グエリエリ 「優勝でシーズンを終えることができ、非常にうれしい気持ちです。Hondaに加入して、初めて勝つことができました。チームはオープニングレースのあとにマシンを改良し、その結果、メインレースでのCivic WTCCは、私のキャリアの中で最高のマシンでした。それは完ぺきで、私はレースを快適にコントロールすることができました。Hondaのマシンで世界選手権に参戦する機会を与えてくれたことに感謝します。ティアゴ(モンテイロ)の負傷によって叶っただけに、表彰台で彼と一緒に勝利を祝うことはとても特別な気持ちでした」

ノルベルト・ミケリス(9位/8位)
ノルベルト・ミケリス 「私はこのカタールで最速のクルマを持っていましたので、タイトル獲得を実現するチャンスが最大限に生まれると思いました。残念ながら、それはうまくいきませんでした。しかし私自身、チャンピオンシップで2位になったことを非常に誇りに思います」

道上龍(14位/10位)
道上龍 「気温が下がったせいか、予選での不安定な挙動はレースでは収まりました。オープニングレースではスタートでホイールスピンさせてしまい、ポジションを落としてしまいました。また、そのあとも前に接近するとアンダーステアが強かったので、メインレースに向けてセッティングを調整して臨みました。メインレースでは、スタートもうまくいき、そのあとも比較的安定した走行ができましたが、前を抜くには至らず、終わってしまいました。なんとか10位になり、ポイントが獲れたことはよかったと思います。シーズン後半にはマシンにも慣れ、自分なりの走らせ方が好結果を生むようになってきたので、最後はもう少しいい結果で終わりたかったですが、フリープラクティスであまり走れなかったことが、最後まで響いてしまいましたね。今シーズンのこの貴重な経験を、今後に活かしていきたいと思っています。1年間、ご声援ありがとうございました」

古川隆一|Honda Civic WTCC 開発プロジェクトリーダー
「最終戦にあたり、タイトル奪取を狙ってエンジンをギリギリまでパワーアップし、車体もアップデートして臨みました。その結果、目標としていた昨年のワークスシトロエンのベストラップを抜き、グエリエリ選手がメインレースでポール・トゥ・ウインを決めてくれたことは、その成果として満足できるものです。しかし、予選でのブレーキトラブルでミケリス選手が好グリッドを得られなかったことは、本当に残念でした。ミケリス選手は走り出しから好調で、グエリエリ選手に勝るとも劣らない速さを見せていただけに、悔しい気持ちでいっぱいです。レースに勝つこと、そしてチャンピオンになることの難しさを実感したとともに、我々にはまだなにかが足りなかったのだと反省しています。この反省を次の戦いに活かすことが、自分の使命だと思っています。シーズンを終えて、悔しい結果とはなりましたが、たくさんの応援をいただいたファンの皆さま、チームのみんな、そしてこのプロジェクトを支えてくれた多くの方々に御礼申し上げます。ありがとうございました」

リザルト

オープニングレース

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
13T.チルトンシトロエン 10 20'44.557
225M.ベナーニシトロエン 10 +2.175
324K.グリーソンラーダ 10 +6.178
427J.フィリッピシトロエン10+7.054
562T.ビョークボルボ 10 +7.571
664Y.ミュラーボルボ 10 +7.945
95ノルベルト・ミケリスHonda 10 +9.537
1086エステバン・グエリエリHonda 10 +10.304
1434道上龍Honda 10 +14.924
1599ダニエル・ナギHonda 10 +22.050
1666ツォルト・デビッド・ザーボHonda 10 +27.132

メインレース

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
186エステバン・グエリエリHonda 12 24'43.996
212R.ハフシトロエン 12 +3.708
363N.キャッツバーグボルボ 12 +7.319
462T.ビョークボルボ 12 +7.466
53T.チルトンシトロエン 12 +8.785
611K.リチャードシボレー 12 +10.589
85ノルベルト・ミケリスHonda 12 +12.023
1034道上龍Honda 12 +22.140
1399ダニエル・ナギHonda 12 +30.126
1566ツォルト・デビッド・ザーボHonda 12 +48.988

ポイントランキング

 

順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
162T.ビョークボルボ 283.5
25ノルベルト・ミケリスHonda 255
33T.チルトンシトロエン 248.5
486エステバン・グエリエリHonda 241
563N.キャッツバーグボルボ 238.5
625M.ベナーニシトロエン 234
818ティアゴ・モンテイロHonda 200
1434道上龍Honda 20
188オーレリアン・パニスHonda 2
1999ダニエル・ナギHonda 1
2066ツォルト・デビッド・ザーボHonda 1

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マニュファクチャラー

順位 コンストラクター 総合ポイント
1ボルボ 908.5
2Honda 880

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道上龍

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エステバン・グエリエリ

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