世界ツーリングカー選手権(WTCC)の第6戦は、南米アルゼンチンのテルマス・デ・リオ・オンドに舞台を移しました。
7月15日(土)の予選では、Castrol Honda World Touring Car Teamのノルベルト・ミケリスが惜しくも3戦連続の予選トップは逃したものの、僅差の2番手、ティアゴ・モンテイロが3番手タイムをマークし、Honda Civic WTCCの好調さを示しました。1列目、2列目の好位置からスタートするメインレースでは、両ドライバーともに優勝を目指します。
Honda Racing Team J.A.S.の道上龍は、2回目のフリー走行でエンジンにトラブルが発生したため、エンジン交換を行ってから予選に臨みました。しかしQ1でもセンサー系にトラブルが起こり、終盤にコースインして11番手、Q2では9番手に終わりました。このエンジン交換によってペナルティーが科せられるため、オープニングレースは最後尾からのスタートとなります。
ノルベルト・ミケリス(2番手)
「予選2番手は、現実的には最高の結果だったと言えるでしょう。チームはすばらしいマシンを作るためにすばらしい仕事をしましたが、Q2とQ3の間に、ブレーキのディスクとパッドを交換しなければならない問題を抱えていたからです。それでも2番手からのスタートは、レースにおいてチャンスは十分ですし、チャンピオンシップにおいても非常に重要なボーナスポイントとなるでしょう」
ティアゴ・モンテイロ(3番手)
「今日はポールポジションが可能だと思っていたので、それがかなわなかったのは少し残念です。マシンはすばらしい状態でしたが、WTCCでポールポジションを獲得するためには完ぺきなラップが必要です。それにはちょっと足りませんでした。私にとって3番手はアルゼンチンでのベストグリッドなので、悪くはありません」
道上龍(9番手)
「FP1は霧が出てあまり走れず、FP2では走り出すとすぐにエンジンに不調が出てしまいました。そのため、予選までにエンジンを載せ替えたのですが、予選でもまたトラブルが発生しました。9番手ですが、コースにもっと慣れていればタイムを上げる自信はあったので、残念です。オープニングレースは、エンジンを交換したため、最後尾からのスタートとなってしまいますが、メインレースは予選順位通り9番手からスタートできるので、少しでもポジションを上げられるようにがんばります」
古川隆一|Honda Civic WTCC 開発プロジェクトリーダー
「残念ながら予選でのトップタイムは獲れませんでしたが、ミケリス選手、モンテイロ選手が2、3番手となり、レースに向けていいポジションだと思います。今回はエアロ系のアップデートを行っており、その効果も確認できました。レースにおいても効果を発揮してくれるはずなので、メインレースでの優勝を目指してがんばります。道上選手については、フリープラクティスでエンジンの油圧にトラブルが出ていたので、交換を決めました。しかし、予選では電気系のトラブルによりブーストが上がらない状態になり、満足のいくタイムアタックができずに終わってしまいました。オープニングレースは、エンジン交換のペナルティーで最後尾からのスタートですが、マシンを修復したので、いいレースを期待しています」
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム/差 | |
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1 | 63 | N.キャッツバーグ | ボルボ | 1'43.088 | |
2 | 5 | ノルベルト・ミケリス | ![]() | 1'43.272 | |
3 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | ![]() | 1'43.479 | |
4 | 86 | E.グエリエリ | シボレー | 1'43.704 | |
5 | 62 | T.ビョーク | ボルボ | 1'43.715 | |
6 | 61 | N.ジロラミ | ボルボ | 1'43.690 | |
9 | 34 | 道上龍 | ![]() | 1'44.400 | |
14 | 99 | ダニエル・ナギ | ![]() | 1'45.919 | |
15 | 66 | ツォルト・デビッド・ザーボ | ![]() |
1'46.079 |