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June 20 2015, QUALIFYING WTCC Race of Slovakia
スロバキア
2015年6月20日(土)・予選 会場:スロバキア スロバキアリンク(5.922km) 天候:晴れ
気温20℃ コースコンディション:ドライ
世界ツーリングカー選手権(WTCC)は、第6戦スロバキア大会を迎えました。舞台となるスロバキアリンクは、テクニカルなセクションが続き、Honda Civic WTCCにとって相性のよいコースです。2013年にHonda Civic WTCCがフル参戦した最初のシーズンで、表彰台を独占して、初優勝を飾ったコースでもあります。
また、この大会からハンディウエイトが改定され、前戦のロシア大会でよい結果を残したHonda Civic WTCCには、上限である60kgのハンディウエイトが課せられました。
今回、「ニカ・レーシング(Nika Racing)」のリカルド・ライデル選手は、再び病気で欠場となり、「ホンダ・レーシングチーム・スウェーデン(Honda Racing Team Sweden)」からネストール・ジロラミ選手が初参戦しました。これによりHonda Civic WTCCは「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のガブリエーレ・タルクィーニ選手、ティアゴ・モンテイロ選手と、ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)のノルベルト・ミケリス選手と合わせ、総勢4台の体制で予選に臨みました。
午後3時から開始された20分間のQ1では、タルクィーニ選手以外のHonda Civic WTCC勢は1回目のアタックを2分6秒台で終え、早々に2回目のアタックに備えました。タルクィーニ選手はコースには出たものの、アタックをせずにピットに戻り、タイヤを新しいものに交換しました。その後、コースに戻ったタルクィーニ選手は2分5秒286をマークし、その時点では6番手につけます。2回目のアタックでは、ミケリス選手が2分5秒700とタイムを更新しますが、ポジションは12番手にとどまりました。モンテイロ選手は、アタックラップに入らずピットイン。マシンを調整して、セッション終了間際に2回目のアタックに入りました。しかし1回目のタイムを上回ることはできませんでした。
Q2進出をかけて、モンテイロ選手と同じタイミングで3回目のアタックを行ったミケリス選手は、2分5秒659とわずかにアイムアップを果たしましたが、ポジションを上げるには至らず、予選を終えました。この結果、タルクィーニ選手が9番手でQ2進出を果たしましたが、ミケリス選手が13番手、モンテイロ選手は17番手、ジローラミ選手は18番手で、Q1突破を果たすことができませんでした。
10分間のQ2では、1周の距離が長いコースのため、アタックは1回のみとなりました。タルクィーニ選手は2分5秒312とQ1のタイムを上回ることはできず、9番手に終わり、Q3進出を果たすことはできませんでした。
6月21日(日)に行われるレース1において、タルクィーニ選手は5列目9番手から、リバースグリッドで行われるレース2では、フロントローからのスタートとなります。
ガブリエーレ・タルクィーニ選手(9番手)
「チーム全員にとって、非常に厳しい予選となりました。マシンは明らかに、60kgのハンディウエイトの悪影響を受けており、それを如実に感じました。マシンのバランスはかなりいいのですが、トップ5に入るのは非常に難しいと思っていました。Q1では、最初の数分ですぐに新しいタイヤに履き替えて、ベストを尽くす作戦にしたおかげで、トップ10にとどまることができました」
ノルベルト・ミケリス選手(13番手)
「マシンの感触は悪くありませんでした。タイムアタックは2本ともかなりいい手応えがあったので、13番手だという無線の連絡を受けたときは少し驚きました。タイムを上げることができなかった原因を分析しなければなりません」
ティアゴ・モンテイロ選手(17番手)
「マシンのバランスがよかっただけに決勝で17番手からのスタートなのは、非常に残念です。プラクティスの時に比べて、マシンはよくなっていると感じていましたが、なかなかペースが上がりませんでした。レースに向けてなにができるか、話し合わなければなりません」
アレッサンドロ・マリアーニ|Castrol Honda World Touring Car Team代表
「ハンディウエイトが不利であることは分かっていますが、ハンドリングは極めてバランスがよく、コースの一定の場所では昨年に比べてパフォーマンスが向上しています。3台がトップ10に入ると期待していたので残念です。また、タルクィーニ選手と他の3人のドライバーとのタイム差に驚いています」
堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「予想外の結果に、かなり驚いています。選手からの話では、グリップが上がらないとのことでしたが、その原因がセットアップなのか、これまでの20kgから60kgに積み上げられたハンディウエイトの影響なのかをしっかり分析しなければなりません。エンジンに関しては、ブーストコントロールを改善し、加速のレスポンスがよくなっていただけに残念な結果でした。このコースは、タイヤの使い方がとても難しく、そのマネージメントがカギとなりますので、決勝ではそれを見据えたセットアップを考えています。後方からのスタートですが、追い上げられるようにがんばります」
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 68 | Y.ミュラー | シトロエン | 2'03.736 | |
2 | 37 | J.ロペス | シトロエン | 2'03.959 | |
3 | 9 | S.ローブ | シトロエン | 2'04.583 | |
4 | 12 | R.ハフ | ラーダ | 2:04.598 | |
5 | 10 | N.キャッツバーグ | ラーダ | 2:04.905 | |
6 | 7 | H.ヴァレンテ | シボレー | 2'04.858 | |
9 | 2 | ガブリエーレ・タルクィーニ | Honda | 2'05.312 | |
13 | 5 | ノルベルト・ミケリス | Honda | 2'05.659 | |
17 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | Honda | 2'06.263 | |
18 | 29 | ネストール・ジロラミ | Honda | 2:06.264 |