モトクロス世界選手権第17戦が、トルコのアフィヨンで行われました。会場のアフィヨン・モータースポーツセンターは、市街地から離れた造成地に新設されたモトクロス場で、ホテルやサッカー場などが隣接しています。当地でMXGPが開催されるのは、昨年に続いて2度目。2009年を最後に途絶えていたトルコ大会が定着するとあって、国や自治体の意気込みが感じられるイベントとなりました。
ティム・ガイザー(Team HRC)は、昨年のトルコGPで総合2位(3位/2位)という成果を挙げていますが、昨年欠場を強いられたブライアン・ボジャーズ(Team HRC)にとってはこれが初出場となり、プラクティスから予選レースに至るまで学習プロセスの大会となりました。ガイザーはトップ走行中に転倒した際、身体を痛めたためペースをセーブして13番手で予選を終えました。
決勝レース1では、スタート直後ガイザーが5番手、ボジャーズが7番手と好位置につけました。ところがガイザーは、先陣争い中のフープスで前転を喫し、15番手まで後退してしまいました。5番手に上がったボジャーズは、ジェレミー・シーワー(ヤマハ)と僅差のバトルを繰り広げましたが、15分を経過するころからペースが落ち、中団に飲み込まれていきました。ポジションをばん回したガイザーは、最終ラップに6位でフィニッシュ。ボジャーズは13位でチェッカーを受けました。
レース2でも好スタートを切った、2台のCRF450RW。1周目ガイザーが3番手、ボジャーズは5番手につけました。9分すぎにガイザーがコーナーで転倒すると、ボジャーズが先行する状況になりました。中盤になるとボジャーズのペースが鈍り、ガイザーはイボ・モンティチェリ(KTM)との3、4番手争いに集中。しかし24分すぎに3番手に浮上した段階で、2番手とは30秒以上の差があり、そのまま3位のポジションでゴールしました。ボジャーズは11位でレースを終えています。
ガイザーは総合4位でしたが表彰台に登壇し、2019年チャンピオンの証しであるゴールデンプレートを掲げました。
ティム・ガイザー(MXGP 6位/3位 総合4位)
「厳しい週末になりました。昨日の予選レースでは好調だったのですが、傾いた西日の影で路面のワダチがよく見えず、転倒で順位を下げてしまいました。身体にも少しダメージを受けていたので、今日のコンディションが100%だったとは言えません。レース1では好スタートが決まったのですが、ウェイブセクションで転倒してしまい、15番手から6位までばん回するのがやっとでした。もっといい走りができることを証明したかったので、レース2でも好スタートを切り、トップスリーの位置でハイペースを保っていました。ところがコーナーのバンクで少しミスして転倒し、5番手まで後退してしまったのです。終盤になって3番手まで巻き返したときには、トップ2台には大差をつけられていたので追い上げは3位どまりでした。残念なリザルトですが、このGPで学んだことを次週の中国GPに活かし、もっと好成績を挙げるつもりです。心地よくコースを走らせてくれるチームスタッフ全員に感謝の意を表したいと思います。それから誕生日を祝ってくれた皆さん、どうもありがとう!」
ブライアン・ボジャーズ(MXGP 13位/11位 総合13位)
「今日のレースにはポジティブとネガティブの両面がありました。自分のスピードにはとても満足していて、2回の好スタートから15~20分間トップ5を走ることができました。トップグループで競り合うのはとても気分がいいことでした。その一方でフィジカルコンディションが万全でないことも確かで、トップ5のバトルに最後まで食らい付くことができませんでした。こういう状況に直面すると、450にステップアップしたルーキーシーズンだった2018年はフル参戦できず、棒に振ってしまったことが今でも響いているような気がします。今の自分に足りないのはそこだとわかっているし、トレーニングの成果は実感できているので、これからも努力を続けて行きたいと思います。とにかく今回の収穫はスタートの成功にあったので、この好調を中国GPにつなげたいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 18 | 35'00.462 |
2 | 41 | P.ジョナス | ハスクバーナ | 18 | +05.289 |
3 | 259 | G.コルデンホフ | KTM | 18 | +14.900 |
4 | 91 | J.シーワー | ヤマハ | 18 | +16.700 |
5 | 21 | G.ポーリン | ヤマハ | 18 | +19.149 |
6 | 243 | ティム・ガイザー | ![]() | 18 | +20.070 |
9 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク | ![]() | 18 | +25.023 |
13 | 189 | ブライアン・ボジャーズ | ![]() | 18 | +1'07.082 |
21 | 306 | コージス・パナギオティス | ![]() | 17 | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 18 | 35'07.079 |
2 | 259 | G.コルデンホフ | KTM | 18 | +02.297 |
3 | 243 | ティム・ガイザー | ![]() | 18 | +33.532 |
4 | 128 | I.モンティチェッリ | KTM | 18 | +37.616 |
5 | 41 | P.ジョナス | ハスクバーナ | 18 | +39.820 |
6 | 21 | G.ポーリン | ヤマハ | 18 | +41.352 |
7 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク | ![]() | 18 | +43.332 |
11 | 189 | ブライアン・ボジャーズ | ![]() | 18 | +1'09.513 |
22 | 306 | コージス・パナギオティス | ![]() | 16 | +2Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 243 | ティム・ガイザー | ![]() | 744 |
2 | 91 | J.シーワー | ヤマハ | 542 |
3 | 21 | G.ポーリン | ヤマハ | 499 |
4 | 259 | G.コルデンホフ | KTM | 488 |
5 | 4 | A.トヌス | ヤマハ | 462 |
6 | 41 | P.ジョナス | ハスクバーナ | 428 |
8 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク | ![]() | 403 |
14 | 189 | ブライアン・ボジャーズ | ![]() | 208 |
34 | 151 | ハリー・クラス | ![]() | 19 |
37 | 13 | バレンティン・ギロド | ![]() | 14 |
48 | 179 | ホアキン・ポリ | ![]() | 3 |
54 | 220 | ヘトロ・サラサール | ![]() | 1 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | ![]() | 753 |
2 | KTM | 719 |
3 | ヤマハ | 691 |
4 | ハスクバーナ | 529 |
5 | カワサキ | 367 |