
モトクロス世界選手権第14戦が、ベルギーのロンメルで開催されました。オランダとの国境に近いこの地域にはサンドコースが多数ありますが、ロンメルはその中で最も難易度が高いことで知られています。このところグランプリのレースカレンダーでは、ハードパックのロケトとディープサンドのロンメルが連戦となる日程が定着しています。
Team HRCのティム・ガイザーは、前のレースが行われたチェコからベルギーに直行して、サンドコースで練習とテストを行いました。チームメートのブライアン・ボジャーズとMX2クラスを戦うカルバン・ファランデレン(Team HRC)は、オランダを拠点としていたこともあってディープサンドを得意としていますが、ガイザーにとっては課題だったコースでした。
現地では金曜に降雨がありましたが、水はけのよさと併催レースなどによって、路面はギャップとわだちだらけとなり、クラッシュが多発する状況でした。
MXGPのレース1では、ガイザーがスタート3番手からトップに立ちました。2周目にはロマン・フェーヴル(ヤマハ)に先行を許しましたが、ガイザーはグレン・コルデンホフ(KTM)を従えて2番手をキープしました。トップスリーはほぼ2秒差の等間隔で周回を重ねたものの、終盤になるとフェーヴルが引き離す展開に。しかし、順位は変わらず、ガイザーは2位となりました。ボジャーズはスタートの出遅れと転倒により、後方から追い上げたものの、レース1は15位にとどまりました。
レース2では、ゲートチョイスをアウト寄りに変更したガイザーが、見事ホールショットを獲得。しかし、4周目にはマックス・アンスティ(KTM)に先行され、中盤には9秒ほどのリードを許します。20分すぎの11周目に、ガイザーはアンスティの転倒によりトップに返り咲きますが、ラスト3周でアンスティに再び逆転を許し2位でフィニッシュ。ガイザーは両レース2位ながら、合計ポイントの差で総合優勝をゲットしました。ボジャーズは、スタート12番手から9位でゴール。総合13位でレースを終えました。
				  
ティム・ガイザー(MXGP 2位/2位 総合優勝) 「ロンメルで2-2フィニッシュをそろえ、初めて総合優勝できたので、すばらしい週末になりました。以前は苦手なコースでしたが、今年はチームと一緒にサンドライディングの向上に取り組んできたので、それが報われて非常にいい走りができました。こういう荒れた状況を想定した準備によって、今シーズンこれまでがそうであったように、2回とも好スタートを切ることができました。レースで1位を取ることはできませんでしたが、それでもスムーズに走ってミスを最小限に抑えることができました。とにかくロンメルで勝てたことがうれしくてなりません。なぜなら真の実力が問われる特別なロンメルで、ライダーとして成長できた自分を見せられたからです」
				  「ロンメルで2-2フィニッシュをそろえ、初めて総合優勝できたので、すばらしい週末になりました。以前は苦手なコースでしたが、今年はチームと一緒にサンドライディングの向上に取り組んできたので、それが報われて非常にいい走りができました。こういう荒れた状況を想定した準備によって、今シーズンこれまでがそうであったように、2回とも好スタートを切ることができました。レースで1位を取ることはできませんでしたが、それでもスムーズに走ってミスを最小限に抑えることができました。とにかくロンメルで勝てたことがうれしくてなりません。なぜなら真の実力が問われる特別なロンメルで、ライダーとして成長できた自分を見せられたからです」
ブライアン・ボジャーズ(MXGP 15位/9位 総合13位) 「非常に深いサンドでしたが、こういうコンディションは好みなので感触もよく乗れていました。レース中の走りも好調だったのですが、ただスタートで出遅れてしまったのが残念でした。ほぼ最後尾から追い上げて12番手という局面で転倒し、再び20番手以下に後退してしまいました。結果的に15位までばん回できたことは悪くありませんでしたが、好スタートを決めてトップライダーたちとバトルがしたかったです。このコースだったらそれができたはずなので…。レース2も同じような展開で、スタート19番手あたりから9位まで追い上げました。15位/9位は悪くありませんが、もっと上位に行きたかったので、ひとまず今回のことは忘れて次戦のイモラに集中するつもりです」
			    「非常に深いサンドでしたが、こういうコンディションは好みなので感触もよく乗れていました。レース中の走りも好調だったのですが、ただスタートで出遅れてしまったのが残念でした。ほぼ最後尾から追い上げて12番手という局面で転倒し、再び20番手以下に後退してしまいました。結果的に15位までばん回できたことは悪くありませんでしたが、好スタートを決めてトップライダーたちとバトルがしたかったです。このコースだったらそれができたはずなので…。レース2も同じような展開で、スタート19番手あたりから9位まで追い上げました。15位/9位は悪くありませんが、もっと上位に行きたかったので、ひとまず今回のことは忘れて次戦のイモラに集中するつもりです」
| 順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 | 
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 461 | R.フェーヴル | ヤマハ | 16 | 34'40.884 | 
| 2 | 243 | ティム・ガイザー |  | 16 | +06.614 | 
| 3 | 259 | G.コルデンホフ | KTM | 16 | +08.995 | 
| 4 | 91 | J.シーワー | ヤマハ | 16 | +12.274 | 
| 5 | 4 | A.トヌス | ヤマハ | 16 | +16.324 | 
| 6 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク |  | 16 | +22.584 | 
| 15 | 189 | ブライアン・ボジャーズ |  | 16 | +1'32.479 | 
| 24 | 23 | メノ・オーセムス |  | 14 | +2Laps | 
| 順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 | 
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 99 | M.アンスティ | KTM | 16 | 34'30.638 | 
| 2 | 243 | ティム・ガイザー |  | 16 | +05.121 | 
| 3 | 259 | G.コルデンホフ | KTM | 16 | +11.472 | 
| 4 | 461 | R.フェーヴル | ヤマハ | 16 | +22.903 | 
| 5 | 91 | J.シーワー | ヤマハ | 16 | +33.947 | 
| 6 | 27 | A.ヤシコニス | ハスクバーナ | 16 | +38.513 | 
| 7 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク |  | 16 | +56.461 | 
| 9 | 189 | ブライアン・ボジャーズ |  | 16 | +1'21.223 | 
| 24 | 23 | メノ・オーセムス |  | 14 | +2Laps | 
| 順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | 
|---|---|---|---|---|
| 1 | 243 | ティム・ガイザー |  | 626 | 
| 2 | 91 | J.シーワー | ヤマハ | 439 | 
| 3 | 21 | G.ポーリン | ヤマハ | 402 | 
| 4 | 4 | A.トヌス | ヤマハ | 396 | 
| 5 | 222 | A.カイローリ | KTM | 358 | 
| 6 | 27 | A.ヤシコニス | ハスクバーナ | 355 | 
| 9 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク |  | 329 | 
| 15 | 189 | ブライアン・ボジャーズ |  | 183 | 
| 30 | 151 | ハリー・クラス |  | 19 | 
| 35 | 13 | バレンティン・ギロド |  | 14 | 
| 47 | 179 | ホアキン・ポリ |  | 3 | 
| 51 | 220 | ヘトロ・サラサール |  | 1 | 
| 順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント | 
|---|---|---|
| 1 |  | 635 | 
| 2 | ヤマハ | 578 | 
| 3 | KTM | 572 | 
| 4 | ハスクバーナ | 422 | 
| 5 | カワサキ | 301 |