モトクロス世界選手権第2戦が、イギリスのマターリー・ベイシンで行われました。開幕戦アルゼンチンから3週間ぶりのグランプリとなりますが、Team HRCはこのインターバルを利用してヨーロッパで始まる本格的な連戦に備えました。
マターリー・ベイシンは、ティム・ガイザー(Team HRC)が最も好きなコースの一つに挙げる場所で、2016年のイギリスGPではパーフェクト(優勝/優勝)を記録しています。起伏に富む牧草地にビッグジャンプが連なる雄大なレイアウトが、ガイザーのライディングスタイルにマッチしているのでしょう。また今回は決勝日が3月24日ということもあって、亡き兄の誕生日を永久ゼッケン「243」としているガイザーにとって、特別な思いで臨む大会となりました。
土曜日はガイザーがフリープラクティス、タイムドプラクティスでファステストラップを記録し、予選レースでもトップでチェッカーを受けました。
レース1ではアントニオ・カイローリ(KTM)がホールショットを取りましたが、2番手につけたガイザーがオープニングラップから仕掛けてトップに立ちました。10分を経過した4周目には6秒ほどリードしていたガイザーですが、登りのウェイブセクションで転倒。このクラッシュでカイローリ、ゴーティエ・ポーリン(ヤマハ)に先行を許しました。巻き返しを図ったガイザーは、最終ラップにバランスを崩しながらも2.5秒差の3位でフィニッシュしました。ブライアン・ボジャーズ(Team HRC)は21位でした。
レース2ではホールショットのカイローリを早々とかわし、ガイザーが1周目からトップに躍り出ました。中盤にはリードを6秒まで積み上げたガイザーでしたが、終盤になるとカイローリがスパート。ガイザーは後方を確認しながら貯金をうまく使い、1.7秒マージンを残してチェッカー。2017年最終戦(フランス東部ヴィラール・ス・エコー)以来となる、勝利をマークしました。ボジャースは22位で完走しました。
総合結果はカイローリ(優勝/2位)に対し、ガイザーが2位(3位/優勝)。ポイントランキングでは、8点ビハインドの2位につけています。
ティム・ガイザー(MXGP 3位/優勝 総合2位)
「自分にとってスペシャルな日にポディウムに立つことができ、とてもすばらしい週末になりました。昨日からマシンはもちろんコースに対しても感触がよく、非常に乗れていました。レース1は始まりがよかったのですが、自分のミスで転倒して3位になりました。レース2はよりよい展開で、同じようなスタートからトップに立てました。負傷の影響で1年以上レースで勝っていなかったので、とてもうれしい勝利です。努力を惜しまずに注ぎ込んでくれたチームスタッフに対し、感謝の意を表したいと思います。我々は追撃の手綱を緩めずに参戦を続けるつもりです」
ブライアン・ボジャーズ(MXGP 21位/22位)
「レース1はあまりよくなかったです。忘れてしまいたい内容でした。スタートがうまく決まらなかったのですが、序盤はかなりプッシュできて16番手あたりまでばん回しました。その後、腕上がりのために踏ん張ることができず、21位でフィニッシュしました。レース2はもう少しベターで、序盤は12~13番手につけて快適でした。その後で軽く転倒して22番手に下がってからはリズムを取り戻すことができず、そのままでレースを終えました。振り返ってみると忘れてしまいことばかりですが、ミスから学んだことを活かして次回での好成績につなげたいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 222 | A.カイローリ | KTM | 14 | 36'37.831 |
2 | 21 | G.ポーリン | ヤマハ | 14 | +01.956 |
3 | 243 | ティム・ガイザー | ![]() | 14 | +04.473 |
4 | 25 | C.デサール | カワサキ | 14 | +24.293 |
5 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク | ![]() | 14 | +26.271 |
6 | 4 | A.トヌス | ヤマハ | 14 | +27.618 |
19 | 151 | ハリー・クラス | ![]() | 14 | +1'36.221 |
21 | 189 | ブライアン・ボジャーズ | ![]() | 14 | +1'47.114 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 243 | ティム・ガイザー | ![]() | 14 | 36'01.717 |
2 | 222 | A.カイローリ | KTM | 14 | +01.709 |
3 | 21 | G.ポーリン | ヤマハ | 14 | +54.204 |
4 | 27 | A.ヤシコニス | ハスクバーナ | 14 | +57.637 |
5 | 91 | J.シーワー | ヤマハ | 14 | +1'00.564 |
6 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク | ![]() | 14 | +1'05.984 |
17 | 151 | ハリー・クラス | ![]() | 14 | +1'56.215 |
22 | 189 | ブライアン・ボジャーズ | ![]() | 14 | +2'21.953 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 222 | A.カイローリ | KTM | 97 |
2 | 243 | ティム・ガイザー | ![]() | 89 |
3 | 21 | G.ポーリン | ヤマハ | 74 |
4 | 89 | ジェレミー・ファン・フォルベーク | ![]() | 66 |
5 | 25 | C.デサール | カワサキ | 65 |
6 | 27 | A.ヤシコニス | ハスクバーナ | 56 |
20 | 189 | ブライアン・ボジャーズ | ![]() | 9 |
23 | 151 | ハリー・クラス | ![]() | 6 |
25 | 179 | ホアキン・ポリ | ![]() | 3 |
28 | 220 | ヘトロ・サラサール | ![]() | 1 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 97 |
2 | ![]() | 89 |
3 | ヤマハ | 78 |
4 | カワサキ | 65 |
5 | ハスクバーナ | 56 |