MotoGPも行われるドニントンパークのインフィールドに新設されたモトクロス・コースは、いくつかのジャンプを含んだ面白いレイアウトとなっていた。路面は硬く、ロッキーな部分やわだちの深い部分もあった。
先週行われた北アイルランドGPでクラッシュして背中を痛めたド・ディッカーは、まだ痛みを感じていたが、レース1では中番手から追い上げ、チームメートのマイク・ブラウンを抜いて3位でフィニッシュした。
レース2では、ド・ディッカーは右足のブーツのストラップが外れてしまうアクシデントに見舞われ、一時は10位まで順位を落としたが、3位までばん回した。その後、セバスチャン・ポールセル(カワサキ)が追いついてきてバトルとなったが、ポーセルの転倒もあり3位でフィニッシュ。今季10回目のトップ3入りを果たした。
レース1で4位に入ったブラウンは、今回は従来と異なる作戦を選んだ。腕上がりにより後半で順位を落とすのを防ぐために、これまでのようにホールショットを狙って先行で逃げるのとは異なる作戦を採った。その結果、レース2で6位に入ったブラウンは、総合5位に入った。
ジュリアン・ビル(Martin Honda)はレース1ではスタートに失敗。さらに今回のコースはオーバーテークが難しかったため、9位まで順位を上げるのが精一杯だった。レース2でも10位に終わったビルだが、過去5戦は常にトップ10入りを果たしている。
地元のジェームス・ノーブル(Multiek Honda)は両レースで12位、総合10位に終わり落胆していた。モトクロス・オブ・ネイションズのイギリス代表チームのメンバーに選ばれているノーブルは、レース2では序盤トップグループにつけていたが、いくつかの小さなミスが重なって順位を落とした。
レース1で優勝したのはケビン・ストリボス(スズキ)。レース2ではアントニオ・カイローリ(ヤマハ)が優勝した。これまでランキングトップにつけていたジョシュア・コピンズ(ヤマハ)は左鎖骨を骨折して以来、欠場を続けていたが、今回から復帰を果たした。しかし、レース1での14位がベストの結果となり、ランキングでも、スティーブ・ラモン(スズキ)にトップの座を奪われている。
14戦を終えてランキングトップはラモン(466ポイント)。ド・ディッカー(385ポイント)はランキング6位で、ブラウンは8位(344ポイント)、ノーブルは11位(251ポイント)、ビルは13位(199ポイント)となっている。
第15戦(最終戦)は9月2日にオランダのリーロップで行われる。 |