今回を含んで6週間のうちに5戦が行われるというハードなスケジュールで終盤戦に突入したWMX。ロケットで行われた2レースはウエットとなり、ケビン・ストリボス(スズキ)が両レースを制した。
ロケットは自然の地形を利用した高速コースで、ジャンプセクションは少ないものの、高低差がありアップダウンに特徴のあるコースとなっている。小石の多い路面は滑りやすく、ライダーはコーナーで慎重にならざるを得なかった。スピードが出るコースだけに、スタートの重要性はいつもに増して高い。
ビルは土曜日に行われた予選でも好タイムをマークしていたが、35分+2ラップで競われた日曜日の2レースでも好調だった。レース1ではラスト10分まで3位につけていたが、最後にド・ディッカーに抜かれて4位となった。
レース2でスタートに失敗したビルは、7位まで追い上げて総合5位に入った。ポイントではタネル・レオク(カワサキ)と同点だったが、レオクの方がレース2での順位が上だったため、ビルは総合5位となった。
レース1でド・ディッカーは、スタート直後の10人のライダーによる多重クラッシュに巻き込まれたが、その後、猛然と追い上げて3位に入った。今季ド・ディッカーが表彰台に上がったのは6回目のことだった。しかし、レース2でド・ディッカーはスタート時にギアボックス・トラブルに見舞われた。
ド・ディッカーのチームメート、マイク・ブラウン(CAS Honda)は、両レースでホールショットを奪い、序盤はトップグループにつけていたが、総合11位に終わった。レース1では腕が上がってしまい15位となり、レース2では転倒後、10位に入っている。
今回活躍したのはNGS Hondaのピエール・ルネだった。土曜日の予選で8位に入ったレネは、両レースで8位に入り、Honda勢では2番目にいい成績を収めた。
11戦を終えてランキングトップはジョシュア・コピンス(ヤマハ、445ポイント)。ランキング7位につけるド・ディッカーは276ポイントを獲得しており、ブラウンは同8位(272ポイント)となっている。
第12戦は8月5日にベルギーのナミュールで行われる。 |