起伏の多いウッデバラのコースは、昨年から逆回りで使用されている。路面は従来と比べると軟らかくなっていたが、実際のレーシングラインは1本だけで、オーバーテイクは非常に難しい状態だった。その分、スタートがいつもよりさらに重要となっていた。
前日に行われた計時予選で2番手だったド・ディッカーは、レース1では教科書通りの走りを披露した。ホールショットを決めると、そのままチェッカーを受けるまでトップを走行し続けたド・ディッカーは、最終ラップには観客に手を振りながら走行して、キャリア初の優勝を堪能した。
CRF450Rに乗るド・ディッカーは、続くレース2ではスティーブ・ラモン(スズキ)のペースについていくことができなかった。ド・ディッカー自身も2位をキープする作戦に切り替え、今季5人目となる総合優勝を達成した。総合2位にはラモンが入り、総合3位はタネル・レオク(カワサキ)となった。
ド・ディッカーのチームメート、マイク・ブラウン(CAS Honda)はレーシングラインの取り方に苦戦し、路面の凹凸でリズムを崩していた、結局11位と8位に入り、総合9位となった。
Multitek Hondaのジェームス・ノーブルは両レースで10位に入って総合順位でも10位となった。Martin Hondaのジュリアン・ビルはレース1では13位に入ったが、レース2ではフロントエンドが暴れるというトラブルのためリタイアに終わっている。
9戦を終えてランキングトップはジョシュア・コピンズ(ヤマハ、401ポイント)。Honda勢最上位につけているド・ディッカー(225ポイント)は現在ランキング7位だが、同5位のケビン・ストリボス(スズキ、235ポイント)との差はわずか10ポイントだ。
第10戦は7月15日にイタリアのファエンツァで行われる。
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