旧東ドイツのトイチェンタールのコースは、2種類の路面で構成される。黒土がサンドに混ざっている部分は、路面が若干軟らかい。新たにいくつかのコーナーが加わったため、ラップタイムは2分を超えるようになったが、それでもスピードはかなり速く、スタート後の順位の変動はあまりなかった。
CAS Hondaのケン・ド・ディッカーはレース1では好スタートを切って、序盤は5番手につけた。高速コースのため、なかなか順位を上げることのできなかったド・ディッカーは、ジョシュア・コピンズ(ヤマハ)、マルク・ド・ルーバー(ヤマハ)、スティーブ・ラモン(スズキ)に続いて4位でレース1を終えた。レース2でド・ディッカーはスタートに失敗し、そこから必死で追い上げたが14位でフィニッシュ。総合8位に終わった。
ド・ディッカーのチームメート、マイク・ブラウンは前日のプラクティス中に転倒して肩をひねってしまった。それでもレース1では好スタートを切ったが、一時マシンがストールしたこともあり、12位でレース1を終えた。
レース2でブラウンは抜群のスタートを切ってホールショットを決めた。その後、コピンズに抜かれたが、コピンズが転倒したあと再びトップに立った。終盤ド・ルーバーに続いて2番手につけていたブラウンだったが、マシンがスリップしてしまい、最終的に11位となった。ブラウンは総合10位となっている。
今回、総合順位でHonda勢最高位に入ったのはPAR Hondaのゴードン・クロッカードだった。前々回のポルトガルGPをヒザの負傷のため欠場していたクロッカードだが、今回は'03年に表彰台に上がった得意のコースで健闘し、7位と5位に入って総合6位となった。
レース2で優勝したのはイタリア人ライダーのデビッド・フィリッパーツ(KTM)。イタリア人ライダーが最高峰クラスで優勝したのは'01年以来のことだ。
5戦を終えてランキングトップはコピンズ(234ポイント)。ランキング4位につけるド・ディッカーは131ポイントを獲得している。ブラウン(100ポイント)はランキング11位としている。
次戦は5月27日に日本のスポーツランドSUGOで行われる。 |