全長1600mのマントバのコースは、コンパクトにまとまっているため、集まった大勢の観客はコースの大半を一望して楽しむことができた。しかし、サンド・コースであるため、レース2になるとコースの荒れがひどくなり、大きなわだちができると多くのライダーが苦しめられることとなった。
コースレイアウトは、リズムセクションやジャンプを含んだスーパークロスタイプのものだったが、大半のGPライダーたちがこのコース設定を歓迎していた。
レース1では、スタート直後に2人のライダーがクラッシュしたため、そこから抜け出たド・ディッカーとジョシュア・コピンズ(ヤマハ)の2人が、ほかのライダーを引き離して4周にわたってトップ争いを繰り広げた。
しかし、その後、ド・ディッカーは腕が上がってしまったため4位に後退。さらには、その後のマシントラブルでリタイアを余儀なくされた。
レース2でも、ド・ディッカーは一時コピンズとトップ争いを繰り広げたが、終盤は離されて2位でゴール。ド・ディッカーにとって今季最高の成績となった。
ド・ディッカーのチームメートでベテランのマイク・ブラウンは、今回も両レースで抜群のスタートを切った。しかし、レース1では起伏の激しいコースに苦戦して後退し、14位に終わった。レース2では9位となり総合10位に入った。
今回、上位を走行する活躍をみせたのはド・ディッカーだったが、総合順位でHonda勢最高位に入ったのはジェームス・ノーブル(Multitek Honda)だった。両レースでコンスタントな走りをみせたノーブルは、レース1では5位に入った。レース2では最終ラップにタネル・レオク(カワサキ)に抜かれたが7位に入り、総合6位と今季最高の成績を収めた。
以前からヒザの負傷に苦しめられていたアントン・メオ(Martin Honda)は、レース1で転倒した際に痛めていたヒザを強打してリタイアした。ダメージが大きかったため、メオはレース2を欠場。近々ヒザの手術を受けることを決意し、復帰は早くとも2カ月後となりそうだ。最悪の場合には今シーズン中の復帰も危ぶまれる。
4戦を終えてランキングトップには今回両レースで優勝したコピンズ(194ポイント)がつけている。Honda勢最上位のド・ディッカー(106ポイント)は、順位を1つ上げて現在ランキング4位だ。
次戦は5月13日にドイツのトイチェンタールで行われる。 |