波打った路面のアグエダは、水はけの良い赤土のコース。そのおかげで金曜日に嵐が通過したにもかかわらず、土曜日のプラクティスと予選は、よいトラックコンディションのもとで行われた。アグエダのレイアウトは、さほど難しくないが、フィジカル的にはかなりきついコースだ。
決勝レース当日は快晴に恵まれ、気温は上昇。レース1を制したのはジョシュア・コピンズ(ヤマハ)。レース2ではケビン・ストリボス(スズキ)が優勝した。
Honda勢で上位に入ったのはCRF450Rに乗るアメリカ人ライダーのブラウンだった。レース1で抜群のスタートを切ったブラウンは、一時トップを走行するが、その後、腕が上がってしまい後退し、9位でフィニッシュ。ブラウンはレース2では7位に入り、総合6 位となった。ベテランのブラウンは、レースを重ねるごとにワールドグランプリに慣れてきており、今後の上位入賞に期待がかかる。
ブラウンのチームメート、ケン・ド・ディッカーはレース1では7位だったが、レース2ではスタート直後のクラッシュに巻き込まれて12位に終った。総合9位となったド・ディッカーは今回、チームによるサスペンションセッティングのおかげで、腕上がりに悩まされることがなかった。
Multitek Hondaのジェームス・ノーブルはレース1で5位。'05年にトイチェンタールとSUGOでも5位に入っているノーブルにとって、今回は自己ベストタイの記録となった。しかしレース2でノーブルは、ほかのライダーと接触し、さらに後半、エンジンがストールしたため16位に終わった。その結果、ノーブルは総合10位となった。
アントン・メオ(Martin Honda)は左ヒザの負傷がまだ完治しておらず、ポルトガルに来る前日に、左ヒザから約1リットルもの水を抜いてきた。彼はレース1ではド・ディッカーと接触し、スロットルが破損したためリタイア。レース2では17位に終わった。
3戦を終えてランキングトップはコピンズ(144ポイント)。Honda勢トップはランキング5位のド・ディッカー(84ポイント)で、ブラウン(62ポイント)はランキング9位につけている。
次戦は5月6日にイタリアのマントバで行われる。 |