Honda モータースポーツ MotoGP 〉Honda 250ccクラス 通算200勝の軌跡
Honda 250ccクラス 通算200勝の軌跡
国光
 裕紀くんをはじめ、現代の日本人ライダーは大変だと思います。整備されたサーキットで育つと、路面が粗い海外のサーキットで速く走るのは難しいはず。だから、粗い路面で走ることや、バイクが振られることは、海外レースのためのいい経験になりますよ。

 バイクが振られるというのは、すごく怖いんですよね。振られはじめると、なかなか止まらないですし。日本人ライダーには、海外サーキットの粗い路面でも適応できる環境で、育ってほしいですね。

 
裕紀
 僕もグリップのいいサーキットで育ったので、そういう環境でしか速く走れないライディングスタイルになっていました。そのため、海外サーキットの粗い路面では、自分のライディングができずに苦しみました。でも他のGPライダーは、粗い路面で自分のライディングができている。それが目に見えて分かるので、僕もライディングを変えなくてはいけない。でも変えるのも大変ですね。
2年目の今年、第6戦フランスGPで初優勝を遂げた高橋選手
国光
 僕はWGPに行ってから、遊んでいるときも、もっと速く走ることだけを考えるようになりました。ほかのGPライダーが走るのを見て、自分でも同じように走って試してみる。何故だろう、どうしてだろう、こうしてみよう、ということを常に考えていましたね。

 何かに成功したり満足したりすると、その後には何かしら失敗が待っているものです。速く走れるようになったら、その速さを維持したいけれど、大ケガなどしてしまってら、そこで終わってしまう。すばらしいライダーだった加藤大治郎くんの分も、裕紀くんにはがんばってもらいたい。ぜひチャンピオンになってほしいですね。

 
裕紀
 国光さんのHonda 250ccクラス初勝利があったからこそ、僕のHonda 250ccクラス通算200勝目があるのだと思います。だから今度は、日本人初の最高峰クラスのチャンピオンになって、国光さんのように後まで続く記録の礎を作れたらなと思います。

 9月22日から開催される日本GPは、僕の大好きなツインリンクもてぎ。まずは、ここでの優勝を狙います。