Round04スペインGP
MotoGP 予選
2018年5月5日(土)
会場:ヘレス・サーキット・アンヘル・ニエト
予選
天候:晴れ
気温:24℃
コースコンディション:ドライ
第4戦スペインGPの予選は、終日、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、カル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、今季初のポールポジション(PP)を獲得しました。初日のフリー走行でトップタイムをマークしたクラッチローは、2日目3回目のフリー走行で総合2番手につけてQ2進出を決めると、上位12台で行われたQ2では、2回目のアタックでベストタイムをマークし、おととしのイギリスGP以来、2年28戦ぶりのPP獲得となりました。通算4回目のPPを獲得したクラッチローは、第2戦アルゼンチンGP以来となる今季2勝目にチャレンジします。
初日2番手のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、2日目の予選でもクラッチローに続き2番手タイムをマーク。2年連続のPP獲得は果たせませんでしたが、2年連続フロントローから2年連続大会制覇と表彰台獲得を目指します。ペドロサは第2戦アルゼンチンGPで後続車にぶつけられて転倒し、右手首を負傷。前戦アメリカズGPでは、完全にはほど遠い状態でありながらも予選9番手、決勝7位と熱走を見せました。今大会も右手の状態は完全ではありませんが、地元ファンの声援の中で、08年、13年、そして17年に続く4度目の大会制覇に挑みます。
初日5番手のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、2日目のフリー走行で総合首位に浮上。トップタイムでQ2進出を果たしましたが、予選直前のFP4で今大会2度目の転倒を喫し、その影響もあり、予選では5番手に終わりました。決勝に向けて完ぺきな状態ではありませんが、アベレージではクラッチロー、ペドロサとともに優勝争いの筆頭。決勝では、Honda勢の優勝争いと今季初の表彰台独占も期待されます。
3戦連続ポイント獲得とトップ10フィニッシュを目指す中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、フリー走行で総合17番手。総合11番手以下で競うQ1では、4番手につけて14番グリッドを獲得しました。今大会、わずかの差でQ2進出を逃した中上ですが、Q2進出を逃した悔しさを本番にぶつける意気込みです。
フランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、セッションをこなすたびに確実にタイムを上げ、フリー走行で総合21番手。Q1では5番手タイムをマークして15番グリッドを獲得しました。チームメートのトーマス・ルティも着実にセットアップを進め、フリー走行では総合23番手。Q1では8番手タイムをマークして18番グリッドを獲得しています。
決勝レースでは、中上、モルビデリ、ルティらMotoGPクラスのルーキー3選手の追い上げにも注目が集まります。
カル・クラッチロー(MotoGP ポールポジション)
「ポールポジションを獲得できてうれしいです。しかし、大事なのは明日の決勝なので、引き続き、気持ちを引き締めなくてはいけません。過去2戦の予選がひどかったので、今日のPP獲得は、チームとHondaのおかげです。今週のコンディションはマシンにとって厳しいものでした。特にフロントタイヤには神経を使わなくてはいけません。予選では3本のリアタイヤを使い、賭けをしました。1本目は必要以上にプッシュしませんでした。2本目は思っていたよりもグリップがあったので、こうしてポールポジションを獲得することができました。ウインターテストとシーズン序盤の努力が証明されたのでうれしいです。僕はもちろんのこと、みんなにとって楽しくていいレースになることを願っています。今大会は、いいペースで走っているライダーがたくさんいるので、きっとバトルが見られると思います」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)
「フロントローを獲得できて驚いています。そして、うれしいです。このサーキットでフロントローを獲得することはとても重要です。今週末のチームのすべての努力に感謝したいです。体調が100%ではないときは、マシンの完ぺきなフィーリングを見つけることも簡単ではありません。でもチームがよく助けてくれました。感謝しています。まだ、決勝に向けてタイヤを決めていないので、正しいタイヤの選択をしなければなりません。何人かのライダーはいいペースがあるので、自分の走りに集中して、いいスタートを切れるようにがんばらなければなりません。今年のレースは例年より2周短くなるので、それも重要です。コンディションがどうなるのか様子を見て、なにができるかを見極めなければなりません」
マルク・マルケス(MotoGP 5番手)
「正直、予選の自分の走りには満足していません。今日はパーフェクトなラップを見つけられなかったので、自分自身、注意しながらの走行でした。最初のスティントでスムーズに落ち着いて走ったときが今日の自己ベストでした。そのあとは、たくさんミスをしてしまい、タイムを更新できませんでした。でも2列目なので、それほど悪くありません。いいペースもあります。しかし、チームメートだけではなく、ミディアムやハードリアタイヤでいいペースをキープできるライダーがほかにもいるので、楽なレースにはならないし、長く厳しい戦いになると思います。今日はかなり暑い一日でしたが、明日はさらに気温が上がりそうです。路面がかなり滑りやすくなり、どのクラスも転倒がたくさんあったので、セットアップが重要になります。コンディションに合わせて調整し、正しいリアタイヤを選び、ベストを尽くさなければなりません」
中上貴晶(MotoGP 14番手)
「昨日課題だったソフトタイヤのパフォーマンスをうまく引き出すことができました。昨日はリアにソフトの新品を入れると、グリップがよすぎてフロントをプッシュしてしまい、タイムにつなげることができませんでした。ヘレスはそのバランスがすごく難しく、今日は前後新品のタイヤでアタックすることにしました。その結果、バランスがよくなり、いい走りができました。しかし、あとコンマ1秒ちょっとでQ2にいけたと思うと、フィーリングがよくなってうれしい反面、すごく悔しいです。今日は、全体的にペースは上がったのですが、セクター3が遅く、その区間だけでかなりロスしているので、その部分を明日は攻略したいです。今日は電子制御のセッティングをカルやダニ、マルクと同じにしてすごく乗りやすくなり、タイムも安定しました。明日は前戦アメリカズGPで課題になった1周目の走りをしっかり克服して、いいレースにしたいです」
フランコ・モルビデリ(MotoGP 15番手)
「残念ながら予選では8コーナーでミスをしてしまい、マシンのポテンシャルを完全に引き出すことができませんでした。今大会は、コーナー出口の安定性を上げようとがんばりました。その結果、速さはあるし、レースでポイント争いができるような気がします。フリーの最後の走行では、中古タイヤでいいバランスを見つけることができました。レースに向けてはポジティブです」
トーマス・ルティ(MotoGP 18番手)
「ようやくいい予選セッションになりました。マシンのフィーリングがぴったり合い、タイムも上がりましたが、引き続き、レースのリズムを改善する必要があります。新品の状態ではいいのですが、数周してタイヤが消耗していくと、タイムが落ちます。明日の午前中のウォームアップで解決策を見つけられることを願っています。力強いレースにしたいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 35 | カル・クラッチロー | ![]() | 1'37.653 |
2 | 26 | ダニ・ペドロサ | ![]() | 1'37.912 |
3 | 5 | J.ザルコ | ヤマハ | 1'37.956 |
4 | 99 | J.ロレンソ | ドゥカティ | 1'37.969 |
5 | 93 | マルク・マルケス | ![]() | 1'37.977 |
6 | 42 | A.リンス | スズキ | 1'37.984 |
7 | 29 | A.イアンノーネ | スズキ | 1'37.987 |
8 | 4 | A.ドヴィツィオーゾ | ドゥカティ | 1'38.029 |
9 | 9 | D.ペトルッチ | ドゥカティ | 1'38.086 |
10 | 46 | V.ロッシ | ヤマハ | 1'38.267 |
11 | 25 | M.ビニャーレス | ヤマハ | 1'38.281 |
12 | 43 | J.ミラー | ドゥカティ | 1'38.522 |
13 | 41 | A.エスパルガロ | アプリリア | 1'38.389 |
14 | 30 | 中上貴晶 | ![]() | 1'38.481 |
15 | 21 | フランコ・モルビデリ | ![]() | 1'38.544 |
16 | 44 | P.エスパルガロ | KTM | 1'38.598 |
17 | 53 | T.ラバト | ドゥカティ | 1'38.610 |
18 | 12 | トーマス・ルティ | ![]() | 1'38.752 |
19 | 36 | M.カリオ | KTM | 1'38.759 |
20 | 19 | A.バウティスタ | ドゥカティ | 1'38.838 |
21 | 38 | B.スミス | KTM | 1'38.961 |
22 | 55 | H.シャーリン | ヤマハ | 1'39.135 |
23 | 17 | K.アブラハム | ドゥカティ | 1'39.146 |
24 | 10 | X.シメオン | ドゥカティ | 1'39.708 |
25 | 45 | S.レディング | アプリリア | 1'39.918 |