ROUND 17
マレーシアGP
セパン・インターナショナル・サーキット
2017.10.28(土)・予選
Moto2クラスは、タイトル王手のフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が、8戦ぶり今季6回目のポールポジション(PP)を獲得しました。タイトル王手という最も緊張する戦いでPPを獲得したモルビデリは、「決勝に向けて準備はできている」と気合満点。タイトル争いをするトーマス・ルティ(CarXpert Interwetten)に先着すれば文句なしのタイトル決定となります。
2番手にはオーストラリアGPからの連勝を狙うミゲル・オリベイラ(Red Bull KTM Ajo)でわずか、0.026秒差。3番手には、ファビオ・クアルタラロ(Pons HP 40)で、Moto2クラスで初のフロントロー獲得となりました。
この日は、トップから1秒差に14台という接戦となりました。加えて、気温35℃、路面温度49度という厳しいコンディションで、転倒者の多いセッションとなりました。
その中でアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が4番手。モルビデリのタイトルにストップを掛けたいルティは転倒を喫し5番手。初日4番手とまずまず好調なスタートをきった中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、午前中のフリー走行で転倒、午後の予選もフロントのフィーリングに苦しんで9番手。マティア・パシーニ(Italtrans Racing Team)も転倒を喫し10番手でした。
ホームGPに闘志のハフィズ・シャーリン(Petronas Raceline Malaysia)は11番手、長島哲太(Teluru SAG Team)は22番手でした。
フランコ・モルビデリ(Moto2 ポールポジション)
「僕のレース人生の中でも、もっとも大きなものになろうだろう週末に、ポールポジションからスタートできることを純粋に喜んでいます。今日はいままで経験してきた中でも一番タフなコンディションでしたが、FP3から好調で、予選もスタート直後からマシンの感触がよかったです。自信がありましたし。セッションの終わりに少し時間があったので全力でプッシュしたのですが、7コーナーでミスをして転んでしまいました。僕自身もマシンも無事で、さほど損傷がなかったので、そこからさらに数周のラップを重ねることできました。明日の準備はできています。僕たちはここまで来るために一生懸命に努力してきました。そのフィニッシュラインを越えるために、今一度大きくプッシュしていかなくてはなりません。今夜はリラックスを心がけて、明日はできるだけいつも通りでいられるようにしたいと思います」
ミゲル・オリベイラ(Moto2 2番手)
「今日はとても気持ちがいいです。予選2番手を獲得でき、同時にフロントローに復帰できて満足しています。いまの僕たちは、フィリップアイランドにいたときよりも、少しだけ自信を感じています。気温が高いので、明日の決勝は、コース全体でグリップが失われ、容易に転倒してしまうような消耗戦になると思います。厳しいレースになると思いますが、いつものように自分自身が楽しんで、レースで全力を出したいと思います」
ファビオ・クアルタラロ(Moto2 3番手)
「このラップタイムが出せたのは、何か本当にいいものをつかめたからだと思います。その反面、一列目を獲得する代わりに転倒していたかもしれないと自分自身に言い聞かせています。このタイムは単独で出したもので、とてもいいことでした。明日はいいペースで決勝に臨めると思います。先頭集団にしっかりついて行きたいと思います」
アレックス・マルケス(Moto2 4番手)
「予選を4位で終えられて本当に満足していますが、最前列からのスタートがいいものだということは、いつも変わりません。セッション中のほとんどの時間、トップ3に入っていました。セッションの最後になって4位に押し出されてしまっただけなので、あまりがっかりはしていません。FP3では少し苦戦したこともあり、予選での自分のパフォーマンスには満足できています。暑さと湿度で体力的に損耗が激しく難しいセッションでしたが、いくつか改善もありました。明日の天候がどうなるかわかりませんが、ドライでもウエットでも表彰台に向けた戦いができると思います」
中上貴晶(Moto2 9番手)
「今日は気温も路面温度も上がり、とても厳しい一日になりました。午前中のフリー走行は32℃でしたが、この時点ですでにフロントのフィーリングが悪く、旋回中にフロントが切れ込むという症状が出ていて、最終コーナーで転んでしまいました。こうした状況は理解していたけれど、午後はさらにコンディションが厳しくなり、気温は35℃まで上がりました。走り出しからフロントの接地感がなく、コーナーに入っていくと、どんどん切れ込んでいくという状態でした。タイムも6秒台にも入れられず、苦しい走りとなりました。実際、多くのライダーがフロントから転んでいたし、厳しい予選になりました。タイヤは、今回ダンロップが投入したエクストラソフトはグリップも持ちもいいと思います。ハードは全くグリップしないので、タイヤ選択に迷いはありません。これだけ暑いと、フロントに加重を掛けていってもぬいてもだめという状態なので、明日も同じような天候ならバランスを調整しなければなりません。みんな同じ条件ですが、本当に厳しい予選でした」
長島哲太(Moto2 22番手)
「今日は攻めきれず、悔しい予選となりました。序盤から順調にタイムが出たのですが、セッションが進むにつれて、どんどん暑くなり、最後にタイヤを新品に換えたのですが、集中しきれませんでした。その理由は、昨日の転倒で痛めた右足の小指が痛くて踏ん張ることができなかったからです。ブーツがあたっていたいので、緩めにして挑んだのですが、あまり変わりませんでした。明日は、ポイントは取れると思います。今日は8耐のような暑さで、本当に厳しい予選でした」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 21 | フランコ・モルビデリ | KALEX | 2'06.406 |
2 | 44 | ミゲル・オリベイラ | KTM | +0.026 |
3 | 40 | ファビオ・クアルタラロ | KALEX | +0.072 |
4 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | +0.105 |
5 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +0.187 |
6 | 42 | フランセスコ・バグナイア | KALEX | +0.387 |
7 | 23 | マルセル・シュローター | SUTER | +0.443 |
8 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | +0.503 |
9 | 30 | 中上貴晶 | KALEX | +0.623 |
10 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | +0.717 |
11 | 55 | ハフィズ・シャーリン | KALEX | +0.731 |
12 | 49 | アクセル・ポンス | KALEX | +0.806 |
13 | 11 | サンドロ・コルテセ | SUTER | +0.924 |
14 | 97 | チャビ・ビエルゲ | TECH 3 | +0.964 |
15 | 32 | アイザック・ビニャーレス | KALEX | +1.107 |
16 | 37 | アウグスト・フェルナンデス | SPEED UP | +1.108 |
17 | 24 | シモーネ・コルシ | SPEED UP | +1.135 |
18 | 62 | ステファノ・マンシィ | KALEX | +1.144 |
19 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | +1.181 |
20 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +1.188 |
21 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | +1.206 |
22 | 45 | 長島哲太 | KALEX | +1.328 |
23 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | KALEX | +1.362 |
24 | 2 | イェスコ・ラフィン | KALEX | +1.442 |
25 | 87 | レミー・ガードナー | TECH 3 | +1.495 |
26 | 57 | エドガー・ポンス | KALEX | +1.683 |
27 | 27 | イケル・レクオナ | KALEX | +1.690 |
28 | 26 | ディマス・エッキー・プラタマ | KALEX | +2.165 |
29 | 15 | アレックス・デ・アンジェリス | KALEX | +2.610 |