ROUND 17

マレーシアマレーシアGP セパン・インターナショナル・サーキット 2017.10.29(日)・決勝

第17戦 マレーシアGP

Honda勢によるトップ争いをミルが制する。2位はマルティン、3位にはバスティアニーニが入る

天候:曇り/雨  気温:25℃  コースコンディション:ウエット
観客:9万7457人(3日間:16万6486人)

Moto3クラスは、前戦オーストラリアGPでタイトルを獲得したホアン・ミル(Leopard Racing)がシーズン10勝目を達成しました。この記録はバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)の11勝に続き、ファウスト・グレッシーニ、マルク・マルケスに並ぶ歴代2番目の記録となりました。

今大会は、予選でシーズン初となるポールポジションを獲得。レースでは、ホルヘ・マルティン(Del Conca Gresini Racing Moto3)、エネア・バスティアニーニ(Estrella Galicia 0,0)とトップグループを形成し、目まぐるしくポジションを入れ替えましたが、終盤にスパートをかけたミルが、ライバルを圧倒するスピードで優勝を達成しました。

2位に入ったのはマルティンで、今季8回目の表彰台を獲得。後半戦に入って調子を上げているバスティアニーニは、これで3回目の表彰台獲得となりました。4位にはリビオ・ロイ(Leopard Racing)。5位にジョン・マクフィー(British Talent Team)と続き、トップ5までをHonda勢が独占。今シーズン16勝目、そして13回目の表彰台独占を達成しました。

以下、ロマーノ・フェナティ(Marinelli Rivacold Snipers)が7位、アーロン・カネット(Estrella Galicia 0,0)が8位、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Del Conca Gresini Racing Moto3)が9位に続き、トップ10に8台のHonda勢が名前を連ねました。

ホームグランプリに気合十分で臨んだアダム・ノロディン(SIC Racing Team)は11位、佐々木歩夢(SIC Racing Team)が12位で、それぞれポイントを獲得しました。

コメント

ホアン・ミル(Moto3 1位)
ホアン・ミル「今日は暑さの限界に挑むようなタフなレースでした。1週目では、ほかの何人かのライダーとの接触があり、一方でホルヘ(マルティン)はプッシュしてギャップを広げ始めました。レース後半になってタイヤのフィーリングがよくなり、それまでの10周のギャップを取り戻すことができました。そのときのリズムのままでトップを奪うのは難しいと判断したので、それ以降はタイヤのマネジメントに努めました。そして最終ラップでは、そのまま先頭で戻ってこられるようにコーナリングで攻めました。僕はこれまで、レース中であってもほかのライダーの順位や記録を見ることはしてこなかったのですが、多分、次も見ないようにすると思います。そして純粋に楽しみながらマシンに乗ることを考えていたいです。もし今日勝つことができなかったとしても、それは問題ではなかったと思います。勝つことは僕の最終目標ではなく、タイトル獲得の上でのベストな方法だと考えているからです。最後に、今日の勝利を、2015年にCEVで僕の最初のチームマネージャーだった、シュテファン・キーファ氏に捧げます」

ホルヘ・マルティン(Moto3 2位)
ホルヘ・マルティン「ウォームアップで自分のペースをつかみました。レース序盤では全力で走り、引き離そうと考えていました。そしてほぼその通りに走ることができました。その考えは正しかったですが、十分ではありませんでした。どこでも戦闘的に走ることができ、それはだれの目からも分かったと思います。チームはとてもすばらしい仕事をしています。この勢いを維持してバレンシアへ向かいたいと思います」

エネア・バスティアニーニ(Moto3 3位)
エネア・バスティアニーニ「本当に難しいレースでした。スタートがよくなかったので、何人かのライダーにパスされてしまいました。2~3ラップ目に自分のペースがよくなってきたのが分かったので、前に行くことができました。ミルとマルティンが既に抜け出していたので、差を詰めるためにがんばりました。そのとき何度もハードブレーキングをしたため、フロントタイヤを酷使してしまいました。先頭に追いついた時点で、少しタイヤを休ませるためにペースを落としました。その後、残り数ラップのときに、マルティンに押し出される格好になり、少し外側に膨らんでしまいました。そして、勝ちに行くためにもう一度プッシュしなくてはならなくなりました。全力を尽くして勝ちに行ったのですが、最終的には優勝できませんでした」

佐々木歩夢(Moto3 12位)
佐々木歩夢「今大会はFP1が転倒で始まり、FP2がウエット、FP3がハーフウエット。そして予選が初めてのドライという複雑なコンディションとなり、思うようにセッティングを進められなかったのですが、今朝のウォームアップでセッティングがよくなり、本番は攻めることができました。しかし、完ぺきではなく集団の中でフロントに課題があり、ついていくことはできるのですが、抜くことができないという苦しいレースでした。今回も反省する点、学べた点が多くあったので、成果のあるレースでした。最終戦バレンシアでは、今回の経験を活かしたいです」

鳥羽海渡(Moto3 20位)
鳥羽海渡「順位はよくないですが、レースの内容的には今まで以上によくなったと思います。これまで問題になっていた部分も解消したと思うし、グループの中でのバトルもよかったと思います。今日の状態をキープできれば、最終戦バレンシアGPはFP1から走り込めると思うし、さらに一歩前進できると思います。この数戦、苦しんでいた課題も解消できたので、最終戦が楽しみです」

鈴木竜生(Moto3 リタイア)
鈴木竜生「今週は、チームにとって特別なサーキットだということもあり、目標はベストリザルト、そして表彰台に立つことでした。そのためにスタートからがんがん行こうと決めていたのですが、結果的に攻めすぎてしまいました。バックストレートでいつもと同じポイントでブレーキをかけたのですが、フリー走行、予選と単独走行が多く、そのため、決勝ではスリップに入ったことで車速が速くなっていたことが原因でした。残念な結果ですが、攻めた結果なので悔いはありません。次はしっかり結果を残したいです」

Moto3 リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム/差
136ホアン・ミルHonda40'14.545
288ホルヘ・マルティンHonda+0.724
333エネア・バスティアニーニHonda+0.763
411リビオ・ロイHonda+6.868
517ジョン・マクフィーHonda+11.051
616A.ミニョKTM+11.090
75ロマーノ・フェナティHonda+11.238
844アーロン・カネットHonda+11.671
921ファビオ・ディ・ジャンアントニオHonda+11.959
1064B.ベンドスナイダーKTM+12.062
117アダム・ノロディンHonda+12.572
1271佐々木歩夢Honda+13.581
1358J.ゲバラKTM+14.885
1419G.ロドリゴKTM+18.736
1596M.パリャーニマヒンドラ+21.986
1665P.エッテルKTM+23.365
1742M.ラミレスKTM+23.524
1841ナカリン・アティラプワパHonda+25.908
1912M.ベッツェッカマヒンドラ+26.173
2027鳥羽海渡Honda+40.612
2184J.コーンフェールプジョー+40.772
2214トニ・アルボリーノHonda+43.110
234P.プルキネンプジョー+1'00.918
246M.エレーラマヒンドラ+1'01.104
RT9カスマ・ダニエル・カスマユディンHonda+1Lap
RT48L.ダラ・ポルタマヒンドラ+2Laps
RT8N.ブレガKTM+3Laps
RT23N.アントネッリKTM+10Laps
RT95ジュール・ダニーロHonda+13Laps
RT40D.ビンダーKTM+15Laps
RT24鈴木竜生Honda+17Laps

Moto3 ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
136ホアン・ミルHonda321
25ロマーノ・フェナティHonda235
344アーロン・カネットHonda192
488ホルヘ・マルティンHonda171
521ファビオ・ディ・ジャンアントニオHonda153
633エネア・バスティアニーニHonda130
717ジョン・マクフィーHonda123
816A.ミニョKTM118
942M.ラミレスKTM107
1065P.エッテルKTM104
118N.ブレガKTM81
1211リビオ・ロイHonda80
1358J.ゲバラKTM78
1424鈴木竜生Honda66
1564B.ベンドスナイダーKTM61
1619G.ロドリゴKTM54
177アダム・ノロディンHonda42
1823N.アントネッリKTM36
1940D.ビンダーKTM35
2095ジュール・ダニーロHonda29
2171佐々木歩夢Honda29
2284J.コーンフェールプジョー26
2312M.ベッツェッカマヒンドラ20
2441ナカリン・アティラプワパHonda16
2575A.アレナスマヒンドラ14
2615J.マシアKTM13
2710D.フォッジャKTM10
2848L.ダラ・ポルタマヒンドラ9
2996M.パリャーニマヒンドラ8
3027鳥羽海渡Honda7
3152D.ケントKTM6
3257A.ファブリマヒンドラ3
3314トニ・アルボリーノHonda2
346M.エレーラマヒンドラ1
3577T.ジョージKTM0
3669T.ブース・エイモスKTM0
374P.プルキネンプジョー0
3870T.トパリスKTM0
3931R.フェルナンデスマヒンドラ0
4013M.コフラーKTM0
4137アーロン・ポランコHonda0
429カスマ・ダニエル・カスマユディンHonda0
4318G.マルティネス・アブレゴKTM0
4481A.ヴィウKTM0

ランキング詳細


コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1Honda420
2KTM232
3マヒンドラ43
4プジョー26

ランキング詳細

フォトギャラリー

ホアン・ミル

ホアン・ミル

ホアン・ミル

ホアン・ミル

ホルヘ・マルティン

ホルヘ・マルティン

ホルヘ・マルティン

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エネア・バスティアニーニ

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エネア・バスティアニーニ

エネア・バスティアニーニ

エネア・バスティアニーニ

リビオ・ロイ

ロマーノ・フェナティ

アーロン・カネット

アダム・ノロディン

佐々木歩夢

ナカリン・アティラプワパ

鳥羽海渡

ファビオ・ディ・ジャンアントニオ

トニ・アルボリーノ

カスマ・ダニエル・カスマユディン

ジュール・ダニーロ

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