ROUND 16
オーストラリアGP
フィリップアイランド・サーキット
2017.10.22(日)・決勝
Moto3クラスは、予想通りトップグループが大集団となり、中盤に入っても7台がめまぐるしくポジションを入れ替える厳しい戦いとなりました。その中で、タイトル王手のホアン・ミル(Leopard Racing)が、雲行きが怪しくなってきた10周過ぎにペースアップ。トップに出て周回を重ねました。そして、予想通り雨が降り始め、23周のレースは15周を終えた時点で赤旗中断となり、その時点でトップを走っていたミルが優勝。今季8勝目を挙げてタイトル獲得に華を添えました。
今季がグランプリへのフル参戦2年目のシーズンとなるミル。デビューした昨年は総合5位と期待の大きい選手でしたが、今年はその期待に応え、大きく成長したシーズンとなりました。
2位につけたのはチームメートのリビオ・ロイで、今季初表彰台を獲得。3位にはホルヘ・マルティン(Del Conca Gresini Racing Moto3)で、今季8回目のポールポジションから今季7回目の表彰台を獲得。期待の初優勝は次戦以降に持ち越しとなりました。
以下、エネア・バスティアニーニ(Estrella Galicia 0,0)が5位。ミルのタイトル決定阻止に気合を入れていた総合2位のロマーノ・フェナティ(Marinelli Rivacold Snipers)が6位。予選17番手から追い上げのレースをした佐々木歩夢(SIC Racing Team)がベストリザルトの7位。アダム・ノロディン(SIC Racing Team)が8位、鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)が9位という結果でした。
Hondaは、今大会を終えて、シーズン15勝目と12回目の表彰台独占を達成。11回目のコンストラクターズタイトルに続き、16回目のライダーズチャンピオンも獲得しました。
鳥羽海渡(Honda Team Asia)は20位でした。
ホアン・ミル(Moto3 優勝 / チャンピオン)
「すばらしい気持ちです。自分たちにとって完ぺきなシーズンになりました。2年前、Moto3に初めて参戦したときには、「ここのライダーたちはなんて速いんだろう!」と思いました。今、そこでチャンピオンになれたことが信じられないくらいです。たくさんの年月をかけて全力でやってきたことが達成できるというのは、すごいことです。とても説明できないくらい、すばらしい気持ちです。これはただのレースではありません。世界チャンピオンがかかった戦いです。これからも、こんな風に続けていけたらいいと思っています」
株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長 野村欣滋
「ホアン・ミル選手は、着実に勝利を重ね、すばらしい成果を挙げました。来季はMoto2クラスでのさらなる成長と活躍を期待しています。彼をサポートしたチームスタッフ、そしてレース活動を支えてくれた多くのスポンサーとファンの皆様に感謝しています」
リビオ・ロイ(Moto3 2位)
「今日の戦略は明確なものでした。21番手からのスタートですから、前に行けるように戦っていくだけだと分かっていました。結果的に、レースはすばらしいものになりました。とても早い段階で前に出ることができました。自分の戦略は前に居続けることでした。最後にドライレースをしたのはシルバーストーンで、そのときは表彰台を獲得できそうなレースでした。表彰台に乗れる位置にいたにもかかわらず、想定していなかった赤旗中断がありました。赤旗により、前の周回では、表彰台に乗れる順位にはいなかったのです。そのことから学びました。今回のレースでは先頭から数人の順位を保ち続けて、2位を獲得できました。最後に、チームメートであるホアンのチャンピオン獲得を祝福したいと思います」
ホルヘ・マルティン(Moto3 3位)
「今日はもっといい結果が出せるスピードがありましたが、赤旗が出てしまいました。でもレースはこういうものです。ミルのタイトル獲得におめでとうと言いたいです。彼はふさわしい走りをしました。今回の3位はうれしいです。とても難しいレースで、大勢が一緒に走っていました。優勝に再び挑むためにも、早くまたサーキットに戻って走りたいです。優勝にかなり近づいてきました。まだ今年はあと2レースあります」
佐々木歩夢(Moto3 7位)
「今大会は初日から調子がよくて、いい流れになりました。ただ、予選ではうまくタイムを出せずグリッドが悪かったのが残念ですが、決勝はトップグループの中でいいレースができました。この数戦、調子のいい走りを結果につなげられず、悔しいレースが続いていました。それだけに今回は、久しぶりにいいレースができてうれしいです。次はチームのホームグランプリなので、さらに上のポジションを狙っていきます」
鈴木竜生(Moto3 9位)
「序盤の混戦の中で、後ろから3回ぶつけられるという大荒れのレースでした。加えて、前にいた(アーロン)カネットが転び、それを回避するために大きく遅れ、それをばん回するのがやっとでした。そのばん回している最中には、ぶつけられた影響でマフラーが破損し、終盤はその影響でペースを上げられませんでした。とにかく、ぶつけても前に出ようという荒っぽいレースになり、怒り心頭です。グランプリライダーなんだから、もう少し、しっかり走ってもらいたいと思いました」
鳥羽海渡(Moto3 20位)
「レースウイークを通じて苦戦しました。決勝も序盤に前のグループにすぐに離されてしまい、順位を上げることができませんでした。初めてのサーキットでしたが、タイムに1番影響するコース終盤の高速コーナーでペースを上げられませんでした。次のセパンは走り慣れているので、ばん回したいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 36 | ホアン・ミル | ![]() | 24'51.490 |
2 | 11 | リビオ・ロイ | ![]() | +0.351 |
3 | 88 | ホルヘ・マルティン | ![]() | +0.359 |
4 | 19 | G.ロドリゴ | KTM | +0.388 |
5 | 33 | エネア・バスティアニーニ | ![]() | +0.408 |
6 | 5 | ロマーノ・フェナティ | ![]() | +0.808 |
7 | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | +0.834 |
8 | 7 | アダム・ノロディン | ![]() | +1.291 |
9 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | +3.648 |
10 | 48 | L.ダラ・ポルタ | マヒンドラ | +4.005 |
11 | 8 | N.ブレガ | KTM | +4.036 |
12 | 84 | J.コーンフェール | プジョー | +4.085 |
13 | 65 | P.エッテル | KTM | +4.251 |
14 | 16 | A.ミニョ | KTM | +6.004 |
15 | 96 | M.パリャーニ | マヒンドラ | +6.540 |
16 | 64 | B.ベンドスナイダー | KTM | +19.418 |
17 | 41 | ナカリン・アティラプワパ | ![]() | +25.293 |
18 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | +40.800 |
19 | 6 | M.エレーラ | マヒンドラ | +40.858 |
20 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | +43.698 |
21 | 42 | M.ラミレス | KTM | +1'38.853 |
22 | 70 | T.トパリス | KTM | +1Lap |
23 | 58 | J.ゲバラ | KTM | +1Lap |
24 | 40 | D.ビンダー | KTM | +3Laps |
RT | 44 | アーロン・カネット | ![]() | +5Laps |
RT | 4 | P.プルキネン | プジョー | +6Laps |
RT | 12 | M.ベッツェッカ | マヒンドラ | +8Laps |
RT | 95 | ジュール・ダニーロ | ![]() | +10Laps |
RT | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | ![]() | +11Laps |
RT | 23 | N.アントネッリ | KTM | +14Laps |
RT | 17 | ジョン・マクフィー | ![]() | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 36 | ホアン・ミル | ![]() | 296 |
2 | 5 | ロマーノ・フェナティ | ![]() | 226 |
3 | 44 | アーロン・カネット | ![]() | 184 |
4 | 88 | ホルヘ・マルティン | ![]() | 151 |
5 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | ![]() | 146 |
6 | 33 | エネア・バスティアニーニ | ![]() | 114 |
7 | 17 | ジョン・マクフィー | ![]() | 112 |
8 | 16 | A.ミニョ | KTM | 108 |
9 | 42 | M.ラミレス | KTM | 107 |
10 | 65 | P.エッテル | KTM | 104 |
11 | 8 | N.ブレガ | KTM | 81 |
12 | 58 | J.ゲバラ | KTM | 75 |
13 | 11 | リビオ・ロイ | ![]() | 67 |
14 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | 66 |
15 | 64 | B.ベンドスナイダー | KTM | 55 |
16 | 19 | G.ロドリゴ | KTM | 52 |
17 | 7 | アダム・ノロディン | ![]() | 37 |
18 | 23 | N.アントネッリ | KTM | 36 |
19 | 40 | D.ビンダー | KTM | 35 |
20 | 95 | ジュール・ダニーロ | ![]() | 29 |
21 | 84 | J.コーンフェール | プジョー | 26 |
22 | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | 25 |
23 | 12 | M.ベッツェッカ | マヒンドラ | 20 |
24 | 41 | ナカリン・アティラプワパ | ![]() | 16 |
25 | 75 | A.アレナス | マヒンドラ | 14 |
26 | 15 | J.マシア | KTM | 13 |
27 | 10 | D.フォッジャ | KTM | 10 |
28 | 48 | L.ダラ・ポルタ | マヒンドラ | 9 |
29 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | 7 |
30 | 96 | M.パリャーニ | マヒンドラ | 7 |
31 | 52 | D.ケント | KTM | 6 |
32 | 57 | A.ファブリ | マヒンドラ | 3 |
33 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | 2 |
34 | 6 | M.エレーラ | マヒンドラ | 1 |
35 | 77 | T.ジョージ | KTM | 0 |
36 | 69 | T.ブース・エイモス | KTM | 0 |
37 | 4 | P.プルキネン | プジョー | 0 |
38 | 70 | T.トパリス | KTM | 0 |
39 | 31 | R.フェルナンデス | マヒンドラ | 0 |
40 | 13 | M.コフラー | KTM | 0 |
41 | 37 | アーロン・ポランコ | ![]() | 0 |
42 | 18 | G.マルティネス・アブレゴ | KTM | 0 |
43 | 81 | A.ヴィウ | KTM | 0 |
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 395 |
2 | KTM | 222 |
3 | マヒンドラ | 42 |
4 | プジョー | 26 |