ROUND 03
アメリカズGP
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
2017.04.21(金)・1日目フリー走行
Moto2クラスは、アレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がトップタイムをマークし、以下、1秒差以内に12台という接戦になりました。14年のMoto3チャンピオンで、今季、Moto2クラスで3年目のシーズンを迎えるマルケス選手は、ウインターテストから好調な走りをみせていましたが、序盤の2戦を終えて、まだ表彰台は獲得できていません。前戦アルゼンチンGPでは、最終ラップまでチームメートのフランコ・モルビデリと優勝争いを繰り広げるも、転倒リタイアという悔しいレースに終わっており、今大会は、その雪辱に挑む戦いとなります。
フランコ・モルビデリ
初日のフリー走行でトップタイムをマークするのはMoto2クラスでは初と、上り調子をアピールしたマルケス。予選では、Moto2クラスで初のPP獲得と、初優勝を目指します。
2番手につけたのは、開幕3連勝を目指すモルビデリで、1回目、2回目のセッションともに2番手と、順調なスタートを切りました。トップタイムは、MotoGPクラスで昨年優勝したマルク・マルケスの弟であるマルケスに譲りましたが、アベレージではマルケスとともに安定したラップタイムを刻み、今大会もチームメート同士による優勝争いが期待されます。
3番手につけたのは、今季好調な走りを見せているマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)。4番手には2戦連続での表彰台を狙うミゲル・オリベイラ(KTM)が入りました。以下、5番手にトーマス・ルティ(CarXpert Interwetten)、6番手にマティア・パシーニ(Italtrans Racing Team)、7番手にハフィズ・シャーリン(Petronas Raceline Malaysia)、8番手にファビオ・クアルタラロ(Pons HP40)、ケガで欠場したブラッド・ビンダー(Red Bull KTM Ajo)の代役として出場したリカルド・カルダスが9番手と続き、中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は10番手でした。中上は、午前中のセッションでこれまでと違うセットアップにトライして17番手と出遅れましたが、午後のセッションでは本来のセットに戻して10番手に浮上。長島哲太(Teluru SAG Team)も午前中はトラブルで最下位でしたが、午後は26番手までポジションを上げました。
アレックス・マルケス(Moto2 1番手)
「今日のパフォーマンスにはとても満足しています。アルゼンチンではフラストレーションがたまりましたが、このようなかたちでサーキットに戻れて、とてもうれしいです。正直、0.3秒よりもギャップを広げたかったです。新しいソフトタイヤでは思ったようなパフォーマンスを発揮できませんでしたが、それ以外ではほぼ完ぺきな一日になりました。マシンに乗っていて、力強さを感じますし、安定性があります。明日集中して取り組まなければならないのは、予選でとても重要なソフトタイヤでのペースです」
フランコ・モルビデリ(Moto2 2番手)
「今日はとてもいいスタートを切れました。昨年は大きな問題があり、僕にとって最高のサーキットではありませんでしたが、今回はそれがなく、マシンの感触に満足しています。いいペースがあるので自信があります。正直、ここに来るまでは少し不安でした。でもすぐにいいリズムを見つけることができ、今はいいベースセッティングがあります。あとは、残りの週末でさらによくしていくだけです」
マルセル・シュローター(Moto2 3番手)
「今日は順調にセットアップが進みました。しかし、トップグループの2人は、明日になればもっとタイムを上げてくると思うので、明日も引き続きセットアップに集中しなければいけません。今日のようなパフォーマンスを、明日も発揮できることを願っています。今日はタイヤの温度が上がってきてから思うようにプッシュできなかったので、日曜日の決勝に向けて、これを改善しなければいけません」
中上貴晶(Moto2 10番手)
「昨年までは、2~6速を使うセッティングでした。しかし、ほかの選手たちはほとんど1~5速仕様なので、コーナーの進入でどうしてもリズムが合わず、走りづらかったこともあり、FP1では1~5速のセットを試しました。しかし、自分のスタイルには合わず、リズムも狂うので、午後のFP2は、これまでの仕様に戻して走りました。結局、1セッションを無駄にしたかたちですが、トライしたことで進む方向がハッキリしたのはよかったです。明日はこの状態でセッティングを詰めたいです。日本を出発したころから風邪気味で、今日は体調が悪いのも走りに影響しました。明日以降は、ドーピングに問題がないよう、どんな薬を飲めるのかを相談して対処していきたいです」
長島哲太(Moto2 26番手)
「午前中のセッションは、チェーンとスプロケットが滑っているような感じで、立ち上がりでちゃんと加速せず、タイムを出せる状態ではありませんでした。ポジションも最下位でした。午後のFP2は、その問題を解消してやっと普通の状態になり、約3.5秒タイムを短縮して、ポジションも26番手まで上げることができました。午後のセッションは1コーナーで転倒して、レーシングスーツのエアーバッグが開くのを初めて経験しましたが、全く痛みもなく、安全性の高さを実感しました。フィーリングとしてはまだまだ行けそうなので、2日目はタイム短縮とポジションアップに挑みます。3年ぶりのCOTAですが、ここはすごく難しいサーキットです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | 2'10.601 |
2 | 21 | フランコ・モルビデリ | KALEX | +0.300 |
3 | 23 | マルセル・シュローター | SUTER | +0.305 |
4 | 44 | ミゲル・オリベイラ | KTM | +0.622 |
5 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +0.625 |
6 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | +0.691 |
7 | 55 | ハフィズ・シャーリン | KALEX | +0.744 |
8 | 40 | ファビオ・クアルタラロ | KALEX | +0.770 |
9 | 88 | リカルド・カルダス | KTM | +0.842 |
10 | 30 | 中上貴晶 | KALEX | +0.853 |
11 | 11 | サンドロ・コルテセ | SUTER | +0.924 |
12 | 42 | フランセスコ・バグナイア | KALEX | +0.968 |
13 | 19 | ザビエル・シメオン | KALEX | +1.119 |
14 | 97 | チャビ・ビエルゲ | TECH 3 | +1.267 |
15 | 9 | ホルヘ・ナバロ | KALEX | +1.299 |
16 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +1.306 |
17 | 24 | シモーネ・コルシ | SPEED UP | +1.312 |
18 | 68 | ヨニー・ヘルナンデス | KALEX | +1.456 |
19 | 2 | イェスコ・ラフィン | KALEX | +1.486 |
20 | 77 | ドミニク・エガーター | SUTER | +1.534 |
21 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | +1.814 |
22 | 32 | アイザック・ビニャーレス | KALEX | +1.848 |
23 | 49 | アクセル・ポンス | KALEX | +1.859 |
24 | 52 | ダニー・ケント | SUTER | +1.970 |
25 | 60 | フリアン・シモン | TECH 3 | +1.982 |
26 | 45 | 長島哲太 | KALEX | +2.100 |
27 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | KALEX | +2.197 |
28 | 57 | エドガー・ポンス | KALEX | +2.229 |
29 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | +2.880 |
30 | 27 | イケル・レクオナ | KALEX | +3.301 |
31 | 47 | アクセル・バッサーニ | SPEED UP | +3.484 |
32 | 62 | ステファノ・マンシィ | KALEX | +3.518 |