round 12

September 4 2010, QUALIFYING:13:55-(local)/20:55-(JST)
MotoGP G.P. APEROL DI SAN MARINO E DELLA RIVIERA DI RIMINI
第12戦 サンマリノGP

ペドロサ今季4回目のPP獲得。デ・ピュニエ6番手と好走する

サンマリノGPの予選は、最高気温26℃。路面温度42℃という絶好のコンディションの中で行われ、初日のフリー走行でトップタイムをマークしたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、2戦ぶり今季4回目のPPを獲得した。前戦インディアナポリスGPで今季3勝目を挙げたペドロサは、初日のフリー走行でトップタイムと今大会も好調なスタートを切り、2日目の予選でも2番手以下に大きなリードを築いた。

午前中のフリー走行では、ロングランに集中して2番手。このセッションではホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)に首位の座を譲ったが、午後の予選ではロレンソに0.308秒差をつけて見事にPPを獲得した。前戦インディアナポリスGPでは、最高峰クラスでは自身初となるシーズン3勝目を達成。今大会は、自身初となる最高峰クラスの2連勝を狙う。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • 青山博一青山博一

2番手にはロレンソ。3番手にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、4番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と続き、初日2番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)は、フロントのセッティングが決まらず8番手。対照的に初日12番手のランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が、一気に6番手に浮上した。

第8戦ドイツGPの決勝で転倒して左足を負傷、第10戦チェコGPから復帰したデ・ピュニエは、チェコGPで10位と健闘。前戦インディアナポリスGPでは左回りのサーキットに苦戦して13位と低迷したが、復帰3戦目となるミサノで復活をアピールする快走を見せた。一方、初日2番手と順調なスタートを切ったドヴィツィオーゾは、フロントのフィーリングが改善せず、セッティングに集中するも8番手へと順位を落とした。しかし、地元ファンが大勢駆けつける大会だけに、決勝での追い上げに闘志を燃やしている。

9番手のマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)、10番手のマルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)も、今大会はホームGPとなる。初日13番手のシモンチェリは、この日もさまざまなセッティングにトライして、最終的に9番手につけた。順調にセッティングが進んだメランドリも、最後にトライしたセッティングでタイムを伸ばせなかったが、ともにトップ10入り。決勝では、ドヴィツィオーゾとともに、追い上げのレースに注目される。復帰2戦目を迎える青山博一(Interwetten Honda MotoGP)も、着実にタイムを上げて13番手。この日はブレーキングに課題を抱えたが、決勝前のウオームアップで最後の調整を行い決勝に挑む。

Moto2クラスは、前戦インディアナポリスGPで今季5勝目を挙げて勢いに乗るトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)が、開幕戦カタールGP以来、10戦ぶりのPPを獲得した。エリアスは、前戦インディアナポリスGPで体調を崩し、厳しいレースを強いられた。今大会も思ったほど体調は回復していないが、今大会はチームのホームGPとなるだけに、シーズン4連勝と今季6勝目を目指す。

以下、トップから10番手までが1秒差以内という接戦の中で、2番手にスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)、3番手にフリアン・シモン(Mapfre Aspar Team)、4番手にジュール・クルーゼル(Forward Racing)と続き、初日のフリー走行で3番手だった富沢祥也(Technomag-CIP)が8番手。初日22番手と出遅れた高橋裕紀(Tech 3 Racing)は、セッティングが決まらなかったが、13番手までポジションを上げた。代役出場の山口辰也(Gresini Racing Moto2)は、初日より2.5秒タイムを短縮、36番手から29番手へとポジションを上げた。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP ポールポジション) 「フリー、予選と、予定通りにメニューを消化することができた。そして、内容もよかった。最終的にPPを獲得できたので、今週もいいレースをする自信がある。とにかく、ここまではとても順調にきている。MotoGPでは、これまで2連勝したことがないので、今回は2連勝にチャレンジするいいチャンス。それを達成するために全力を尽くしたい。今日のセッションは、昨日の走行が終わったときに予想した通りに、とても厳しい戦いになった。このサーキットは、1コーナーから先、いくつかタイトなコーナーが続くので、フロントローからスタートできるのはとてもうれしいことだ。とにかく、スタートに集中したい、このサーキットは逃げきることはできないと思うので、積極的に前に出ていきたい」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6番手) 「最悪のレースになったインディアナポリスのことを思えば、今日の予選はとてもよかった。やっと本来の自分のポジションに戻ることができたような気分だ。ミサノは好きなサーキット。左足の状態は日ごとによくなっている。しかし、まだ100%の状態ではないし、それを思えば、今日は気持ちよく攻めることができた。午前中のフリー走行はフロントのフィーリングに苦しんだが、午後には問題も解決した。いいレースができる自信が戻ってきた。明日は転倒しないように最後まで走りたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 8番手) 「昨日はフロントの安定性に課題を抱えていたので、今日はビッグチェンジにトライした。結果的にそれがうまくいかず、フリー、予選と苦戦した。予選セッション終盤には、転倒寸前の滑りも経験した。現状でペースを上げるのはかなり厳しいので、明日のウオームアップでさらにセットアップにトライしなくてはならない。明日は厳しいグリッドからのスタートになるが、追い上げのレースにチャレンジしていく」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 9番手) 「昨日からいろいろセットアップを続けていたが、セッションの中盤になって、やっといい状態を見つけることができた。最終的にインディアナポリスGPで変更したセッティングを、ブルノの状態に戻すことにしたのだが、このおかげでラップタイムを短縮することができた。今回は方向性を見つけるのに時間がかかってしまったけれど、いい状態になって決勝レースを迎えられることになってよかった。明日はいいレースをしたい」

マルコ・メランドリ(MotoGP 10番手) 「昨日から今日にかけて、セットアップが順調に進んだ。予選セッションでもいい感じでタイムを出すことができた。しかし、セッション終盤に行った変更があまりよくなくて、タイムを上げることができなかった。予選は10番手だが、まずまずの状態に仕上げることができている。ホームGPなので、明日はいいスタートを切って、いい結果を残したい」

青山博一(MotoGP 13番手) 「昨日試したセットアップで、今日はセッティングを詰めていった。午前中は路面温度が低かったせいなのか、あまりフィーリングはよくなかった。しかし、午後は気温も路面温度も上がって、フィーリングもよくなった。午前中はかなり振られたけれど、午後は振られないようにセッティングしていった。タイムは上がったけれど、まだまだ自分のフィーリングにフィットしていないので、明日のウオームアップでバランスを見直したい。今日はブレーキングがあまりよくなくて、それも全体のリズムに影響した」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督 「今日はダニがPPを獲得したので、Repsol Honda Teamとしては、非常にいい結果だった。前回のインディアナポリスで優勝し、その好調をキープしてくれた。明日のレースは、ダニにとって最高峰クラスでは初の2連勝を狙うことになるが、その準備はできていると思う。今日は午前中のフリー走行と午後の予選で、路面温度が10℃から15℃くらい変わって難しいセッションになった。しかし、Honda勢としては、暑くなってくれた方が条件としてはいいのかも知れない。アンドレアは、昨日からフロントのフィーリングに苦しんでいるが、徐々にタイムを短縮して調子も上げている。明日のウオームアップでもう少しアベレージを上げて決勝に挑みたい。明日も晴れることが予想されるが、今日と同じようなコンディションになれば、タイヤのマネージメントとペース配分がカギを握ってくる。明日は、インディアナポリスで果たせなかった1-2を狙っていきたい」

トニー・エリアス(Moto2 ポールポジション) 「先週のインディアナポリスGPから体調がよくないので、今日のPPはとてもうれしい。インディアナポリスGPの後、抗生物質で体調が改善することを期待していたが、それほどよくはならなかった。昨日も今日もセッションを走りきるのがやっとだった。しかし、こうしてPPを取れたし、チームには本当に感謝している。フリー走行で1分40秒をきれなかったのに、予選で38秒台を出せたこともよかった」

富沢祥也(Moto2 8番手) 「昨日はいいフィーリングだったのだが、今日はフリー走行でタイムを上げられず、午後の予選でも思ったほどタイムを短縮できなかった。今日の課題はブレーキングで、シフトダウンのときにリアの安定性がなかった。それで思いきり入っていけず、タイムをロス。止まりきれず何度もコースアウトしてしまった。思ったようなタイム、ポジションではなかったが、今回は2日間一度も転倒がなかったので、問題点もクリアになっている。明日のウオームアップで最後の調整に挑みたい」

高橋裕紀(Moto2 13番手) 「昨日よりはよくなったけれど、気持ちよく走れる状態には仕上がらなかった。おまけに14コーナーで、前の選手との接触を避けようとして転倒してしまった。転倒そのものは大したことはなかったのだが、頭から滑っていったので、ちょっと危なかった。今日はタイトコーナーの続くコース前半で、うまく走れなかった。今年抱えている、曲がらないという基本的な問題は変わっていないし、高速コーナーが続く後半セクションはまずまずだった。13番手だけど現状では追い上げられそうな要素もなく、明日のウオームアップで最後のセットアップに取り組みたい」

山口辰也(Moto2 29番手) 「昨日に比べたら徐々に攻められるようになった。しかし、午前中のフリー走行で2度も転んでしまった。タイムも昨日から3秒近く上げられたが、トップグループからはまだまだ1秒半以上も遅れている。後半の高速コーナーを全開でいけるようになれば、あと1秒は短縮できると思う。今日は自分の好みにセッティングして、課題の高速コーナーも攻略できるようになった。予選では、セッション終盤にアタックしようと思ったのだが、タイヤのグリップがあまりよくなくて途中で止めてしまった。それがなければもう少し上のグリッドに並べたと思う。明日はとにかくポイントを獲得できるようにがんばりたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:33.948
299J.ロレンソヤマハ+0.308
327C.ストーナードゥカティ+0.449
446V.ロッシヤマハ+0.522
511B.スピーズヤマハ+0.524
614ランディ・デ・ピュニエHonda+0.803
75C.エドワーズヤマハ+0.834
84アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.878
958マルコ・シモンチェリHonda+0.986
1033マルコ・メランドリHonda+1.070
1165L.カピロッシスズキ+1.148
1240H.バルベラドゥカティ+1.311
137青山博一Honda+1.338
1469N.ヘイデンドゥカティ+1.355
1541A.エスパルガロドゥカティ+1.490
1619A.バウティスタスズキ+1.681
1736M.カリオドゥカティ+1.776

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
124トニー・エリアスMORIWAKI1:38.991
245スコット・レディングSUTER+0.044
360フリアン・シモンSUTER+0.289
416ジュール・クルーゼルSUTER+0.422
529アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.435
63シモーネ・コルシMOTOBI+0.673
715アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI+0.695
848富沢祥也SUTER+0.787
975マティア・パシーニSUTER+0.865
102ガボール・タルマクシSPEED UP+0.866
1155ヘクトル・ファウベルSUTER+1.054
1277ドミニク・エージャーターSUTER+1.056
1372高橋裕紀TECH 3+1.084
1471クラウディオ・コルティSUTER+1.110
1512トーマス・ルティMORIWAKI+1.110
1619ザビエル・シメオンMORIWAKI+1.162
1765ステファン・ブラドルSUTER+1.173
1840セルジオ・ガデアPONS KALEX+1.193
1963マイク・ディ・ミリオSUTER+1.210
2070フェルッチオ・ランボルギーニSUTER+1.299
2125アレックス・バルドリーニI.C.P.+1.532
2256マイケル・ランセダーSUTER+1.540
2368ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+1.588
2444ロベルト・ロルフォSUTER+1.686
2517カレル・アブラハムFTR+1.741
2680アクセル・ポンスPONS KALEX+1.760
2739ロベルティーノ・ピエトリSUTER+1.889
2835ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1.939
2999山口辰也MORIWAKI+2.083
3052ルーカス・ペセックMORIWAKI+2.156
3153バレンティン・ドゥビーズADV+2.187
3214ラタパーク・ウィライローBIMOTA+2.278
3359ニッコロ・カネパBIMOTA+2.531
348アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+2.535
359ケニー・ノイズPROMOHARRIS+2.803
365ホアン・オリベFTR+2.862
374リチャード・カルダスBIMOTA+3.070
3895マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+3.666
3988ヤニック・グエラMORIWAKI+3.836

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
138B.スミスアプリリア1:43.329
293M.マルケスデルビ+0.158
340N.テロールアプリリア+0.315
444P.エスパルガロデルビ+0.480
571小山知良アプリリア+0.943
611S.コルテセデルビ+1.012
77E.バスケスデルビ+1.150
812E.ラバトアプリリア+1.232
999D.ウェッブアプリリア+1.487
1014J.ザルコアプリリア+1.600