round 6

June 26 2010, RACE:14:00-(local)/21:00-(JST)
MotoGP TT ASSEN
第6戦 オランダGP

ペドロサ今季3回目の表彰台で総合2位に浮上
ドヴィツィオーゾ5位、デ・ピュニエは6位

雨が多く、不安定な天候で知られるアッセン。しかし、今年のオランダGPは天候に恵まれ、3日間ともに快晴となった。決勝日の最高気温は23℃。気温はそれほど高くないが、日差しが強いために路面温度は48℃まで上昇、タイヤに厳しい戦いとなった。

そんな状況の中で、予選7番手から好スタートを切ってラップを刻んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が2位でフィニッシュ。予選6番手からアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が5位。2戦連続予選2番手のランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が6位。以下、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)9位、青山博一の代役で出場の秋吉耕佑(Interwetten Honda MotoGP)が15位でフィニッシュした。2日目のフリー走行で転倒、左肩を脱きゅうしたマルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)は、来週の第7戦カタルニア大会に万全の状態で出場するために今大会を欠場した。優勝したのはホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)だった。

2週連続開催となった第6戦オランダGP決勝は、3列目から好スタートを切ったペドロサが、すばらしいラップを刻んで今季3回目の表彰台に立った。オープニングラップ3番手のペドロサは、3周目にベン・スピーズ(ヤマハ)をかわし2番手に浮上。それから首位を走るロレンソを激しく追撃したが、後半はややリードを広げられた。しかし、ペドロサとともにロレンソを追撃したケーシー・ストーナー(ドゥカティ)を後半引き離し2位でフィニッシュ。今季3回目の表彰台に立ち、総合でも2位に浮上した。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)、ランディ・デ・ピュニエ(#14)アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)、ランディ・デ・ピュニエ(#14)
  • ランディ・デ・ピュニエ(#14)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)ランディ・デ・ピュニエ(#14)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)
  • マルコ・シモンチェリ(#58)、ランディ・デ・ピュニエ(#14)マルコ・シモンチェリ(#58)、ランディ・デ・ピュニエ(#14)
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑

今季5回目の表彰台獲得に闘志を燃やしたドヴィツィオーゾは、今大会は表彰台争いに届かず5位に終わった。オープニングラップ5番手。その後、スピーズを抜いて4番手に浮上。トップグループを形成するロレンソ、ペドロサ、ストーナーの3人を追った。しかしその差を縮められず、中盤には一度パスしたスピーズに先行を許し、さらに追い上げてきたデ・ピュニエと3台によるし烈な4位争いとなり、スピーズが4位でフィニッシュ。ラスト2周、壮絶なバトルを繰り広げたHonda勢2人の戦いは、ドヴィツィオーゾが先着、デ・ピュニエ6位という結果だった。

その後方では、アレックス・エスパルガロ(ドゥカティ)とし烈な戦いに決着をつけたシモンチェリが9位でフィニッシュ。前戦イギリスGPで転倒負傷した青山博一の代役として出場の秋吉は、確実にラップを刻んで15位。Honda勢すべてがポイントを獲得した。

Moto2クラスは、ポールポジションスタートのアンドレア・イアンノーネ(Fimmco Speed Up)が独走で2勝目を達成した。その後方では、3台によるし烈な表彰台争いが繰り広げられ、総合首位のトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)が2位でフィニッシュ。総合首位をキープした。トーマス・ルティ(Interwetten Moriwaki Moto2)が3位で総合3位をキープ。ベストグリッドとなる予選2番手からホールショットを奪い、序盤2番手を走ったラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT Singha SAG)は惜しくも4位だった。

予選4番手の富沢祥也(Technomag-CIP)は、予選3番手のアレックス・デボン(Aeroport de Castello-Ajo)が負傷欠場のため、3番グリッドから決勝に挑み、序盤トップグループに加わるも表彰台争いからわずかに遅れ5位。表彰台を逃すも総合2位をキープした。予選13番手から好スタートを切った高橋裕紀(Tech 3 Racing)は、4台の7位争いに加わり、10位でフィニッシュした。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2位) 「昨日までセットアップに問題を抱えていたので、今日の結果には驚いている。ペースもよかったし、2位でフィニッシュできるなんて思ってもいなかった。今日はウオームアップでいいセッティングを見つけることができた。これでリズムがよくなり、トップグループでレースが戦えた。優勝争いに加われる状態に仕上げてくれたスタッフに感謝している。今日はソフトタイヤをチョイス。このタイヤを選ぶことで前半を有利に戦おうと思っていた。そのため、序盤からプッシュしたが、昨日まで同様、T1セクションでロレンソにやや遅れてしまった。しかし、今日の結果は本当にうれしい。チャンピオンシップでも2位に戻れた。次のカタルニアはホームGPなので、さらにいい結果を残したい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 5位) 「今日はもう少しいい結果を期待していたので、ちょっと残念なレースだった。トップグループで戦うためには、1分35秒を切らなければならなかったが、今日はそれができなかった。フリー、予選とフロントのフィーリングが完ぺきではなくて、決勝でも100%の状態にならなかった。今日は4位になれると思ったが、デ・ピュニエとバトルしている間にスピーズに逃げられてしまった。今日はタイヤのチョイスが分かれてしまった。どっちがよかったのかはわからないが、まだまだ学ばなければならないと感じた。今日のレース結果には失望したが、次のカタルニアで雪辱を果たしたい」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6位) 「予選を終えたときは自信があったのだが、今日はスタートでウイリーしてしまい、たくさんのライダーに抜かれてしまった。加えて、レース序盤、フロントタイヤのフィーリングが完全ではなく、ペースをキープするためにライディングを変えた。そして、スピーズとドヴィツィオーゾに追いついた。最終ラップ、ドヴィツィオーゾに抜かれた。抜き返すために全力を尽くしたが、届かなかった。しかし、今日のレース結果には満足しているし、総合6位をキープできたこともうれしい」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 9位) 「今日は本当に厳しくて、予選が終わったあとに思っていたようなレースにはならなかった。昨日に比べてリアのグリップに課題があり、想定していたペースをキープできなかった。目標は5位以内だったが、とても届かないことがわかったので、現状のベストでフィニッシュすることに決めた。9位というリザルトは残念だが、次のレースに向けて、貴重なデータを得ることができた。来週のバルセロナでは、今回の目標を達成できるようにしたい」

秋吉耕佑(MotoGP 15位) 「フリー、予選と3回のセッションで作りあげたセットで完走することができた。ポイントも獲得できてよかった。今回は青山君のセッティングでスタートして、徐々に自分の好みに仕上げていった。青山君より自分の方が体重が重いので、セッティングもかなり変わった。ペースはスタートからゴールまでほとんど同じだった。レギュラー組には離されてしまったが、この3日間で得たデータは本当に貴重なものだった。次のカタルニアもしっかりと完走したい」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督 「ダニは2位表彰台に立てたが、FP1のセットアップの遅れが最後まで影響した。レースではロレンソに追いついたが抜くまでにはいかなかった。ロレンソもウイークを通じて完ぺきな走り、レースをしていた。すばらしいレースをしたロレンソ選手におめでとうという祝福の言葉を贈りたい。我々としては、2位に満足しているわけではなく、来週のカタルニアではFP1からダッシュして優勝したい。そのためにはやらなければいけないことがたくさんある。アンドレアは、レースウイークを通じて、フロントのフィーリングに問題を抱え、それを最後まで改善できず決勝に影響を与えた。表彰台に立てなかったが、最後まで全力を尽くしてくれた。次戦では、ダニとともに優勝争いをしてもらいたい」

アンドレア・イアンノーネ(Moto2 優勝) 「今日は厳しいレースだった。ウィライローに抜かれたときに、これで抜き返せたら、後続にリードを広げられるかもしれないと思った。彼を抜いてからはギャップを広げるためにプッシュ。レース中盤に差し掛かったころは、十分なリードを築くことができた。今回はすばらしいバイクに仕上げてくれたチームに感謝したい。次のカタルニアは大事なレースなので、今回のようなレースができたらうれしい」

トニー・エリアス(Moto2 2位) 「序盤、ウィライローとニエト(Holiday Gym G22)をパスするのに時間がかかり、その間にイアンノーネに逃げられてしまった。しかし、イタリア、イギリスと表彰台に立てない厳しいレースが続いていたし、今回、こうして表彰台に立ててうれしい。今日のイアンノーネは、イタリア同様とても速かった。優勝できなかったが、総合首位をキープしたという点では、とてもうれしい」

富沢祥也(Moto2 5位) 「2日目のフリーの転倒でセットアップがやや遅れた部分はあるが、予選、決勝日のウオームアップと順調にバイクを仕上げることができた。レースもバイクのパフォーマンスはしっかり引き出せたと思うし、100%の走りができたと思う。今回は、SPEED UPやMORIWAKIなどほかのチューナーのバイクの方が、このコースに合っていたようだ。SUTERでトップでフィニッシュできたけれど、今回は表彰台に立ちたかった。すごく悔しい。この悔しさを次のカタルニアにぶつけたい」

高橋裕紀(Moto2 10位) 「今回は第2戦スペインの状態に戻した。フランス、イタリア、イギリスと、スペインまで抱えていた問題を解消するためにいろいろ細かくセットアップしてきたのだが、結果的に悪い方向に行っていることがわかった。今回は、もう一度スペインの状態に戻してセッティングをした。根本的な問題は解決していないが、かなり乗りやすくなった。今日は7位争いのグループにいて、グループトップでフィニッシュしたかった。10位に終わったけれど、完走したことで次につながるレースになったと思う」

決勝

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ41:18.629
226ダニ・ペドロサHonda+2.935
327C.ストーナードゥカティ+7.022
411B.スピーズヤマハ+13.265
54アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+15.323
614ランディ・デ・ピュニエHonda+15.772
769N.ヘイデンドゥカティ+25.867
85C.エドワーズヤマハ+28.991
958マルコ・シモンチェリHonda+35.658
1041A.エスパルガロドゥカティ+35.837
1136M.カリオドゥカティ+56.769
1240H.バルベラドゥカティ+56.890
1365L.カピロッシスズキ+1:00.615
1419A.バウティスタスズキ+1:08.074
1564秋吉耕佑Honda+1Lap

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
129アンドレア・イアンノーネSPEED UP40:00.383
224トニー・エリアスMORIWAKI+4.492
312トーマス・ルティMORIWAKI+5.390
414ラタパーク・ウィライローBIMOTA+5.473
548富沢祥也SUTER+7.405
660フリアン・シモンSUTER+7.666
716ジュール・クルーゼルSUTER+16.023
863マイク・ディ・ミリオSUTER+16.122
917カレル・アブラハムFTR+16.959
1072高橋裕紀TECH 3+19.601
1145スコット・レディングSUTER+20.187
123シモーネ・コルシMOTOBI+20.423
132ガボール・タルマクシSPEED UP+21.358
1475マティア・パシーニMOTOBI+26.654
1568ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+34.024
1625アレックス・バルドリーニI.C.P.+34.045
1771クラウディオ・コルティSUTER+34.377
1877ドミニク・エージャーターSUTER+34.481
1965ステファン・ブラドルSUTER+37.283
2015アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP210+42.525
2161ウラジミール・イワノフMORIWAKI+43.395
229ケニー・ノイズPROMOHARRIS+46.784
2340セルジオ・ガデアPONS KALEX+46.796
2459ニッコロ・カネパFORCE GP210+59.324
2555ヘクトル・ファウベルSUTER+1:00.168
2639ロベルティーノ・ピエトリSUTER+1:01.868
2735ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1:02.451
2876ベルナト・マルチネスBIMOTA+1:07.317
2921ウラジミール・レオーノフSUTER+1:10.107
3053バレンティン・ドゥビーズADV+1:37.619
3195マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+1:41.035
325ホアン・オリベPROMOHARRIS+1:41.545
RT19ザビエル・シメオンMORIWAKI+1Lap
RT52ルーカス・ペセックMORIWAKI+8Laps
RT41アルネ・トードSUTER+9Laps
RT44ロベルト・ロルフォSUTER+10Laps
RT8アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+14Laps
RT10フォンシ・ニエトMORIWAKI+17Laps

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193M.マルケスデルビ37:48.923
240N.テロールアプリリア+2.332
344P.エスパルガロデルビ+8.134
438B.スミスアプリリア+9.636
511S.コルテセデルビ+36.961
635R.クルメンナッハアプリリア+39.091
799D.ウェッブアプリリア+39.397
839L.サロンアプリリア+45.010
915S.グロツキーアプリリア +45.672
1094J.フォルガーアプリリア+48.031
ポイントスタンディング

ライダー(MotoGP)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1J.ロレンソヤマハ140
2ダニ・ペドロサHonda93
3アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda89
4V.ロッシヤマハ61
5N.ヘイデンドゥカティ61
6ランディ・デ・ピュニエHonda56
7C.ストーナードゥカティ51
8B.スピーズヤマハ49
9マルコ・シモンチェリHonda39
10C.エドワーズヤマハ34
11マルコ・メランドリHonda32
12A.エスパルガロドゥカティ28
13H.バルベラドゥカティ28
14M.カリオドゥカティ20
15青山博一Honda18
16L.カピロッシスズキ16
17A.バウティスタスズキ14
18秋吉耕佑Honda1

マニュファクチャラー(MotoGP)

順位 ライダー ポイント
1ヤマハ145
2Honda117
3ドゥカティ81
4スズキ26

ライダー(Moto2)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1トニー・エリアスMORIWAKI100
2富沢祥也SUTER76
3トーマス・ルティMORIWAKI74
4アンドレア・イアンノーネSPEED UP67
5フリアン・シモンSUTER61
6ジュール・クルーゼルSUTER55
7シモーネ・コルシMOTOBI55
8セルジオ・ガデアPONS KALEX47
9アレックス・デボンFTR37
10ガボール・タルマクシSPEED UP37
11高橋裕紀TECH 327
12ラタパーク・ウィライローBIMOTA25
13スコット・レディングSUTER23
14ロベルト・ロルフォSUTER21
15マイク・ディ・ミリオSUTER17
16フォンシ・ニエトMORIWAKI17
17ドミニク・エージャーターSUTER15
18マティア・パシーニMOTOBI12
19ステファン・ブラドルSUTER11
20ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO211
21ケニー・ノイズPROMOHARRIS9
22カレル・アブラハムFTR9
23アレックス・バルドリーニI.C.P.9
24ザビエル・シメオンMORIWAKI8
25アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP2105
26ヘクトル・ファウベルSUTER4
27ルーカス・ペセックMORIWAKI4
28アルネ・トードSUTER2
29クラウディオ・コルティSUTER1
30アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA1

マニュファクチャラー(Moto2)

順位 ライダー ポイント
1MORIWAKI116
2SUTER111
3SPEED UP81
4MOTOBI57
5PONS KALEX47
6FTR44
7TECH 327
8BIMOTA25
9BQR-MOTO211
10RSV10
11PROMOHARRIS9
12I.C.P.9
13FORCE GP2105
14MZ-RE HONDA1

ライダー(125cc)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1N.テロールアプリリア118
2P.エスパルガロデルビ115
3M.マルケスデルビ107
4B.スミスアプリリア74
5E.ラバトアプリリア50
6E.バスケスデルビ49
7R.クルメンナッハアプリリア49
8S.コルテセデルビ47
9小山知良アプリリア47
10J.ザルコアプリリア37

マニュファクチャラー(125cc)

順位 ライダー ポイント
1デルビ145
2アプリリア121
3Honda7
4ランブレッタ1