round 5

June 20 2010, RACE:13:00-(local)/21:00-(JST)
MotoGP AIRASIA BRITISH GRAND PRIX
第5戦 イギリスGP

ドヴィツィオーゾ3戦連続、今季4回目の表彰台獲得。総合2位に浮上

第5戦イギリスGP決勝は、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、予選4番手から好スタートを切ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が今季ベストリザルトとなる2位でフィニッシュした。ドヴィツィオーゾとし烈なバトルを繰り広げたランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が6位。マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)7位。ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)8位と、トップ10に4台のHonda勢が名前を連ねた。今季ベストグリッドの8番手から好スタートを切ったマルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)はオープニングラップで転倒リタイア。予選12番手の青山博一(Interwetten Honda MotoGP)は、ウオームアップで転倒し、腰を強く打って欠場した。優勝したのはホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)だった。

今季4回目。第3戦フランスGPから3戦連続表彰台に立ったドヴィツィオーゾは、今大会の2位で総合2位に浮上した。今季ベストグリッドの4番手から好スタートを切ったドヴィツィオーゾはオープニングラップ、PPスタートのロレンソに続いて2番手につけた。2周目にはデ・ピュニエにかわされ3番手に落ちたが、中盤で抜き返し、後続を抑えきって今季ベストリザルトとなる2位でチェッカーを受けた。

その後方では、デ・ピュニエ、ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)、ベン・スピーズ(ヤマハ)、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、シモンチェリのし烈な3位争いが繰り広げられ、スピーズが3位。以下、ヘイデン、ストーナーとドゥカティ勢が続き、終盤に差し掛かるまでドヴィツィオーゾと2位争いを繰り広げていたデ・ピュニエは、ペースを落として6位。そのグループで中盤までスピーズとバトルを繰り広げたシモンチェリが、今季ベストリザルトとなる7位でチェッカーを受けた。

  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ

予選3番手からオープニングラップ4番手のペドロサは、ペースが上がらず8位でフィニッシュした。土曜日の予選では、荒れた路面に足下をすくわれて転倒を喫した。決勝前のウオームアップでは、タイヤの温度が上がらず、痛恨のスリップダウン。2度の転倒が影響し、優勝候補のペドロサとしては不本意な結果に終わった。これでチームメートのドヴィツィオーゾが2位に浮上、ペドロサは3位にダウンしたが、2人の差はわずか5点。総合首位のロレンソとの差を、2人そろって縮めていく意気込みだ。

予選12番手から決勝に挑む予定だった青山は、朝のウオームアップで転倒。腰を強く打ち、欠場となった。青山はサーキットの医務室からオックスフォードの病院へ運ばれ、検査を受けている。月曜日に再検査と治療を受けることになるが、オランダ、カタルニアと続く連戦の出場は微妙な状況となっている。

Moto2クラスは、大混戦を抜け出した3台の優勝争いとなり、ジュール・クルーゼル(Forward Racing)が今季初優勝。2位にトーマス・ルティ(Interwetten Moriwaki Moto2)、3位にフリアン・シモン(Mapfre Aspar Team)という結果だった。予選11番手から序盤トップグループに絡んだ富沢祥也(Technomag-CIP)は、電気系にトラブルを抱えてペースが上がらず6位でフィニッシュ。3戦連続で表彰台を逃したが、総合2位をキープした。総合首位のトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)は10位。予選38番手から決勝に挑んだ高橋裕紀(Tech 3 Racing)は18位だった。

コメント

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 2位)「2位になれて今日はとてもうれしい。チャンピオンシップでも2位になることができたからね。今年はシーズン序盤からいいスタートを切れているが、それが結果につながっている。今日のレースは、とても厳しかった。中盤、後ろにたくさんのライダーがいることに気づいた。終盤、バトルになるのを避けるために、後続とのリードを広げようと全力を尽くした。特に第13、14コーナーが遅かったので、リードを築いておく必要があった。優勝争いに加わるためには、まだまだバイクを改良していかなくてはいけないが、すばらしい状態に仕上げてくれたチームに感謝したい。次のオランダでは優勝できるようにベストを尽くしたい」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6位)「今日はレースを十分に楽しむことができた。しかし、前回のムジェロと同様、バトルしていたグループの最後尾でフィニッシュしたのは残念だった。スタートはよかった。ラップタイムもよかったと思う。しかし、今日は予想していたより気温も路面温度も上がり、フロントタイヤがきつかった。4周したころからスライドし始めて、終盤は特に厳しかった。厳しいレースだったが、今日の結果には満足しているし、総合6位をキープするために、これからも全力でがんばらなくてはいけない」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 7位)「今日はスタートもよく、表彰台争いのグループで戦うことができた。3位になったスピーズとバトルしていたが、タイヤが消耗した終盤はペースをキープすることができなかった。しかし、それまではいい走りができたし、今回のレースは大きな収穫だった」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 8位)「序盤からグリップが十分ではなく、想定していたペースで走ることができなかった。リアのスピニングが激しく、その遅れを取り戻そうと激しくプッシュしたが、ついていくことはできなかった。トップグループを見ながら、その差を縮められないことにフラストレーションがたまった。本当に残念なレースだった。今大会は、2度の転倒を喫したが、ケガもなくレース中に痛みも感じなかった。次戦オランダに向けて気持ちを切り替えたい」

マルコ・メランドリ(MotoGP リタイア)「いいスタートを切ったが、タイヤが十分に温まっていなくて、転倒してしまった。スタートした後、前にスピーズがいた。彼を抜こうと何度か試みたがなかなか抜けず、何度目かにトライしたときに路面のギャップに乗り上げて転んでしまった。本当に残念だった」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督「今日は我々にとって難しいレースだった。ダニは、ウイークを通じてセットアップが遅れ、今朝のウオームアップで転倒したことが決勝に影響した。昨日の予選の転倒はバンプに乗り上げたことが原因だったが、ウオームアップの転倒は、路面温度が低くタイヤが温まっていなかったことが理由だった。そのために決勝では、フロントの信頼感を欠き、攻めきれなかったようだ。アンドレアに関しては、今回もステップアップを果たした。優勝はできなかったが、表彰台に立ち、収穫も多かった。ダニは8位という残念な結果だったが、最後までがんばってくれた。アンドレアはトップから遅れたが、次につながるレースだった。ロレンソの優勝タイムは我々も想定していたものだった。それを出せなかった原因を、これからつきとめたい」

ジュール・クルーゼル(Moto2 優勝)「優勝できて本当にうれしい。過去2戦はとてもいい走りをしていたのに、自分のミスで転倒していたので、今回の勝利は特にうれしい。今日はトップグループの戦いにとどまれたし、とても冷静に走ることができた。今週は3日間ともにフィーリングはとてもよかった。ウオームアップでセッティングを見直し、さらに状態はよくなった。すばらしいバイクに仕上げてくれたチームに感謝したい」

トーマス・ルティ(Moto2 2位)「1コーナーで何人かのライダーと接触してポジションを落としてしまった。その遅れを取り戻すために全力を尽くした。そのうちトップグループに迫ることができたし、最後はトップに出ることができた。バイクの状態はとてもよかったのだが、先頭に出たことでスリップを使われてしまった。抜かれないようにハードブレーキングをかけてオーバーランしたが、結局クルーゼルに抜かれてしまった。もう少しで優勝することができた。とても残念だが、表彰台に立てたことはうれしい」

富沢祥也(Moto2 6位)「スタートもよく、6周目くらいまではトップグループに加われたのだが、シフターがうまく作動せず遅れてしまった。クラッチとアクセル操作をしながら走っていたので、ストレートで伸びがなかった。それでトップグループから遅れてしまい、セカンドグループの戦いになったのだが、何とか6位でフィニッシュすることができた。今回は土曜日のフリーの転倒でマシンのダメージが大きく、予選と決勝に大きな影響を与えた。自分のミスなので仕方ないが、次戦はこの経験を生かしたい」

決勝

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ41:34.083
24アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+6.743
311B.スピーズヤマハ+7.097
469N.ヘイデンドゥカティ+7.314
527C.ストーナードゥカティ+7.494
614ランディ・デ・ピュニエHonda+9.055
758マルコ・シモンチェリHonda+14.425
826ダニ・ペドロサHonda+15.313
95C.エドワーズヤマハ+27.954
1041A.エスパルガロドゥカティ+42.394
1140H.バルベラドゥカティ+43.365
1219A.バウティスタスズキ+43.408
1336M.カリオドゥカティ+43.580
RT65L.カピロッシスズキ+7Laps
RT33マルコ・メランドリHonda-

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
116ジュール・クルーゼルSUTER39:19.472
212トーマス・ルティMORIWAKI+0.057
360フリアン・シモンSUTER+0.322
445スコット・レディングSUTER+0.520
56アレックス・デボンFTR+5.271
648富沢祥也SUTER+5.377
763マイク・ディ・ミリオSUTER+5.484
819ザビエル・シメオンMORIWAKI+5.709
977ドミニク・エージャーターSUTER+10.240
1024トニー・エリアスMORIWAKI+10.411
1110フォンシ・ニエトMORIWAKI+10.701
1229アンドレア・イアンノーネSPEED UP+10.741
1314ラタパーク・ウィライローBIMOTA+10.959
1441アルネ・トードSUTER+16.062
1540セルジオ・ガデアPONS KALEX+16.161
1659ニッコロ・カネパFORCE GP210+24.118
178アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+29.563
1872高橋裕紀TECH 3+29.952
1961ウラジミール・イワノフMORIWAKI+30.218
2052ルーカス・ペセックMORIWAKI+31.289
219ケニー・ノイズPROMOHARRIS+31.423
2254ケブ・コフランFTR+31.715
2380アクセル・ポンスPONS KALEX+31.819
2444ロベルト・ロルフォSUTER+35.447
2576ベルナト・マルチネスBIMOTA+35.851
2653バレンティン・ドゥビーズADV+42.924
2739ロベルティーノ・ピエトリSUTER+51.566
2835ラファエレ・デ・ロサTECH 3+56.529
2921ウラジミール・レオーノフSUTER+58.361
3071クラウディオ・コルティSUTER+1:18.671
RT68ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+1Lap
RT25アレックス・バルドリーニI.C.P.+1Lap
RT17カレル・アブラハムFTR+1Lap
RT55ヘクトル・ファウベルSUTER+1Lap
RT75マティア・パシーニMOTOBI+2Laps
RT2ガボール・タルマクシSPEED UP+3Laps
RT96アンソニー・デラレBQR-MOTO2+5Laps
RT3シモーネ・コルシMOTOBI+17Laps
RT65ステファン・ブラドルSUTER+17Laps
RT5ホアン・オリベPROMOHARRIS+2:44.369

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193M.マルケスデルビ38:12.837
244P.エスパルガロデルビ+2.576
338B.スミスアプリリア+13.446
440N.テロールアプリリア+17.117
571小山知良アプリリア+35.641
611S.コルテセデルビ+39.184
735R.クルメンナッハアプリリア+39.258
814J.ザルコアプリリア+39.949
912E.ラバトアプリリア+40.510
1099D.ウェッブアプリリア+50.287
ポイントスタンディング

ライダー(MotoGP)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1J.ロレンソヤマハ115
2アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda78
3ダニ・ペドロサHonda73
4V.ロッシヤマハ61
5N.ヘイデンドゥカティ52
6ランディ・デ・ピュニエHonda46
7B.スピーズヤマハ36
8C.ストーナードゥカティ35
9マルコ・メランドリHonda32
10マルコ・シモンチェリHonda32
11C.エドワーズヤマハ26
12H.バルベラドゥカティ24
13A.エスパルガロドゥカティ22
14青山博一Honda18
15M.カリオドゥカティ15
16L.カピロッシスズキ13
17A.バウティスタスズキ12

コンストラクター(MotoGP)

順位 コンストラクター ポイント
1ヤマハ120
2Honda97
3ドゥカティ65
4スズキ23

ライダー(Moto2)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1トニー・エリアスMORIWAKI80
2富沢祥也SUTER65
3トーマス・ルティMORIWAKI58
4フリアン・シモンSUTER51
5シモーネ・コルシMOTOBI51
6セルジオ・ガデアPONS KALEX47
7ジュール・クルーゼルSUTER46
8アンドレア・イアンノーネSPEED UP42
9アレックス・デボンFTR37
10ガボール・タルマクシSPEED UP34
11高橋裕紀TECH 321
12ロベルト・ロルフォSUTER21
13スコット・レディングSUTER18
14フォンシ・ニエトMORIWAKI17
15ドミニク・エージャーターSUTER15
16ラタパーク・ウィライローBIMOTA12
17ステファン・ブラドルSUTER11
18マティア・パシーニMOTOBI10
19ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO210
20マイク・ディ・ミリオSUTER9
21ケニー・ノイズPROMOHARRIS9
22アレックス・バルドリーニI.C.P.9
23 ザビエル・シメオン MORIWAKI 8
24アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP2105
25ヘクトル・ファウベルSUTER4
26ルーカス・ペセックMORIWAKI4
27アルネ・トードSUTER2
28カレル・アブラハムFTR2
29クラウディオ・コルティSUTER1
30アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA1

コンストラクター(Moto2)

順位 コンストラクター ポイント
1SUTER100
2MORIWAKI96
3SPEED UP56
4MOTOBI53
5PONS KALEX47
6FTR37
7TECH 321
8BIMOTA12
9RSV10
10BQR-MOTO210
11PROMOHARRIS9
12I.C.P.9
13FORCE GP2105
14MZ-RE HONDA1

ライダー(125cc)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1P.エスパルガロデルビ99
2N.テロールアプリリア98
3M.マルケスデルビ82
4B.スミスアプリリア61
5E.ラバトアプリリア50
6E.バスケスデルビ49
7小山知良アプリリア45
8R.クルメンナッハアプリリア39
9S.コルテセデルビ36
10J.ザルコアプリリア33

コンストラクター(125cc)

順位 コンストラクター ポイント
1デルビ120
2アプリリア101
3Honda7
4ランブレッタ1