round 4

June 5 2010, QUALIFYING:13:55-(local)/20:55-(JST)
MotoGP GRAN PREMIO D'ITALIA TIM
第4戦 イタリアGP

ペドロサ今季2回目のPP獲得
デ・ピュニエ6番手、ドヴィツィオーゾは8番手から決勝に挑む

2日連続で好天に恵まれたイタリアGPの予選は、初日の走行でセッティングに集中して5番手だったダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が一気にタイムを短縮、第2戦スペインGP以来、2戦ぶり、今季2回目のPPを獲得した。2番手にはホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)。3番手にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)と続き、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が4戦連続2列目となる6番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)8番手、青山博一(Interwetten Honda MotoGP)10番手と、トップ10に4台のHonda勢が名前を連ねた。地元大会に闘志を燃やすマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)は11番手、マルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)は14番手だった。また、初日トップタイムのバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が、フリー走行で転倒、右足を負傷して今大会を欠場する。

今季2回目のPPを獲得したペドロサは、セッションをこなすごとに着実にセットアップをまとめた。初日のフリー走行では5番手だったが、2日目のフリー走行では3番手に浮上。さらに午後の予選では、今大会初の全力走に挑み、見事、PPを獲得した。ロングランでも安定したラップを刻んでいるだけに、今季初優勝に向けて大きく前進した。ムジェロでは、250cc時代に優勝を経験。MotoGPクラスでは、07、08年と表彰台に立っている。昨年は転倒を喫して負傷する厳しい大会となったが、今年はその雪辱に向けて順調な仕上がりを見せた。

最高峰クラスに上がってから、ムジェロでなかなか思うような成績を残せていないデ・ピュニエが、開幕戦から4戦連続2列目グリッド獲得となる6番手につけた。午前中のフリー走行では、初日からタイムを1.5秒短縮。予選ではさらにタイムを上げることに成功している。セッション終盤のアタックで転倒者が出てタイムロスするアクシデントがなければ、フロントローに並べたほどの快走を披露しているだけに、今季初表彰台に期待がかかる。

ホームGPに闘志を燃やすドヴィツィオーゾは、予選でポジションを落とした。フリー走行では、ロレンソ、ペドロサとともに1分49秒台をマークする快走で2番手につけた。しかし、ソフトタイヤを装着しての予選では不完全燃焼のアタックとなり8番手に順位を落とした。しかし、レースタイヤを装着してのアベレージでは十分に表彰台、優勝を狙えるだけに、追い上げのレースもありえる。地元ファンの熱烈な声援の中で、今季3回目の表彰台と今季初優勝に挑む。

青山もセッティングを順調に進め、今季2回目の予選10番手を獲得した。今大会は、これまでと違うセッティングにトライしているという青山は、初日のフリー走行で15番手、2日目のフリー走行で14番手につけると、予選では一時、トップ5につける好タイムをマーク。最終的に10番手に終わるも、決勝に向けてまずまずの走りを見せた。以下、シモンチェリ11番手。メランドリ14番手。ホームGPに闘志満々の両選手は思うようにグリッドを上げられなかったが、決勝では追い上げの戦いに挑む。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサ(中央)ダニ・ペドロサ(中央)
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • 青山博一青山博一
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ

Moto2クラスは、ホームGPに気合満点のアンドレア・イアンノーネ(Fimmco Speed Up)がPPを獲得。総合首位のトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)が2番手。初日トップタイムのアレックス・デ・アンジェリス(RSM Team Scot )が3番手と続き、トップから1秒差以内に14台という接戦。総合2位の富沢祥也(Technomag-CIP)は5番手、高橋裕紀(Tech 3 Racing )はセッティングが決まらず19番手だった。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP ポールポジション)「昨日から今日にかけて、我々は全力を尽くした。予選に向けていい状態に仕上げることができたし、こうして、ポールポジションを獲得できてよかった。今日の結果にはとても満足している。しかし、レースに勝つことが最終的な目標なので、明日の決勝も目標達成に向けてベストを尽くしたい。今日は最後のアタックでベストラップを刻んだが、それ以上に、安定したタイムを刻めていることがうれしい。ロレンソは強敵だが、明日のレースは彼に勝てるように全力を尽くす。バイクの状態はル・マンよりいいので、この状態を決勝でもキープしたい。決勝に向けて、もう少しペースを改善したい。ムジェロはいつも最高の盛り上がりだし、いいレースをしたい。今日はロッシが転倒してケガをした。ケガをしているときの気持ちはよく分かるし、手術が成功することを祈っている」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6番手)「今日はフロントローに並べると思ったのだが、ベストラップを刻んだ周回、自分の前で転倒者がいて、5コーナーでミスをしてしまった。そのときのロスタイムがなければフロントローに並べたかも知れない。全体的に仕上がりはいい。開幕から4戦連続で2列目に並べたことに満足している。今日はフルバンク時のエッジのグリップに多少の問題があった。しかし、それはみんな同じだと思うし、明日のウオームアップで最後の調整をして決勝に挑みたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 8番手)「午前中のフリー走行までかなり順調だったし、リザルトも2番目で終えることができた。しかし、午後の予選はトラックコンディションが大きく変わり、フリー走行のような走りができなかった。フリー走行に比べて、ダニとロレンソとの差が開いたのは、ソフトタイヤでいいタイムを刻めなかったためで、結果的に3列目からのスタートになってしまった。明日は厳しいレースになる。追い上げのレースになるが、ムジェロは自分にとって特別なレースなので、ファンの期待に応えるように全力を尽くしたい。ロッシのケガはとても残念だし、一日も早い回復を祈っている」

青山博一(MotoGP 10番手)「昨日から今日にかけてセットアップは順調に進んだ。全体的にフィーリングも向上した。しかし、まだまだバイクのポテンシャルをフルに引き出せていないので、足りない部分は自分の走りでカバーしたい。今回は、これまでと違う方向性でセットアップをしてきたが、思っていたよりも順調だった。アベレージであと0.5秒上げられればトップグループについていけると思う。開幕戦からトライ&エラーを繰り返しながら、ここまで来た。着実に前進できていると思うし、だんだん的が絞れてきている。ロッシのケガはとても残念。一日も早い回復を願っている」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 11番手)「昨日と今日の午前中に比べて、午後の予選はバイクの状態はよかった。11番手という結果だったが、バイクのセッティングが進んだということでは満足している。明日の決勝に向けて、さらにセットアップを進めアベレージを上げたい。今日のロッシのケガは本当に残念。彼がいないレースはこれまで一度もなかったし、一日も早く元気になってほしい」

マルコ・メランドリ(MotoGP 14番手)「本当に残念な結果だった。この2日間、セッティングは進まなかったし、気持ちよく走れる状態にならなかった。明日の決勝は厳しい戦いになると思う。前回のフランスGPは6位でフィニッシュできたが、今回は6位以内に入れる自信がない。しかし、ウオームアップでセッティングにトライして、決勝ではベストを尽くしたい」

山路敏幸|Repsol Honda Team監督「両選手ともに、今日はよくがんばってくれた。ダニは、ライディングはもちろんのこと、バイクのセットアップも進み、両方ともに高いレベルに仕上がっている。明日の決勝に向けて、小さなアジャストが必要だが、勝てるチャンスは十分にあると思っている。今大会は、バイクに対する信頼感、安心感が増したことが大きな収穫。全体的にレベルが上がっている。アンドレアは午前中のフリーのタイムをマークすることができなかった。路面コンディションの変化に、マシンのセットアップを合わせられなかった。しかし、レースに向けてのセットアップはいいところに来ているし、明日はいいレースをしてくれると信じている」

富沢祥也(Moto2 5番手)「昨日から今日にかけて順調だったが、予選はクリアラップが取れず、なかなかタイムを出すことができなかった。今日は、ソフトとハードの両方を試したが、ハードの方がタイムを出しやすかった。予選が終わるころは20番手以下だったし、このまま終わったらどうしようかと思った。最後の最後にクリアラップが取れて5番手に上がれてよかった。とにかく2列目に並べてよかった。前回のル・マンが残念なレースだったので、今回はしっかりと完走してチェッカーを受けたい」

高橋裕紀(Moto2 19番手)「昨日のセッティングがあまりよくなかったので、今日は午前中のフリー走行で違うセッティングにトライした。それもだめだったので、午後の予選は、前回のル・マンの状態に戻して走った。これも決してよくはないが、2日間の中ではこれがベストだった。最後にアタックしたが、3コーナーで転んでしまった。正直、攻められる状態にない。明日のウオームアップでさらにセッティングにトライするが、明日は転倒せずに完走したい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:48.819
299J.ロレンソヤマハ+0.177
327C.ストーナードゥカティ+0.613
469N.ヘイデンドゥカティ+0.727
55C.エドワーズヤマハ+0.864
614ランディ・デ・ピュニエHonda+0.918
711B.スピーズヤマハ+1.042
84アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+1.246
941A.エスパルガロドゥカティ+1.349
107青山博一Honda+1.405
1158マルコ・シモンチェリHonda+1.615
1265L.カピロッシスズキ+1.660
1340H.バルベラドゥカティ+1.742
1433マルコ・メランドリHonda+1.845
1536M.カリオドゥカティ+2.151
1619A.バウティスタスズキ+4.424
DNS 46V.ロッシヤマハ -

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
129アンドレア・イアンノーネSPEED UP1:55.598
224トニー・エリアスMORIWAKI+0.260
315アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP210+0.624
416ジュール・クルーゼルSUTER+0.674
548富沢祥也SUTER+0.686
640セルジオ・ガデアPONS KALEX+0.698
72ガボール・タルマクシSPEED UP+0.707
880アクセル・ポンスPONS KALEX+0.733
912トーマス・ルティMORIWAKI+0.741
1060フリアン・シモンSUTER+0.745
1125アレックス・バルドリーニI.C.P.+0.790
1255ヘクトル・ファウベルSUTER+0.845
1319ザビエル・シメオンMORIWAKI+0.868
1435ラファエレ・デ・ロサTECH 3+0.945
156アレックス・デボンFTR+1.049
1644ロベルト・ロルフォSUTER+1.051
1752ルーカス・ペセックMORIWAKI+1.054
1841アルネ・トードSUTER+1.067
1972高橋裕紀TECH 3+1.118
2017カレル・アブラハムFTR+1.120
2163マイク・ディ・ミリオSUTER+1.148
2271クラウディオ・コルティSUTER+1.201
2365ステファン・ブラドルSUTER+1.253
2414ラタパーク・ウィライローBIMOTA+1.290
2575マティア・パシーニMOTOBI+1.299
263シモーネ・コルシMOTOBI+1.300
2768ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+1.313
2845スコット・レディングSUTER+1.451
2977ドミニク・エージャーターSUTER+1.782
3061ウラジミール・イワノフMORIWAKI+1.794
3159ニッコロ・カネパFORCE GP210+1.802
3239ロベルティーノ・ピエトリSUTER+1.857
339ケニー・ノイズPROMOHARRIS+1.869
345ホアン・オリベPROMOHARRIS+1.991
3510フォンシ・ニエトMORIWAKI+2.092
3676ベルナト・マルチネスBIMOTA+2.135
3753バレンティン・ドゥビーズADV+2.342
3821ウラジミール・レオーノフSUTER+2.649
398アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+2.832
4088ヤニック・グエラMORIWAKI+2.869
4196アンソニー・デラレBQR-MOTO2+3.103

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
111S.コルテセデルビ1:58.315
2 44 P.エスパルガロ デルビ +0.021
338B.スミスアプリリア+0.257
440N.テロールアプリリア+0.271
535R.クルメンナッハアプリリア+0.367
693M.マルケスデルビ+0.390
712E.ラバトアプリリア+0.862
87E.バスケスデルビ+1.026
914J.ザルコアプリリア+1.302
1071小山知良アプリリア+1.377