round 3

May 23 2010, RACE:14:00-(local)/21:00-(JST)
MotoGP MONSTER ENERGY GRAND PRIX DE FRANCE
第3戦 フランスGP

ドヴィツィオーゾ3位で今季2度目の表彰台に立つ

第3戦フランスGPの決勝は、最高気温32℃の猛暑の中で行われ予選7番手から好スタートを切ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が3位表彰台に立った。最終ラップまで3番手を走っていたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は終盤、ペースを落とし5位に終わった。以下、マルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)6位、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)7位、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)10位と、トップ10内に5台の Honda勢が名前を連ね、青山博一(Interwetten Honda MotoGP)も11位でフィニッシュした。優勝したのはホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)。2位はバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)だった。

  • アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • 青山博一(#7)青山博一(#7)

開幕戦カタールGPに続き、今季2度目の表彰台に立ったドヴィツィオーゾは、予選7番手からスタートし、オープニングラップ7番手。2周目にメランドリを抜いて6番手へ上がった。3周目にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)が転倒して5番手へ。さらに、ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)をかわし4番手に浮上してトップグループの3台を追った。そして最終ラップにチームメートのペドロサをかわし3番手に浮上。カタールGP以来、今季2度目の表彰台に立った。

予選3番手から、ロッシとロレンソを追ったペドロサは、終盤にややペースを落とし、最終ラップにドヴィツィオーゾとヘイデンに抜かれ、惜しくも表彰台を逃した。中盤までは、ロッシとロレンソをピタリとマークしたが、後半はリアブレーキに問題を抱え、リズムある走りができず、5番手にポジションを落とした。

予選11番手から決勝に挑んだメランドリは快調にラップを刻み、今季最高位となる6位でチェッカーを受けた。予選までは低速コーナーの旋回に苦労したが、決勝では見違えるような走りを見せた。その後方では、地元の声援に応えたデ・ピュニエが7位でフィニッシュ。最高峰クラスでのベストリザルトを刻み、サーキットに駆けつけた地元の大観衆の期待に応えた。

その後方では、ヘクトール・バルベラ(ドゥカティ)、アレックス・エスパルガロ(ドゥカティ)、コーリン・エドワーズ(ヤマハ)と、終始し烈な戦いを繰り広げたシモンチェリが10位でフィニッシュ。青山は11位だった。予選13番手からオープニングラップ10番手につけたシモンチェリは、中盤に8番手に浮上。ラスト3周までこのポジションをキープしたが、ラスト2周でバルベラとエスパルガロに先行を許した。青山もシモンチェリとエスパルガロとし烈なバトルを繰り広げ11位。Honda勢6台全員が完走し、ポイントを獲得した。

Moto2クラスは、予選7番手から好スタートを切ったトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)が、7周目にトップに立つと、後続を寄せつけず、26周のレースで真っ先にチェッカーを受けた。前戦スペインGPから2連勝を達成したエリアスが総合でも首位に浮上した。2位にフリアン・シモン(Mapfre Aspar Team)、3位にシモーネ・コルシ(JIR Moto2)が入り、ともに初表彰台を獲得した。予選2番手からトップグループに加わった高橋裕紀(Tech 3 Racing)は、5番手を走行していた5周目に転倒リタイア。総合首位の富沢祥也(Technomag-CIP)も他車の転倒に巻き込まれてコースアウトし、大きく順位を落とした。その後、激しく追い上げたが、20番手を走行していた8周目に転倒リタイア。開幕から3戦連続表彰台を達成できなかったものの、総合2位をキープした。

コメント

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 3位) 「表彰台に立てて本当にうれしい。なぜなら、開幕戦カタールGPで表彰台に立てたことが、運に恵まれただけではないことを証明できたからね。今日の表彰台は、自分にとっては、とても重要なものだった。今日は厳しいレースだった。昨年は大きなリードを築きながら最終ラップでダニに抜かれてしまい、表彰台を逃している。今年は反対にダニをかわして表彰台に立つことができた。ウインターテストで自分が成長したことを、今日のレースであらためて感じた。今日のダニは、立ち上がりが速くて抜くのは難しかった。後ろにニッキーがいたので、そちらにも神経を使わなければならなかった。ホームGPとなる次のイタリアも表彰台に立てるようにがんばりたい」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位) 「今日はトップグループに加われたが、最終的にこういう結果に終わり、本当に残念だった。序盤は快調だったし、トップグループについていくのも問題はなかった。しかし終盤は、ペースをキープするために何度もミスをしてしまった。レース後半は、リアブレーキがうまく使えずリズムを崩した。今日のアンドレアはとてもうまく乗っていたし、終盤もペースが落ちなかった。今日、表彰台に立ったアンドレアを祝福したい。これからの中盤戦は連戦となるので、次戦のムジェロでさらにバイクをいい状態に仕上げたい」

マルコ・メランドリ(MotoGP 6位) 「昨日までとは違い、いいラップを刻むことができた。朝のウオームアップでいくつかセッティングを変えたのだが、それがいい方向に進んだ。しかし、いくつかのコーナーでエンジンブレーキのセッティングが合わず、タイムをロスした。スタートしてしばらくは、トップグループからそれほど離されずに走ることができた。ニッキーの後ろにいたが、ミスをして離されてしまった。追いつこうとがんばったが、今日は、きっちり完走しようと決めた。今年になってこれがベストリザルト。ホームGPとなる次のイタリアGPが楽しみだ」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 7位) 「大勢の地元ファンの前で、こういう結果を残せて本当によかった。最高峰クラスに上がってから、ル・マンでは、ベストリザルトを残せた。今日は、2列目からスタートしたのに、大きく遅れてしまった。しかし8番手までポジションを上げることができた。その後、ストーナーが転び、7番手に浮上した。それからペースを上げようとしたが、フロントタイヤのスライドに苦しんで10回くらいは転びそうになった。3戦を終えて総合6位。プライベートチームでトップにいることがうれしい」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 10位) 「ベストを尽くしたけれど、昨日に比べて今日はうまく走れなかった。終盤、バルベラとエスパルガロに抜かれてしまった。あのまま8位でフィニッシュできれば最高だったけれど、仕方がない。最終的に10位になったけれど、予想通りのポジションでレースできたことはうれしい。今、自分にとって大事なのは最後まで走ること。今日のレースは次のイタリアGPにきっとつながると信じている」

青山博一(MotoGP 11位) 「金曜日の走行が終わった時点では、正直、今回はどんなレースになるのだろうと心配だったが、着実にセッティングがよくなって、今日はいいレースができたと思う。終盤、シモンチェリとエスパルガロを抜いてチェッカーを受けられればよかったが、オーバーランして抜き返されてしまった。今回は、フロントタイヤに厳しいレースだった。一度、大きな滑りがあって、転倒寸前だった。今日は大きなグループの中で競り合いになって、自分のいいところと相手のいいところの差がはっきりしていたので、抜くポイントを探しながらのレースだった。結果は11位だったが、いいレースができたと思う」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督 「結果は厳しいものだったが、次の大会に向けて何をすべきか明確になった。明らかにハンドリングの差が出ていたと思うし、両ライダーのコメントとの整合も取れている。イタリアGPに向けて、この点をしっかりと改善していきたい。今日は、ロレンソが速いペースでレースをするだろうというのは予想できていた。ダニは、終盤、ミスが続いてタイムにバラつきが出てしまった。最終的にドヴィツィオーゾが3位、ダニが5位だったけれど、トップとの差は確実に縮まっていることを感じた。両ライダーともに最後まで速いラップタイムをキープしてくれた。結果はさておいても、両ライダーともに今日は、いいレースをしてくれたと思っている」

トニー・エリアス(Moto2 優勝) 「優勝することができて本当にうれしい。昨日の予選で転んだときに、41番手になったかも知れないのに、チームの必死のバックアップで7番グリッドからレースに挑むことができた。今日はスタートがよかったし、タイヤをセーブするためにも、トップグループについていこうと思っていた。結果的にシーズン2勝目を挙げることができたし、チャンピオンシップでもトップに立つことができた。今大事なのは、一戦一戦、バイクを仕上げて冷静に戦うことだ。チーム、そしてモリワキのすばらしい仕事に感謝したい」

高橋裕紀(Moto2 リタイア) 「序盤、前にシモンとコルシがいたので、早い段階でこの2人を抜かなくてはいけないと思った。予定通り、この2人を抜いてトップ4台の後ろにつくことができたが、抜いた2人とバトルになると面倒なのでさらにペースを上げた。ライン取りも、単独で走っているような大きなライン取りだと抜かれるので、ややイン側を走ることもあったのだが、それが原因で、フロントからあっという間に転んでしまった。残念なレースだった」

富沢祥也(Moto2 リタイア) 「スタートはよかったのだが、1コーナーの混戦に飲まれてポジションを上げることができなかった。その後、ポジションを上げることができたのだが、前を走るデ・ロサが転び、それを避けるためにコースアウトしてしまった。これで大きく順位を下げてしまい、それから必死に追い上げたのだが、パシーニ(JIR Moto2)を抜いた後、フロントから転んでしまった。バイクの調子はよかったし、本当に残念だった」

決勝

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 99 J.ロレンソ ヤマハ 44:29.114
2 46 V.ロッシ ヤマハ +5.672
3 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +7.872
4 69 N.ヘイデン ドゥカティ +9.346
5 26 ダニ・ペドロサ Honda +12.613
6 33 マルコ・メランドリ Honda +21.918
7 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda +29.288
8 40 H.バルベラ ドゥカティ +33.128
9 41 A.エスパルガロ ドゥカティ +33.493
10 58 マルコ・シモンチェリ Honda +33.805
11 7 青山博一 Honda +34.346
12 5 C.エドワーズ ヤマハ +37.123
13 36 M.カリオ ドゥカティ +55.061
RT 65 L.カピロッシ スズキ +22Laps
RT 11 B.スピーズ ヤマハ +22Laps
RT 27 C.ストーナー ドゥカティ +26Laps

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 24 トニー・エリアス MORIWAKI 43:29.277
2 60 フリアン・シモン SUTER +1.336
3 3 シモーネ・コルシ MOTOBI +2.831
4 29 アンドレア・イアンノーネ SPEED UP +4.880
5 2 ガボール・タルマクシ SPEED UP +13.293
6 40 セルジオ・ガデア PONS KALEX +13.415
7 14 ラタパーク・ウィライロー BIMOTA +14.294
8 10 フォンシ・ニエト MORIWAKI +14.554
9 65 ステファン・ブラドル SUTER +23.503
10 44 ロベルト・ロルフォ SUTER +23.687
11 45 スコット・レディング SUTER +23.959
12 68 ヨニー・ヘルナンデス BQR-MOTO2 +24.955
13 52 ルーカス・ペセック MORIWAKI +25.068
14 25 アレックス・バルドリーニ I.C.P. +26.023
15 71 クラウディオ・コルティ SUTER +28.765
16 6 アレックス・デボン FTR +32.240
17 59 ニッコロ・カネパ FORCE GP210 +33.607
18 41 アルネ・トード SUTER +34.789
19 12 トーマス・ルティ MORIWAKI +43.180
20 63 マイク・ディ・ミリオ SUTER +43.522
21 61 ウラジミール・イワノフ MORIWAKI +47.761
22 53 バレンティン・ドゥビーズ ADV +51.571
23 39 ロベルティーノ・ピエトリ SUTER +59.692
24 5 ホアン・オリベ PROMOHARRIS +59.939
25 88 ヤニック・グエラ MORIWAKI +1:07.377
26 8 アンソニー・ウエスト MZ-RE HONDA +1:16.171
27 21 ウラジミール・レオーノフ SUTER +1:16.528
28 95 マシェル・アル・ナイミ BQR-MOTO2 +1:20.977
29 76 ベルナト・マルチネス BIMOTA +1:22.982
30 77 ドミニク・エージャーター SUTER +2Laps
RT 55 ヘクトル・ファウベル SUTER +10Laps
RT 75 マティア・パシーニ MOTOBI +19Laps
RT 48 富沢祥也 SUTER +19Laps
RT 16 ジュール・クルーゼル SUTER +20Laps
RT 19 ザビエル・シメオン MORIWAKI +20Laps
RT 15 アレックス・デ・アンジェリス FORCE GP210 +20Laps
RT 35 ラファエレ・デ・ロサ TECH 3 +21Laps
RT 80 アクセル・ポンス PONS KALEX +21Laps
RT 9 ケニー・ノイズ PROMOHARRIS +22Laps
RT 72 高橋裕紀 TECH 3 +22Laps
RT 17 カレル・アブラハム FTR +25Laps

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 44 P.エスパルガロ デルビ 41:52.280
2 40 N.テロール アプリリア +0.957
3 93 M.マルケス デルビ +4.428
4 7 E.バスケス デルビ +4.736
5 38 B.スミス アプリリア +5.143
6 11 S.コルテセ デルビ +5.847
7 12 E.ラバト アプリリア +11.047
8 71 小山知良 アプリリア +11.165
9 99 D.ウェッブ アプリリア +37.808
10 39 L.サロン アプリリア +39.585
ポイントスタンディング

ライダー(MotoGP)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 J.ロレンソ ヤマハ 70
2 V.ロッシ ヤマハ 61
3 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 42
4 ダニ・ペドロサ Honda 40
5 N.ヘイデン ドゥカティ 39
6 ランディ・デ・ピュニエ Honda 26
7 マルコ・メランドリ Honda 21
8 C.エドワーズ ヤマハ 16
9 マルコ・シモンチェリ Honda 16
10 H.バルベラ ドゥカティ 15
11 青山博一 Honda 13
12 M.カリオ ドゥカティ 12
13 C.ストーナー ドゥカティ 11
14 B.スピーズ ヤマハ 11
15 A.エスパルガロ ドゥカティ 8
16 L.カピロッシ スズキ 7
17 A.バウティスタ スズキ 6

マニュファクチャラー(MotoGP)

順位 ライダー ポイント
1 ヤマハ 75
2 Honda 52
3 ドゥカティ 39
4 スズキ 13

ライダー(Moto2)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・エリアス MORIWAKI 63
2 富沢祥也 SUTER 45
3 シモーネ・コルシ MOTOBI 35
4 フリアン・シモン SUTER 28
5 セルジオ・ガデア PONS KALEX 26
6 トーマス・ルティ MORIWAKI 25
7 ガボール・タルマクシ SPEED UP 25
8 ジュール・クルーゼル SUTER 21
9 ロベルト・ロルフォ SUTER 21
10 アレックス・デボン FTR 20
11 アンドレア・イアンノーネ SPEED UP 13
12 高橋裕紀 TECH 3 13
13 フォンシ・ニエト MORIWAKI 11
14 マティア・パシーニ MOTOBI 10
15 ヨニー・ヘルナンデス BQR-MOTO2 10
16 ラタパーク・ウィライロー BIMOTA 9
17 ケニー・ノイズ PROMOHARRIS 9
18 ステファン・ブラドル SUTER 9
19 ドミニク・エージャーター SUTER 8
20 アレックス・バルドリーニ I.C.P. 6
21 スコット・レディング SUTER 5
22 ルーカス・ペセック MORIWAKI 4
23 カレル・アブラハム FTR 2
24 クラウディオ・コルティ SUTER 1
25 アンソニー・ウエスト MZ-RE HONDA 1

マニュファクチャラー(Moto2)

順位 ライダー ポイント
1 SUTER 65
2 MORIWAKI 63
3 MOTOBI 37
4 SPEED UP 27
5 PONS KALEX 26
6 FTR 20
7 TECH 3 13
8 RSV 10
9 BQR-MOTO2 10
10 BIMOTA 9
11 PROMOHARRIS 9
12 I.C.P. 6
13 MZ-RE HONDA 1

ライダー(125cc)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 N.テロール アプリリア 65
2 P.エスパルガロ デルビ 63
3 E.ラバト アプリリア 34
4 E.バスケス デルビ 33
5 M.マルケス デルビ 32
6 B.スミス アプリリア 32
7 S.コルテセ デルビ 26
8 小山知良 アプリリア 26
9 R.クルメンナッハ アプリリア 20
10 J.ザルコ アプリリア 18

マニュファクチャラー(125cc)

順位 ライダー ポイント
1 デルビ 70
2 アプリリア 65
3 Honda 4
4 ランブレッタ 1