7月4日(日)・決勝
サーキット:ネルソン・ピケ・サーキット 観客:5万5726人(3日間7万3582人) 天候:晴れ 気温:28℃ コースコンディション:ドライ
第7戦リオGP決勝は、好スタートを切ったマックス・ビアッジ(Camel Honda)とニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)が序盤をリード。中盤からは、その2人を追い上げて来た玉田誠(Camel Honda)の3人の優勝争いとなり、ラスト4周でトップに浮上した玉田がビアッジを突き放しMotoGP初優勝を飾った。2位にはビアッジが入り、その2人からはやや遅れたが、ヘイデンが今季初表彰台の3位を獲得した。これでHondaは、第2戦スペインGPに続き、今季2回目の表彰台独占を果たした。
地元リオGPの優勝に闘志を燃やしたバロスは、中盤までトップグループで健闘、終盤はロリス・カピロッシ(ドゥカティ)とし烈な4位争いを繰り広げたが惜しくも5位。予選11位からスタートのコーリン・エドワーズ(Team Telefonica Movistar Honda MotoGP)も、決勝では調子を取り戻し6位でフィニッシュした。玉田と並んで優勝候補の筆頭だったジベルノーは、トップ集団の中で5番手に浮上した2周目に痛恨の転倒を喫しリタイア。ジベルノーと同ポイントのバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)も転倒リタイアに終わり、2人は同ポイントのまま、第8戦ドイツGPを迎えることになった。
2日間の予選を万全の状態で終え、今季2回目の表彰台独占を射程圏としたHonda勢は、決勝前のウオームアップで、それを十分に予感させる快走を見せた。トップタイムをマークしたのは優勝候補筆頭のジベルノー。以下、ヘイデン、バロス、玉田、ビアッジとHonda勢が上位を独占。エドワーズも8番手と、トップ10にすべてのHonda勢が名前を連ね、午前11時30分の決勝レースを待つばかりだった。
ホールショットを奪ったのは、予選2番手スタートのビアッジ。その1コーナーの立ち上がりでPPスタートのケニー・ロバーツ(スズキ)が首位に立ったが、ビアッジが2周目にあっさりと逆転。ヘイデン、ロバーツ、バロス、ロッシ、玉田と続いた。
序盤にして早くも、この6人がトップグループを形成する。その中で、ビアッジとヘイデンの2人が集団をリード。1分49秒台から50秒台のハイペースで快調にラップを重ね、その後方では、バロス、ロッシ、玉田の3台がバトルを繰り広げながら追走、一方、好スタートのロバーツはじりじりと後退していった。
中盤になってもビアッジのペースは変わらない。しかし、その後方につけるヘイデンのペースが上がらず、対照的に玉田は、バロス、ロッシ、ヘイデンを交わし2番手に浮上。終盤は、ビアッジと玉田がトップグループを形成することになった。そしてラスト4周になって玉田がスパート。最終コーナーでビアッジを交わし一気にペースアップ。ビアッジを突き放しMotoGP初優勝を飾った。
優勝は逃したが、ビアッジは3戦ぶりに表彰台を獲得した。ヘイデンは、終盤にトップの2人に遅れを取ったものの、今季3回目のフロントロースタートから見事、今季初表彰台を獲得した。
好スタートを切ってトップグループで熱走を披露し、地元ファンを喜ばせたバロスは5位。終盤、フロントタイヤの切れ込みに苦戦、カピロッシとの4位争いにも敗れたが、過去2戦転倒リタイアに終わっているだけに、これからを期待させる走りだった。予選11位からスタートのエドワーズは6位。好スタートを切り、バロス、カピロッシの4位争いに肉薄した。
優勝候補の筆頭、ジベルノーは、オープニングラップで6番手。2周目に5番手に浮上したが、痛恨の転倒リタイアを喫した。ジベルノーと同ポイントで総合首位に立つロッシも、レース折り返し点の13周目、4番手を走行しながら転倒リタイアに終わった。今大会2位のビアッジは、総合3位ながら、首位の2人に13ポイント差に迫ることに成功した。エドワーズもここまで全戦ポイント獲得で総合4位。バロス6位、ヘイデン9位。そして今大会初優勝の玉田も10位に浮上と、7戦を終えて、すべてのHonda勢がトップ10入りを果たした。
250ccクラスは、予選6番手からスタートしたダニエル・ペドロサ(Team Telefonica Movistar Honda 250)が好スタートを切って序盤をリード。中盤にトップに立ったマヌエル・ポジアーリ(アプリリア)とし烈な優勝争いを繰り広げたが惜しくも2位に終わった。しかし、7戦を終えて6回目の表彰台に立ち、総合ポイントでは首位に立つことに成功した。3位には予選2番手のトニー・エリアス(Fortuna Honda)。予選15番手と苦しいスタートになった青山博一(Team Telefonica Movistar Honda 250)は、好スタートを切って6位と健闘。ロベルト・ロルフォ(Fortuna Honda)は7位だった。
125ccクラスは、5台で繰り広げられたし烈な戦いを制したヘクター・バルベラ(アプリリア)が優勝。何度も首位に立ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Honda)は、惜しくも3位に終わった。しかし、今季4回目の表彰台で総合首位をキープした。
|