なんとも特別な2020年シーズンが、あっという間に終幕を迎えました。4大会、全8戦。その最後の戦いとなる8戦目がイタリア大会の2日目に開催され、Repsol Honda Teamのトニー・ボウはここでシーズン6勝目を挙げました。14回目のアウトドア世界タイトルは前日土曜日にすでに獲得が決まっていますが、最後の戦いも勝利で飾っています。チームメートの藤波貴久はランキング7位となりました。
最後の戦いは、比較的穏やかなコンディションのもとで行われました。ボウのライディングは昨日タイトルを獲得したときもすばらしいものでしたが、この日はさらに圧倒的で、ライバルを寄せつけず、スタートからフィニッシュまでトップを走り続けて勝利を獲得しました。
その一方で藤波は土曜日には表彰台まであと一歩のよい走りをみせたものの、この日はどうにも自分の走りができずに苦労して8位でのフィニッシュとなりました。この結果、藤波の世界選手権ランキングは7位となりました。
2020年のトライアル世界選手権はこれですべて終了しました。Repsol Honda Teamの活動も、今年はこの戦いをもって終了です。次は21年シーズンです。
トニー・ボウ(優勝・2020年チャンピオン)
「今日のトライアルは、たいへん満足のいくものでした。昨日タイトルを獲得して気分もよかったのですが、今日はさらによいライディングができました。特に3ラップ目は減点2点。自己評価としてもかなりよい結果だったと思います。シーズンを通じて完ぺきだったといっていいと思います。ありがとうございました」
藤波貴久(8位・ランキング7位)
「アンドラでの2日目から昨日のイタリア初日と、ライディングが復活してきて気持ちも上向きだったのですが、最後の最後、今日は残念でした。修正しようとがんばりましたが、全くうまくいきませんでした。ランキングも昨日までは5位だったのですが、多くのライダーが大接戦だったので、今日の結果で7位まで落ちてしまいました。結果としても、内容としても情けない結果です。今シーズンはいろいろと期待できる材料があったので、よい結果を期待していたのですが、今日得られた結果は、とても納得できるものではありません。4週間連続、すべての大会で2日間連続開催と、いつものシーズンとはずいぶんと違うシーズンでしたが、それでも世界選手権25年目を最高のチーム、最高のパートナーと戦うことができたのは大きな喜びです」
順位 | ライダー | マシン | L1 | L2 | L3 | タイム総減点 | 総減点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | トニー・ボウ | 11 | 7 | 2 | 0 | 20 | |
2 | J.ファハルド | シェルコ | 31 | 14 | 10 | 0 | 55 |
3 | J.カサレス | ガスガス | 22 | 21 | 17 | 1 | 61 |
4 | G.マルセーリ | モンテッサ | 23 | 24 | 14 | 0 | 61 |
5 | M.ゲラバート | ガスガス | 31 | 21 | 9 | 0 | 61 |
6 | A.ラガ | TRRS | 20 | 22 | 21 | 0 | 63 |
8 | 藤波貴久 | 31 | 27 | 20 | 0 | 78 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | トニー・ボウ | 152 | |
2 | A.ラガ | TRRS | 121 |
3 | J.ブスト | ヴェルティゴ | 105 |
4 | J.カサレス | ガスガス | 98 |
5 | J.ファハルド | シェルコ | 82 |
6 | G.マルセーリ | モンテッサ | 82 |
7 | 藤波貴久 | 78 |