Trial Round01フランスフランス

2020年9月5日-6日(土-日)・決勝

会場 : イゾラ2000

第1戦 フランス

トニー・ボウ、開幕戦を制して早くも2020年のトップに進出

Repsol Honda Teamのエースにして27回の世界タイトルを持つトニー・ボウは、待ちに待った2020年開幕戦フランスGPですばらしい勝利をおさめました。これでボウは、2020年を牽引するリーダーとなりました。今年、世界選手権参戦25周年を迎えているチームメートの藤波貴久は、開幕戦を6位で終えています。

9月に開幕戦という、例年とは全く異なるスケジュールで、ようやく戦いを始めることができたTrialGP。開幕戦は、標高2000mのスキーリゾート、イタリア国境にほど近いフランスのイゾラ2000が会場です。

感染防止対策を含め、今回FIMはTrialGP開催にあたっていくつかの方策を練ってきました。その1つが、細かいタイムコントロールによる渋滞緩和だったのですが、どうもこれが裏目に出たようで、1ラップ目はライダーの持ち時間が軒並み足りない事態となりました。結果、主催者は1ラップ目の結果をキャンセルすると発表。10セクション3ラップの戦いは、10セクション2ラップの戦いに変更されました。

トニー・ボウのトライアルは完ぺきでした。2ラップ目の減点はわずか1点。3ラップ目の減点も3点と見事なスコアです。ボウにはタイムオーバー減点が2点ありましたが、これを含めてもトータル減点は6点。2位に倍近くの点差をつけて、圧勝といってもいい勝ちっぷりとなりました。

藤波貴久は、第5セクションと第9セクションが鬼門となり、表彰台獲得は実現できませんでした。しかし今年の藤波のトライアルにかける意気込みは、いつにも増して強力です。最終的には、藤波は6位のポジションを得て試合を終えることになりました。

今シーズンの世界選手権は、開催されるすべての大会が2日間制で行われます。つまり第2戦は、この翌日、9月6日(日)の、イゾラ2000でのトライアル、ということになります。

 

コメント

トニー・ボウ(優勝)
トニー・ボウ「開幕戦。しかし今日は、ちょっと奇妙な開幕戦となりました。何カ月ものインターバルを置いてのシーズン突入は、その準備もなかなか困難なものでした。しかし僕たちチームは一丸となって最善を尽くし、今日のトライアルをほとんど間違いなくこなしていくことができました。新しいシーズンの開幕戦を勝利で飾ることができて、僕は今日のトライアルにたいへん満足しています。今シーズンは、まれに見る短期決戦となります。簡単な戦いではないことは覚悟しています。しかし明日もまた、僕たちのベストを尽くして戦います」

藤波貴久(6位)
藤波貴久「今日のトライアルは、いくつものミスをしやすい設定でした。僕にとっては第5セクションと第9セクションの2つが難関で、大きな減点もこの2セクションで叩いてしまっていました。しかしそこからなんとしてでも立ち直ろうと努力し、その甲斐あって最後に6位入賞までポジションを復活させることができたわけです。今の僕は、もっと前を向いて進めると確信しています。今年のチームにはたいへん満足しているし、明日も自分のベストを出しきって戦いたいと思っています」

ミゲール・シレラ監督
「今日はトニーが勝ちました。この勝利は、トニーと我々が優れたチームであり、よい仕事をしているという証明となったのではないかと思っています。FIMは今回の大会運営上の過ちを犯しました。そのこともですが、我々にとってはFIMが前日までの私たちの提案に耳を傾けてくれなかったことも大きな悲しみでした。しかしその一方で、我々のチームはいい仕事をしました。最大限の祝福を送りたいと思います」

リザルト

順位 ライダー マシン L1 L2 L3 タイム総減点 総減点
1 トニー・ボウ Honda   1 3 2 6
2 J.ブスト ヴェルティゴ   8 2 1 11
3 J.ファハルド シェルコ   4 10 0 14
4 A.ラガ TRRS   8 10 2 20
5 J.カサレス ガスガス   10 12 3 25
6 藤波貴久 Honda   17 12 0 29

フォトギャラリー

ニュース