Repsol Honda Teamのボウがアウトドアシーズン10連覇を達成
インドアシーズンと合わせて20個の世界選手権タイトルを獲得する

2016年のFIMトライアル世界選手権は、Repsol Honda Teamのトニー・ボウが8大会全15レース中12勝を挙げ、アウトドアでの世界選手権10連覇を達成しました。同年の3月にはインドア(Xトライアル)でもシーズン10連覇を達成しているので、合計20個の世界選手権タイトルを手に入れたことになります。これはボウだから成し得た前人未到の記録です。また、チームメートの藤波貴久は、最終戦の決勝2日目までもつれ込んだ争いを制して総合3位を獲得しました。12年から4年連続で総合5位に落ち着いていましたが、5年ぶりにこのポジションに返り咲くことができました。

同じくRepsol Honda Teamのハイメ・ブストは開幕戦から健闘を続け、第6戦終了時点で総合4位とポテンシャルの高さをみせます。しかし、残りの2戦では、ミスで順位を下げてしまうなど、若手らしい一面もみせ、最終的には総合6位でシーズンを終えました。

アウトドアシーズン10連覇への道のりを母国スペインでスタートさせたボウは、開幕戦の決勝2日目にシーズン初勝利。2位のアダム・ラガ(TRS)にダブルスコア以上の差をつける圧倒的な走りで、16年シーズン1勝目を挙げました。

日本で行われた第2戦の決勝2日目では、ボウがシーズン2勝目。また、世界選手権参戦300戦目を迎えた藤波は3位でフィニッシュし、母国で迎えた記念すべき日に自ら華を添えました。

ボウは続く第3戦と第4戦の両日、第5戦の決勝1日目も勝利して6連勝。ここまでにシーズン7勝を挙げて、第5戦を終えた時点でランキング2位のラガに20ポイントの大差をつけます。そして、この大会の2日目で脚光を浴びたのはチームメートの藤波でした。決勝1日目で2位になると、翌日の決勝2日目では連勝中のボウを抑え14年以来2年ぶりの優勝。第5戦はRepsol Honda Teamの2ライダーが活躍する2日間となりました。

第6戦からのボウはタイトルに向けて一直線、最終戦の決勝1日目まで4連勝を果たし、最終戦の決勝2日目を残して、アウトドアシーズン10連覇を決めました。そして、翌日の決勝2日目もボウが優勝。10連覇を獲得した記念すべきシーズンを勝利で締めくくりました。

シーズンの開幕当初にはケガの影響が心配されたボウでしたが、終わってみれば圧倒的な強さで前人未到の大記録を達成。藤波は総合3位、ブストが総合6位で、Repsol Honda Teamの3ライダーは三者三様の活躍をみせました。

トニー・ボウ

藤波貴久(中央)

ハイメ・ブスト

トニー・ボウ

藤波貴久

ポイント

WCT ライダー
順位 ライダー マシン 総合 1 2 3 4 5 6 7 8
1R 2R 1R 2R 1R 2R 1R 2R 1R 2R 1R 2R 1R 2R
1トニー・ボウHonda 2891720172020202020201520 20 20 20 20
2 A.ラガTRS 2521517201717171717151717 15 17 17 17
3 藤波貴久Honda 190911151513111510172011 11 11 10 11
4 A.カベスタニー シェルコ 181 20 9 11 13 15 5 11 11 6 11 15 13 15 13 13
5 J.ファハルド ヴェルティゴ 173 11 10 9 11 11 10 10 15 10 10 13 10 13 15 15
6 ハイメ・ブストHonda 168131313101013131381310 9 10 11 9
 
12 エディー・カールソンHonda 61457933418 7 8 1 1
15 オリオール・ノゲイラ  32 4    6   2 2 2 3 6 1 3 3
17 小川友幸Honda1477

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