トライアル世界選手権最終戦(第10戦)ベルギー大会が、9月24日にベルギーのスパフランコルシャンで行われた。
COTA 4RTに乗る藤波貴久選手(REPSOL MONTESA HRC)は本大会を4位で終え、ランキングでも昨年に引き続き2位に終わった。チームメイトのドギー・ランプキン選手は今大会6位で、ランキング4位となった。
最終戦の開催地スパフランコルシャンは、かつて2輪ロードレース世界選手権やF1世界選手権のレースが行われていた公道サーキット。山間の風光明媚なこのサーキットには、自然を生かしたセクションのほかに人工的なセクションが設けられた。セクションの種類は少なかったものの、各セクションの難易度は高く、トップライダーたちにとってもテクニックを競える場となっていた。天候は一日中曇りで、今にも雨が降り出しそうな中で、激戦が繰り広げられた。
ランキングトップにつけるアダム・ラガ選手(ガスガス)と10ポイント差で最終戦を迎えた藤波選手は、1ラップめに減点5を2回出してしまい、減点総数18で1ラップめを終えた。
1ラップめにトップに立ったのは減点6のラガ選手。2番手には減点8でアルベルト・カベスタ二ー選手(シェルコ)がつけた。この時点で藤波選手のチャンピオン奪回はかなり難しくなっていた。
2ラップめになると、岩の上についた泥の量が増し、セクションの難易度はさらに高くなった。各ライダーの減点数も1ラップめより増えていった。
2ラップめもラガ選手とカベスタ二ー選手のトップ争いは続き、最終的に減点数が同点となった2人の戦いはタイブレークに持ち込まれた。それでも決着がつかなかったため、結局タイムの早かったラガ選手が優勝となり、2位にカベスタ二ー選手が入った。3位はアントニオ・ボウ選手(ベータ)。藤波選手は4位に終わり、ランプキン選手は6位となった。
最終戦を終えて、201ポイントを獲得したラガ選手が2年連続でチャンピオンを獲得し、藤波選手は184ポイントで昨年に引き続きランキング2位となった。ランプキン選手(169ポイント)はランキング4位でシーズンを終えている。
併催されたジュニア・クラスのイベントで、ライア・サインツ選手(REPSOL MONTESA HRC)は12位に終わったが、前日、サインツ選手はレディース部門の世界選手権で7年連続となるチャンピオンを決めた。
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