トライアル世界選手権の第3戦が5月20日と21日にアメリカのテネシー州・スクアッチで行われた。COTA 4RTに乗るドギー・ランプキン選手(REPSOL MONTESA HRC)は両日とも2位に入り、ポイントランキングでも2位に浮上した。
2日間とも優勝したのはアダム・ラガ選手(ガスガス)だったが、ランプキン選手は土曜日の晩に謎の体調不良に見舞われていたため、今回の結果には満足している。
これに対してチームメイトの藤波貴久選手(REPSOL MONTESA HRC)は落胆していた。前戦のポルトガル大会で優勝した藤波選手は、自信を持ってアメリカに乗り込んできたからである。滑りやすいコンディションに苦戦した藤波選手は6位と5位に終わり、ランキングでも3位から4位に後退した。
FIM トライアル世界選手権がスクアッチで行われたのは今回が初めてのこと。施設的には十分ではなかったが、サイトは素晴らしく、熱戦が繰り広げられた。
セクション1から8までは流れる川の中に設けられていて、苔の生えた滑りやすい巨大岩がライダーたちにとって大きなチャレンジとなっていた。後半部分のセクションは谷の反対側に設けられ、スリッピーな傾斜部分と岩面が障害物となっていた。
'06年型のCOTA 4RTに乗るランプキン選手は、4ストロークマシンのパワーをフルに利用して、岩がゴロゴロしている川の部分や傾斜のきついマディ・セクションを走破していった。結局、2日間を通じてラガ選手のライバルとなりえたのはランプキン選手だけであった。
土曜日の夜に嵐が通過したため、日曜日にはいくつかのセクションが変更された。2日目のラップ1で、ランプキン選手はセクション8でミスを犯した。この減点がラガ選手へ与えた唯一のアドバンテージだったが、体調の良くなかったランプキン選手はこれをばん回することができず、レースを2位で終えることになった。
ラガ選手とランプキン選手が2日間を通してコンスタントな走りを披露している中、他のライダー達は苦戦していた。開幕戦のウイナー、アントニオ・ボウ選手(ベータ)は3位と6位に終わり、ジェロ二・ファハルド選手(ガスガス)は4位と3位。アルベルト・カベスタ二ー選手(シェルコ)は5位と4位だった。今回の結果よって、ラガ選手とランプキン選手が選手権のポイントでも優位に立った。
第3戦を終えてのランキングは、トップのラガ選手が74ポイント、2位のランプキン選手が64ポイント、3位のボウ選手が58ポイント、4位の藤波選手が51ポイントとなっている。
次の大会は6月3日、4日にもてぎで行われる。
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