Round06日本鈴鹿サーキット

2020年10月25日(日)

三重県 鈴鹿市

鈴鹿サーキット

#8 ARTA NSX-GTが3位に入り、2戦連続の表彰台!

10月24日(土)~25日(日)、鈴鹿サーキット(三重県)で2020年度SUPER GTシリーズ第6戦が開催され、GT500クラスに5台の2020年型NSX-GT、GT300クラスに3台のNSX GT3が出走しました。制限付きではあるものの、鈴鹿サーキットとしては今シーズン初めて観客を迎え入れての開催となりました。

金曜日に強い雨が降った鈴鹿サーキットの天候でしたが、土曜日には好転し、ドライコンディションで公式練習が行なわれました。このレースでは、NSX-GT勢の全車がエンジンを今シーズン2基目の仕様に積み替えて走り出し、#64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)がトップタイムを記録しました。

午後の公式予選Q1セッションは、秋晴れの空の下で行われ、#64 Modulo NSX-GT(大津)、#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)、#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)、#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京)がQ2セッションに進出しました。#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)は9番手で惜しくもQ2セッション進出はならず、そのままスターティンググリッドが決定しました。

Q2セッションでは#8 ARTA NSX-GT(福住)がトップタイムを記録してポールポジションを獲得。#64 Modulo NSX-GT(伊沢)が2番手に続き、NSX-GTがフロントローを占めました。#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀)が6番手、#100 RAYBRIG NSX-GT(牧野任祐)が8番グリッドを獲得しました。

日曜日の鈴鹿サーキットは快晴となり、午後1時、52周の決勝レースが始まりました。スタートから#8 ARTA NSX-GT(野尻)がトップをキープ、#64 Modulo NSX-GT(伊沢)がそれに続き、序盤は2台のNSX-GTが1-2体制でレースを進めました。

12周目、#64 Modulo NSX-GT(伊沢)は12号車にオーバーテイクを許し、3番手に後退しましたが、#8 ARTA NSX-GT(野尻)はトップのまま19周を走ってピットイン。ドライバー交代と給油、タイヤ交換を行いましたが、ピットインの際にGT300車両に前をふさがれて不要な徐行を強いられ、大幅なタイムロスを喫してしまいました。この結果、次周にピット作業を行った12号車が、#8 ARTA NSX-GT(福住仁嶺)の前でレースに復帰することとなりました。

さらに、同じタイミングでアクシデント処理のためセーフティカーが介入。コース上の全車が徐行を強いられているときに、ちょうどピット作業を行った23号車が、一気に順位を上げてトップでコースに復帰し、#8 ARTA NSX-GT(福住)の順位は3番手まで後退しました。27周目にレースが再開され、#8 ARTA NSX-GT(福住)は猛然と2番手の12号車に攻め寄りましたが、ブロックにあってアクセルを抜かざるをえず、間隔は逆に開いてしまいました。

レース後半、#8 ARTA NSX-GT(福住)は後方から3号車、38号車の追い上げにあいながらも前を行く12号車を攻め、緊迫した接近戦が続きました。結局、それ以上の順位変動は起きないままチェッカーフラッグが振り下ろされました。#8 ARTA NSX-GT(野尻/福住)は第5戦に続き3位表彰台に上がりました。#64 Modulo NSX-GT(大津)は6位、#17 KEIHIN NSX-GT(塚越)は10位でフィニッシュし、それぞれポイントを獲得しました。次戦のシリーズ第7戦は11月7日~8日に、ツインリンクもてぎで開催されます。

 

コメント

佐伯昌浩|株式会社本田技術研究所 Honda GT プロジェクトリーダー
「今回はシーズンの中でウエイトハンデが最大になるレースだったため、比較的ハンデが軽い8号車と64号車がフロントローに並んだのは順当な結果だったと思います。今回投入した2基目のエンジンは、パフォーマンスとドライバビリティーを両立させた正常進化版です。レースでは、序盤は順調でしたが、ピットウインドウが開く頃から荒れたレースになってきました。そうした展開にもかかわらず8号車、64号車に加え、NSX-GT勢でシリーズランキング最上位にいる17号車が1ポイントを獲得しました。タイトルを争うライバルで、ポイントランキングの上位勢の多くが無得点で終わっているなかでの1ポイントには非常に大きな意味があると考えています」

野尻智紀(3位)
野尻智紀、福住仁嶺「予選は福住選手がいいアタックをしてくれて、いい位置からスタートできました。スタート後は後ろを引き離して安定して走れましたが、ピットに入るタイミングで前にGT300のマシンがいて、本コースとピットロードの分岐があるあたりから前をふさがれる形になって、おそらく3秒くらいを失ってしまいました。それによって順位を下げてしまい悔しい結果となってしまいましたが、チームとしても個人としてもやれることはやったと思えるレースでした。次のレースが行われるツインリンクもてぎでは、第4戦で17号車が優勝していますし、NSX-GTにチャンスはあると思うので、今までやってきたことのいいとこ取りをして、今度こそ勝ちにいきます」

福住仁嶺(3位)
福住仁嶺「第3戦の鈴鹿でうまくいかなかったことを見直して持ち込んだセットアップがよく、さらに予選に向けてチームと野尻選手がアジャストしてくれて、ポールポジションを獲得できました。ここまで悔しい思いを続けてきたので『今度こそ!』と思い、レースに向けてはいつもよりもプレッシャーを感じました。ピットインやセーフティカーのタイミングが悪く、順位を落としてしまいました。その後のペースも決して楽ではなく、終盤にはオーバーテイクのチャンスがあったものの、僕もつらい状況だったのでオーバーテイクには至らず、結局3位のままレースを終えることになりました。個人的には前回の富士(第5戦)よりも悔しい思いでいっぱいです」

決勝リザルト

GT500

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
123MOTUL AUTECH GT-R松田次生/R.クインタレッリ521:46'27.742
212カルソニック IMPUL GT-R佐々木大樹/平峰一貴52+4.616
38ARTA NSX-GT野尻智紀/福住仁嶺52+5.342
43CRAFTSPORTS MOTUL GT-R平手晃平/千代勝正52+6.256
538ZENT GR Supra立川祐路/石浦宏明52+8.044
664Modulo NSX-GT伊沢拓也/大津弘樹52+13.842
 
1017KEIHIN NSX-GT塚越広大/ベルトラン・バゲット52+35.379
1316Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT武藤英紀/笹原右京52+1'32.326
RT100RAYBRIG NSX-GT山本尚貴/牧野任祐32+20Laps

GT300

順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
1 21 Hitotsuyama Audi R8 LMS 川端伸太朗/近藤翼 49 1:46'42.854
2 6 ADVICS muta MC86 阪口良平/小高一斗 49 +2.605
3 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也 49 +3.246
4 5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号 坂口夏月/平木湧也 49 +15.935
5 96 K-tunes RC F GT3 新田守男/阪口晴南 49 +23.486
6 87 T-DASH ランボルギーニ GT3 高橋翼/山田真之亮 49 +30.334
7 55 ARTA NSX GT3 高木真一/大湯都史樹 49 +38.398
           
27 34 Modulo KENWOOD NSX GT3 道上龍/ジェイク・パーソンズ 48 +1Lap
18 UPGARAGE NSX GT3 小林崇志/松浦孝亮 3 +46Laps

ポイントランキング

GT500 ドライバー

順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
114大嶋和也/坪井翔WAKO'S 4CR GR Supra47
237平川亮/N.キャシディKeePer TOM'S GR Supra46
323松田次生/R.クインタレッリMOTUL AUTECH GT-R45
417塚越広大/ベルトラン・バゲットKEIHIN NSX-GT45
536関口雄飛/S.フェネストラズau TOM'S GR Supra45
639中山雄一DENSO KOBELCO SARD GR Supra39
7100山本尚貴/牧野任祐RAYBRIG NSX-GT38
 
108野尻智紀/福住仁嶺ARTA NSX-GT28
1316武藤英紀/笹原右京Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT17
1464伊沢拓也/大津弘樹Modulo NSX-GT15

GT500 チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1 14 TGR TEAM WAKO'S ROOKIE 65
2 23 NISMO 61
3 36 TGR TEAM au TOM's 61
4 17 KEIHIN REAL RACING 60
5 37 TGR TEAM KeePer TOM's 60
6 39 TGR TEAM SARD 57
7 100 TEAM KUNIMITSU
53
       
10 8 ARTA 36
12 16 TEAM Red Bull MUGEN 30
13 64 Modulo Nakajima Racing 27

GT300 ドライバー

順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
1 65 蒲生尚弥/菅波冬悟 LEON PYRAMID AMG 51
2 11 平中克幸/安田裕信 GAINER TANAX GT-R 41
3 55 高木真一/大湯都史樹 ARTA NSX GT3 38
4 56 藤波清斗/J.P.デ・オリベイラ リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 36
5 61 井口卓人/山内英輝 SUBARU BRZ R&D SPORT 34
6 52 吉田広樹/川合孝汰 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 33
         
13 18 小林崇志/松浦孝亮 UPGARAGE NSX GT3 15
17 34 道上龍/ジェイク・パーソンズ Modulo KENWOOD NSX GT3 8

GT300 チーム

順位 No. チーム 総合ポイント
1 65 K2 R&D LEON RACING 68
2 11 GAINER 58
3 56 KONDO RACING 54
4 55 ARTA 54
5 61 R&D SPORT 49
6 2 Cars Tokai Dream28 48
       
14 18 TEAM UPGARAGE 29
17 34 Modulo Drago CORSE 26

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