7月24日(日)、スポーツランドSUGO(宮城県)において2005年SUPER
GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝レース(81周=約300.024km)が開催された。
Honda NSX-GT勢は、前戦のマレーシアラウンドで新バージョンとなるNA(自然吸気)エンジン仕様を1台投入し、ポールポジションを獲得するなど好結果を残したことを考慮して、急遽NAエンジン仕様マシンを4チーム全車に揃えてSUGOラウンドに挑んだ。
Honda NSX-GT勢は22日(金)の練習走行から好タイムを連発し、7月中旬にSUGOでシェイクダウンテストを行った#18道上 龍/小暮卓史
組(TAKATA童夢NSX)がトップタイムを記録。#32松田次生/アンドレ・ロッテラー組(EPSON
NSX)と今回がシェイクダウンとなる#100 セバスチャン・フィリップ/ジェレミー・デュフォア組(RAYBRIG
NSX)、そして50kgのハンディウェイトを積む#8伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組(ARTA
NSX)も常に上位のポジションに名を連ねた。
好調をアピールしたNSX-GT勢は、23日(土)の午後に行われたスーパーラップ(予選の上位12台が決勝グリッドを争うタイムアタック・セクション)に全車4台が参加した。このタイムアタックにおいて#32
EPSON NSXのA.ロッテラー選手がコースレコードとなる最速ラップの1分15秒810を記録したが、前グループのアクシデントによる赤旗中断直後にオフィシャルから給油許可のアナウンスを受け、タイムアタック前に給油をしたことが規則違反と判断されて予選2番手に降格となった。予選4番手には#100
RAYBRIG NSXが入り、この結果NSX-GTの2台がスターティンググリッド1-2列目に入った。しかし、#18
TAKATA童夢NSXと#8 ARTA NSXの2台は道上選手とR.ファーマン選手がそれぞれコースアウトを喫したため、6列目予選11-12番手となった。
24日(日)は朝から曇り空となるが、スタート時には気温30度、路面温度37度というコンディションとなった。決勝レースは午後2時8分に参加台数43台(GT500クラス18台)のマシンによってローリングスタートが切られた。
オープニングラップはA.ロッテラー選手(#32 EPSON
NSX)が2位、S.フィリップ選手(#100 RAYBRIG
NSX)が4位を走行。道上 龍選手(#18 TAKATA童夢NSX)はスタートで出遅れたものの4周目に1分17秒台のファーステストラップを記録する走りで追い上げて11位を走行する。好スタートをみせて9位を走行していたR.ファーマン選手(#8
ARTA NSX)は2周目に他車と接触してスピンを喫し、14位までポジションを下げてしまう。
7周目にS.フィリップ選手が3位に浮上し、#32 EPSON
NSX と#100 RAYBRIG NSX の2台は2-3位を走行する。トップとの差も周回を重ねるごとに接近し、10周目終了時にはトップの#12
カルソニック インパルZとの差は0.1秒台にまで縮まった。しかし、トップを激しく攻めていた12周目にホームストレートでGT300クラスのマシンがアクシデントを起こし、激しく炎上したためレースは赤旗が掲示されて一時中断となった。
決勝レースは50分間の中断後に残り68周で決勝(第2パート)が行われることとなり、2回目のローリングスタートが午後3時20分に切られた。スタート直後の1コーナーで2番手スタートのA.ロッテラー選手と、3番手スタートのS.フィリップ選手がトップの#12
カルソニック インパルZをパス。NSX-GTが1-2態勢でレースをリードすることとなった。この2台は序盤からペースアップに成功し、5周目終了後には3位に4秒以上の差をつけて引き離しにかかる。その後、NSX-GT同士の激しいトップ争いが繰り広げられていく。また、R.ファーマン選手は10位を走行するが2周目のスピン時のコース復帰が走路妨害との判断を受けてドライブスルーペナルティを受け、再びポジションを下げた。
NSX-GT同士のトップ争いは18周目のSPコーナーでS.フィリップ選手がA.ロッテラー選手のインを突きトップに浮上。2位となったA.ロッテラー選手は直後の20周終了時に早めのピットインを敢行。タイヤ交換と燃料補給を終えて松田次生選手(#32
EPSON NSX)にドライバー交代を行った。
トップを走行するS.フィリップ選手は27周まで粘ってピットイン。37秒のピット作業タイムでJ.デュフォア選手(#100
RAYBRIG NSX)がコースに復帰した。しかし、直後の最終コーナーで道上選手からバトンタッチを受けてポジションを急浮上してきた小暮卓史選手(#18
TAKATA童夢NSX)が接触し、J.デュフォア選手はコースアウトして無念のリタイアとなった。このアクシデントで小暮選手のマシンもリアが大破したため、次周にピットインをしてリタイアとなった。
残るNSX-GTの2台は38周時点で松田選手が2位に浮上し、8位にR.ファーマン選手から交代した伊藤大輔選手(#8
ARTA NSX)が走行した。2位の松田選手はドライバー交代をしてから残り48周という長丁場を受け持つものの、粘り強い走りでトップから2秒あまりの差を保ち続けた。しかし、52周目の4コーナーでポジションをねらう他車に追突されたためにスピンをしてしまう。マーシャルの協力を受けてコースに復帰するものの大幅に遅れることとなった。
この結果、第1パート(10周)と第2パート(68周)で争われたレースは#8
ARTA NSXが6位。周回遅れになりながらも最後まで走り抜いた#32
EPSON NSXが13位でチェッカーフラッグを受けた。優勝は#37
DYNACITY TOM’Sスープラだった。
|