round 06

September 29 2013, RACE Japanese Championship SUPER FORMULA Series Round 6 スポーツランドSUGO

SCHEDULE

#16 山本尚貴選手が3位表彰台を獲得
逆転シリーズタイトル獲得へ、最終戦に望みをつなぐ

2013年9月29日(日)・決勝  会場:スポーツランドSUGO (3.704km)  天候:晴れときどき曇り
気温:22℃(15:00時点)  路面温度:29℃(15:00時点)  コースコンディション:ドライ  決勝レース:68周
観客:1万200人(主催者発表)

9月29日(日)、宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGOにおいて、2013年全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第6戦の決勝レースが開催されました。

昨日の予選では、最終セッションに残った#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)がHonda勢でトップとなるフロントロー、2番グリッドを獲得。そして#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)は予選5番手、開幕戦に続きスポット参戦の#15 佐藤琢磨選手(TEAM 無限)が8番手となりました。また、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は9番手、#40 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は12番手、#10 塚越広大選手(HP REAL RACING)は13番手、#41 武藤英紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は14番手、#11 中山友貴選手(HP REAL RACING)は18番手となりました。

  • 山本尚貴選手山本尚貴選手
  • 山本尚貴選手山本尚貴選手
  • 山本尚貴選手山本尚貴選手
  • 中嶋大祐選手中嶋大祐選手
  • 小暮卓史選手小暮卓史選手
  • 武藤英紀選手武藤英紀選手
  • 佐藤琢磨選手佐藤琢磨選手

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昨日に続き、東北地方は秋晴れの爽やかな天候となりました。決勝レースに先立ち、午前9時15分から9時45分までフリー走行が行われました。ここでは#31 中嶋選手が2番手、#11 中山選手が3番手、#32 小暮選手が5番手を記録しました。一方、予選2番グリッドからスタートした#16 山本選手は決勝に向けたセッティング調整に専念し、シリーズタイトル争いにおいて重要な一戦に向けて闘志を燃やしていました。今回は走行距離が長く、全車が必ず1回以上の給油が必要な条件となっており、スタート時の燃料搭載量など各チームの戦略が試されるレースとなりました。

午後3時の時点で雲が少し多くなりましたが雨の様子はなく、気温22℃、路面温度29℃という絶好のコンディションのもと、68周の決勝がスタートしました。スタート直後の1コーナーで#16 山本選手はポジションを1つ下げ、オープニングラップを3番手で通過しました。#32 小暮選手は5番手、#31 中嶋選手が8番手と続きますが、8番グリッドからスタートの#15 佐藤選手はスタート時にエンジンが止まってしまい、スタッフによるピットレーンでの再始動後にコースへ復帰したため、大きく出遅れることになりました。

4ラップ目、1台のマシンがSPインコーナーでクラッシュしたために、セーフティカーが入りました。このタイミングで#40 伊沢選手がピットインを敢行し、給油してコースに復帰しました。再スタート時点で、3番手に#16 山本選手、5番手に#32 小暮選手、8番手に#31 中嶋選手、12番手に#10 塚越選手、13番手に大きくポジションを上げた#11 中山選手、15番手に#41 武藤選手、16番手に#40 伊沢選手、18番手に1周遅れて#15 佐藤選手となりました。

8周目に入るときに、レースは再スタートを切りますが、1コーナーで1台のマシンがクラッシュをしたために、再びセーフティカーが導入されることになりました。このタイミングで数台のマシンが給油のためにピットインを敢行し、Honda勢は#16 山本選手、#11 中山選手、#41 武藤選手、#15 佐藤選手がピットインを敢行し、給油を行いました。これにより、ピットインを行わなかった#32 小暮選手がトップ、#31 中嶋選手が3番手、#40 伊沢選手が4番手で12周目に再スタートが切られました。

トップのポジションで2回目の再スタートを行った#32 小暮選手は、積極的にペースを上げて2番手以下を引き離す走りをします。#32 小暮選手は14周目に1分8秒634のベストラップを記録するハイペースで走行を重ね、16周目には2番手に5秒211差をつけました。

セーフティカー導入時に給油を行わなかった#32 小暮選手と#31 中嶋選手の2台はトップと3番手を走行し、給油ピットイン時のタイムロス分を稼ぐために、できるだけ後続を引き離すべく、ハイペースな走行を続けました。一方、#40 伊沢選手は4番手、#16 山本選手は6番手に浮上し、シリーズタイトルを争うライバル達とし烈な駆け引きを行いました。

#32 小暮選手は他を圧倒する走りで走行を重ね、24周終了時には4番手の伊沢選手に19秒046もの差をつけました。しかし、27周目にSPアウトコーナー先で1台のマシンがクラッシュしたために、3回目のセーフティカーが導入されることになりました。ここで#32 小暮選手と#31 中島選手がピットインを敢行します。#32 小暮選手は、#40 伊沢選手の背後の2番手でコースに復帰します。この時点で全車が1回の給油を行っており、#40 伊沢選手がトップ、2番手に#32 小暮選手、5番手に#16 山本選手、9番手に#10 塚越選手、13番手に#41 武藤選手、14番手に#31 中嶋選手、15番手に#15 佐藤選手となりました。

32周目に3回目の再スタートが切られました。トップの#40 伊沢選手を2番手の#32 小暮選手が迫る展開となります。#40 伊沢選手も粘りながら激しいバトルを繰り広げますが、37周目の2コーナーで#40 伊沢選手の右リアタイヤと#32 小暮選手の左フロントタイヤが接触し、#40 伊沢選手のマシンがスピンを喫してコースアウトをしてしまいます。これにより、#40 伊沢選手はリタイアとなりました。

このアクシデントにより、トップに浮上した#32 小暮選手は、39周目に1分8秒633のベストラップをマークして後続を引き離しにかかります。4番手となった#16 山本選手もタイトル争いを見据えて、前を走る2台のライバルを追いかけます。42周を終えて、#32 小暮選手は2番手に5秒447差をつけてトップを快走します。4番手#16 山本選手、8番手に#10 塚越選手、12番手に#41 武藤選手、13番手に#31 中嶋選手、14番手に#15 佐藤選手と続きました。

トップを快走する#32 小暮選手でしたが、37周目のアクシデントについて審議が行われ、ペナルティーストップ10秒の裁定が下されます。このため、#32 小暮選手のポジションは11番手まで後退しました。これにより、Honda勢のトップは3番手の#16 山本選手となります。52週目終了時、16番手を走行していた#11 中山選手は、マシントラブルのためピットイン。無念のリタイアとなってしまいました。58周目、7番手を走行していた塚越選手が1コーナーで他車と接触してスピンを喫しました。すぐにコースに復帰しますが、接触の影響でマシンが壊れたために、SPインコーナーでコースを外れてスポンジバリアに当たり、無念のリタイアとなりました。

この直後に4回目のセーフティカーが導入されます。3番手の#16 山本選手にとって、上位2台とのタイム差が無くなり、上位を狙う絶好のチャンスとなりました。残り4周となる64周目に4回目の再スタートが切られ、#16 山本選手は3番手のポジションをキープします。一方、この再スタート直前の接触でフロントウイングを破損した#15 佐藤選手はピットインをしてレースを終えました。ファイナルラップに入り、#16 山本選手は最後まで上位2台を追走するものの届かず、3位で68周のチェッカーフラッグを受けました。7位に#31 中嶋選手、8位に#32 小暮選手、10位に#41 武藤選手、11位の#15 佐藤選手までが完走扱いとなりました。優勝は#8 ロイック・デュバル選手(トヨタ)でした。

この結果、ドライバーのシリーズポイント争いでは、今回6点を加算して計24点とした#16 山本選手が3位につけ、最終戦での逆転シリーズタイトル獲得に望みをつなげました。最終戦の鈴鹿ラウンドは11月9日(土)、10日(日)に開催されます。

コメント

坂井典次(Tenji Sakai) | 「HR12E」開発責任者「予選、決勝を通してさまざまな条件のタイヤとセッティングのバランスがつかめてきたところで、山本選手と小暮選手がマシンの能力を引き出す走りを見せてくれました。ただ、思うような結果が出なかったことは残念で悔しく感じています。第5戦がキャンセルになり、エンジンの耐久性に余裕ができましたので、SUGOと最終戦の鈴鹿はオーバーテイクボタンを使いきっても、問題ない、と各ドライバーに伝えています。4回目の再スタートで山本選手に勝負してほしかったのですが、燃費も含めて厳しい状況だったようです。山本選手は最終戦の鈴鹿にタイトルの望みをつないでいるので、我々は全力でサポートしていきます。最後までご声援をよろしくお願いいたします」

山本尚貴選手(3位 #16 TEAM 無限)「デュバル選手、ロッテラー選手に負けて悔しいです。2人がいる間に勝つことが目標でしたが、それがかないませんでした。ただ、チャンピオンシップのことを考えても、今日のレース展開においても、3位で終えることができたのはよかったと思います。一生懸命がんばってくれたチームやHondaの皆さまに感謝しています」

中嶋大祐選手(7位 #31 NAKAJIMA RACING)「ずっと入賞を目標にしていたので、それを達成できてよかったのですが、2度目のセーフティカー導入時にピットインした際に、ほぼ最後尾まで順位を落としてしまったのがもったいなかったです。その時点での最善策だったので仕方ないですし、そこからプッシュして7位まで上がることができましたが、もっといい結果が望めるくらい、マシンの調子はよかったです。あと、もう1台抜けるかと思ったのですが、フロントからオイルが出るトラブルがあり、前が見えない状態となってしまい、ペースを落とさざるを得ませんでした。チームとしても調子は上向きですし、上位で戦えるチームになっているので、最終戦はもっと上のポジションを狙えるようにがんばります」

決勝

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
18L.デュバルトヨタ681:37:08.879
22A.ロッテラートヨタ68+0.041
316山本尚貴Honda68+2.520
439国本雄資トヨタ68+4.640
520松田次生トヨタ68+5.224
63安田裕信トヨタ68+9.103
 
731中嶋大祐Honda68+9.809
832小暮卓史Honda68+9.954
1041武藤英紀Honda68+11.792
1115佐藤琢磨Honda66+2Laps
RT 10塚越広大Honda57+11Laps
RT 11中山友貴Honda52+16Laps
RT 40伊沢拓也Honda36+32Laps

ポイントスタンディング

順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
1 2 A.ロッテラー トヨタ 37
2 8 L.デュバル トヨタ 31
3 16 山本尚貴 Honda 24
4 20 松田次生 トヨタ 16
4 1 中嶋一貴 トヨタ 16
4 19 J.P.デ・オリベイラ トヨタ 16
 
7 40 伊沢拓也 Honda 15
8 32 小暮卓史 Honda 11
12 10 塚越広大 Honda 3
14 31 中嶋大祐 Honda 2
16 11 中山友貴 Honda 1
- 41 武藤英紀 Honda 0
- 15 佐藤琢磨 Honda 0
- 15 小林崇志 Honda 0