Round07チェコチェコ

2018年6月9日(土)~10日(日)

会場:ブルノ・サーキット
天候:9日(晴れ/曇り)、10日(晴れ)
気温:9日(24℃)、10日(27℃)
コースコンディション:9日(ドライ)、10日(ドライ)

キャミアが両レースでシングルフィニッシュ。ガニェはレース2でポイント獲得

後半戦のスタートとなった第7戦チェコ大会が、6月8日(金)~10日(日)の3日間、チェコ第2の都市ブルノで開催されました。チェコ大会は、2005年に初めてスーパーバイク世界選手権(WSB)が開催され、2012年までの8年間、開催されました。その後、WSBのカレンダーから外れましたが、今年、6年ぶりに復活しました。

チェコ大会が開催されるオートモトドラム・ブルノ・サーキットは、自然の地形を利用した中高速コーナーが連続するサーキットで、パッシングポイントが多く、好バトルが繰り広げられます。最大の特徴は、コース中盤に設けられた7つのコーナーで一気に73mを下り、その下った分を最終コーナーに向かうストレートで一気に駆け上がる独特なレイアウト。リズム感あふれる走りが実現するため、選手たちにも好評です。毎年8月に開催されるロードレース世界選手権(MotoGP)は、決勝日に10万人以上の大観衆が集まる大会として知られていますが、WSB復活には地元ファンも大喜びでした。

前戦イギリス大会で復帰を果たしたレオン・キャミア(Red Bull Honda World Superbike Team)は、完全な体調ではありませんでしたが、地元ファンの声援の中で10位/8位と両レースでポイントを獲得しました。あれから1週間のインターバルを経てチェコ大会に挑むキャミアは「ブルノは大好きなサーキットの一つ。やりがいのあるレースになると思います。ただ、事前テストに参加できなかったので、ほかのチームに比べるとスタートは遅れると思います。でもケガの状態はよくなっています。すぐに治るようなケガではないのでまだ100%ではありませんが、前戦イギリスよりはよくなっています」と意気込みを語りました。

その言葉通り、6年ぶりの開催となったブルノでキャミアは、初日のフリー走行で9番手。予選Q2進出を果たし、さらなる復調を印象づけました。上位12台で上位4列目までのグリッドを決めるQ2では10番手。「セクター1から3まではトップ5のタイムでしたが、最終区間のセクター4でタイムをロスしています。CBR1000RR SP2のセッティングを含め、さらにチェックしたい」と予選終了後にコメントし、決勝レース1に向けてセットアップの見直しを行いました。

そして迎えた決勝レース1では、ユージン・ラバティ(アプリリア)、ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)、チャズ・デイビス(ドゥカティ)とし烈な6番手争いを繰り広げましたが、勝負どころとなる課題のセクター4で遅れ、9位という結果でした。リザルト上では前戦イギリスGPとほぼ同じでしたが、内容としては一歩前進。CBR1000RR SP2のパフォーマンスを引き出し始めたキャミアの走りにファンも大喜びでした。

迎えた翌日のレース2は、前日のレース1より気温も路面温度も上昇、タイヤに厳しいレースとなりました。その厳しい状況の中でキャミアは、レース1より2つポジションを上げて7位でフィニッシュ。2レースともにシングルフィニッシュを果たし、完全復活に向けてまた一歩前進しました。

今大会は、レース1で転倒事故があり、その際にエアーフェンスが破損したことから赤旗中断となり、18周のレースは16周に短縮されて行われました。レース2は予定通り18周で行われました。

チームメートのジェイク・ガニェは、レッドブル・ルーキーズカップでブルノを経験していますが、スーパーバイクで走るのは初めてとなります。そのためフリー走行では19番手、予選も19番手と後方から追い上げるレースとなりました。レース1では赤旗中断のため2度のスタートとなり、クラッチに問題を抱えたガニエは4周を終えてリタイアを決めました。翌日のレース2では、気温27℃、路面温度43℃という厳しい条件の中で12位でフィニッシュしてポイントを獲得。Red Bull Honda World Superbike Teamは2レース連続で両選手がポイント獲得を果たしました。

予選17番手から決勝に挑んだパトリック・ジェイコブセン(TripleM Honda World Superbike Team)は、レース1で16位、レース2では13位でポイント獲得。開幕から7大会連続でポイント獲得を果たしました。

コメント

レオン・キャミア(スーパーバイク 9位/7位)レオン・キャミア
レース1後のコメント
「私はここで行われたテストに参加できなかったので、正しいセットアップを見つけるための時間があまりありませんでした。でも、このサーキットで現状のパッケージで最大限の結果を得ることができたと思うので、今日は満足しています。レース1ではかなり強い走りができたエリアがありました。明日のレースでもっとアタックできるようにするために、あと少し、弱点に取り組む必要があります。ケガに関しては、ドニントンのときよりもかなり楽でした。痛みもかなりコントロールできました。問題はほかのライダーをパスするため一生懸命がんばったときに痛みがあるだけでした。明日は、さらに前進してトップ6にチャレンジしたいです。今夜はマシンのジオメトリーの微調整をしたいと思います」

レース2後のコメント
「レースがスタートしてから、リズムをつかむまで少し苦戦しました。ウォームアップ中にセッティングを少し変え、それがうまくいきましたが、スタートのときは暑いコンディションになりトリッキーでした。レースが進むにつれて、セッティングに合った走りを見つけ、いいペースも見つけることができました。タイヤが消耗しても自分のペースを維持できました。今週末はトップ5にチャレンジする十分な速さがありませんでした。でも、この勢いをキープして、必要な部分に取り組めば、もっといい結果が出せるようになると思います」

ジェイク・ガニェ(スーパーバイク リタイア/12位)ジェイク・ガニェ
レース1後のコメント
「昨日はあまり快適ではありませんでした。そこで決勝に向けてセッティングを変えたのですが、すぐに感触がよくなったことが分かり、いいスタートを切ることができました。その後、再スタートとなり、2回目のスタートはあまりうまくいきませんでした。クラッチに問題が出て、レースを完走できなくなりました。残念ですが、いいセッティングを見つけることができたことはよかったです。そのため、明日のウォームアップが楽しみです。明日も勉強の日になります。レース2ではもっといい仕事ができるようにがんばります」

レース2後のコメント
「今日はいいレースでした。午前中のウォームアップでマシンのセッティングを少し変えたら、レースウイーク中ずっと探していたフィーリングが見つかりました。一番のチャレンジはグリッド後方からのスタートだったということです。数周かけてリズムをつかみ、レース中盤ではかなり力強い走りができました。レースウイークを通して自分のライディングに取り組み、チームはマシンのセットアップに取り組んでくれました。それが今日すべてまとまりました。ポジティブな終わり方になったと思うし、次はホームのラグナセカです。素晴らしい週末になると思います」

パトリック・ジェイコブセン(スーパーバイク 16位/13位)
「レース2でポイントを獲得できました。まずまずのレースになりましたが、13位という結果はまだ目指している順位ではありません。事前テストで来たときとはかなり気温が違い、今日は非常に暑くなりました。そのため、あまりグリップがなかったように思いました。すべての面で、もっと改善しなければなりません。そして毎回コースに出るたびに、なにか見つけなければなりません。とにかく前進することです。次はホームレースです。2011年以降、長いことラグナセカは走っていません。ベストを尽くしていいセットアップを見つけたいと思います」

リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11J.レイカワサキ1632'08.759
233M.メランドリドゥカティ16+5.381
366T.サイクスカワサキ16+7.336
460M.ファン・デル・マークヤマハ16+11.893
522A.ローズヤマハ16+13.145
650E.ラバティアプリリア16+14.210
 
92レオン・キャミアHonda16+18.104
1699パトリック・ジェイコブセンHonda16+33.685
RT45ジェイク・ガニェHonda4+12Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
122A.ローズヤマハ1836'23.516
260M.ファン・デル・マークヤマハ18+2.167
37C.デイビスドゥカティ18+7.649
450E.ラバティアプリリア18+9.422
5 32L.サバドーリアプリリア18+9.716
6 21 M.リナルディドゥカティ18 +12.967
72レオン・キャミアHonda18+17.341
 
1245ジェイク・ガニェHonda18+25.212
1399パトリック・ジェイコブセンHonda18+28.172

ポイントランキング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1J.レイカワサキ270
2C.デイビスドゥカティ205
3M.ファン・デル・マークヤマハ196
4T.サイクスカワサキ179
5M.メランドリドゥカティ157
6A.ローズヤマハ154
 
10レオン・キャミアHonda72
17ジェイク・ガニェHonda24
18パトリック・ジェイコブセンHonda21

マニュファクチャラー

順位 コンストラクター 総合ポイント
1カワサキ295
2ドゥカティ260
3ヤマハ220
4アプリリア99
5Honda87
6BMW72
7MVアグスタ64
8スズキ3

ランキング詳細

フォトギャラリー

ニュース