2012年5月28日(月)・決勝 会場:ミラー・モータースポーツ・パーク 天候:晴れ
気温:第1レース(23℃)、第2レース(20℃) コースコンディション:ドライ
第6戦アメリカ大会決勝は、終日青空が広がる絶好のコンディションとなり、第1レース、第2レースともにトップグループに加わったジョナサン・レイ(Honda World Superbike Team)が、第1レースで4位、第2レースで2位になり、ソルトレイクシティに集まったHondaファンを喜ばせました。今大会は、雨の中で開幕しましたが、2日目の予選、3日目の決勝と天候が回復。決勝日は最高気温が23℃まで上昇するすばらしい一日となりました。
その中で、予選5番手から決勝に挑んだレイは、第1レースは、カルロス・チェカ(ドゥカティ)、マルコ・メランドリ(BMW)、マックス・ビアッジ(アプリリア)とトップグループを形成。終盤は、ビアッジとのし烈な3位争いとなり、わずか0.179秒差で表彰台を逃しました。
第1レースはフロントのチャターに苦しみ、完ぺきな走りができなかったというレイ。路面温度が40℃を超えた第2レースではフロントタイヤを変更して挑みました。これが功を奏し、第2レースはメランドリを従えて、レース後半のほとんどをリード。しかし、ラスト2周でメランドリの先行を許して2位でフィニッシュします。その差、わずか0.195秒。惜しくも2戦連続優勝を逃しました。
しかし、今大会のレイは、2レースともに表彰台争いに加わり、第2レースでは今季3回目の表彰台に立つことに成功。総合ポイントでは、今大会2位/1位のメランドリが総合5位から2位に浮上したことで、総合4位へと1つポジションを落としました。しかし、2レースともに3位で総合首位をキープしたビアッジとの差はわずかに縮まり、19.5点となりました。アメリカ大会としては、2009年以来3年ぶりとなる表彰台に立ったレイ。過去2年間は悔しいレースが続いていただけに、満面の笑みを浮かべていました。
一方、チームメートの青山博一は、悔しい大会となりました。初めて挑むサーキット。初日にコース攻略をする予定でしたが、雨と風に悩まされてそれを果たせず。2日目のフリーと予選でコース攻略がスタートしました。予選は21番手と今大会もスーパーポール進出はできませんでしたが、決勝日朝のウオームアップでは13番手まで浮上。決勝に期待をつなぎました。しかし、第1レースでは、天候が大きく回復したことでセッティングを合わせきれず17位。その雪辱に挑んだ第2レースは4周目に転倒。マシンとエンジンにダメージを受け、自力でピットに戻れなかったために、21周から3周短縮の18周で再開された第2レースには出場できませんでした。
チャンピオン争いに加わるレイ。初めてチャレンジするスーパーバイクとニューサーキットに苦戦する青山。次戦サンマリノGPは、両者ともに得意とするサーキットです。今大会優勝を逃したレイの雪辱と、今季ベストリザルトに挑む青山に、大きな期待が寄せられています。
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 4位/2位) 「今日はいいペースで走ることができました。しかし、第1レースはフロントのチャタリングに苦しんで、思うような走りができませんでした。エンジンブレーキがその原因でした。第2レースは路面温度が上がったので、フロントのタイヤを変更して挑みました。それでフィーリングがとてもよくなり、ペースを上げることができました。ほとんどのライダーが第1レースと同じタイヤをチョイスしていました。自分のペースが上がり、第1レースに比べ走りも内容もよくなりました。今日はすべてがうまく機能しました。コーナリングスピードも上がり、立ち上がりもよくなりましたが、ソルトレイクシティのロングストレートでは厳しい戦いを強いられました。この2年間、ミラー・モータースポーツ・パークでは、優勝争いに加われず、悔しいレースが続いていました。今大会は優勝を逃しましたが、表彰台に立てて本当にうれしいです」
青山博一(スーパーバイク 17位/リタイア) 「朝のウオームアップを13番手で終えたときには、今日はいいレースができると思いました。ミラー・モータースポーツパークでレースをするのは初めてでしたし、初日の雨でコース攻略が遅れてしまいました。しかし、ドライコンディションになった2日目、そして決勝日のウオームアップと、着実にペースを上げることができました。しかし、第1レースはセッティングが決まらず、何度もラインを外してしまい、ペースを上げられませんでした。第2レースはポジションを上げようと攻めすぎてしまい、転んでしまいました。本当に残念なレースでした。しかし、ケガはなかったのでよかったです。次のサンマリノは知っているサーキット。これまでの悔しさをぶつけたいです」
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | C.チェカ | ドゥカティ | 21 | 38:21.283 |
2 | M.メランドリ | BMW | 21 | +2.313 |
3 | M.ビアッジ | アプリリア | 21 | +5.338 |
4 | ジョナサン・レイ | Honda | 21 | +5.517 |
5 | E.ラバティ | アプリリア | 21 | +12.201 |
6 | J.シュムルツ | ドゥカティ | 21 | +13.262 |
17 | 青山博一 | Honda | 21 | +52.153 |
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | M.メランドリ | BMW | 18 | 32:56.257 |
2 | ジョナサン・レイ | Honda | 18 | +0.195 |
3 | M.ビアッジ | アプリリア | 18 | +2.137 |
4 | C.デイビス | アプリリア | 18 | +4.245 |
5 | T.サイクス | カワサキ | 18 | +9.534 |
6 | E.ラバティ | アプリリア | 18 | +9.798 |
DNS | 青山博一 | Honda | 0 | - |
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | M.ビアッジ | アプリリア | 160.5 |
2 | M.メランドリ | BMW | 142.5 |
3 | T.サイクス | カワサキ | 142.5 |
4 | ジョナサン・レイ | Honda | 141 |
5 | C.チェカ | ドゥカティ | 130.5 |
6 | L.ハスラム | BMW | 103 |
16 | 青山博一 | Honda | 30.5 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | ドゥカティ | 195.5 |
2 | BMW | 176 |
3 | アプリリア | 171 |
4 | カワサキ | 148.5 |
5 | Honda | 145 |
6 | スズキ | 48.5 |