round 5

May 13 2012, RACE FIM Superbike World Championship Europe 第5戦 ヨーロッパ
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し烈な戦いを制してレイが今季2勝目を達成。地元ファンを沸かせる

2012年5月13日(日)・決勝  会場:ドニントンパーク
天候:晴れ/曇り  気温:18℃  コースコンディション:ドライ

第5戦ヨーロッパ大会決勝は、第1レース、第2レースともに、フロントローに並んだ4選手、トム・サイクス(カワサキ)、レオン・ハスラム(BMW)、マルコ・メランドリ(BMW)、マックス・ビアッジ(アプリリア)と、2列目6番手から決勝に挑んだジョナサン・レイ(Honda World Superbike Team)の5台による壮絶な優勝争いとなり、2レースともに最後まで誰が勝つのかわからないし烈な戦いとなりました。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • 青山博一青山博一
  • ジュール・クルーゼルジュール・クルーゼル
  • ジュール・クルーゼルジュール・クルーゼル
  • ローナン・クォーンビーローナン・クォーンビー

その戦いの中でレイは、第1レースは表彰台にあと一歩の4位、第2レースでは激戦を制して今季2勝目を達成しました。

今大会、最後までタイヤの選択に悩んだレイですが、最終的にハードタイヤをチョイス。そのため、第1レースは序盤にペースが上がらず、フロントローに並んだ4選手による首位争いから遅れますが、終盤すばらしいペースで追いつくと、最終ラップで4番手へと順位を上げました。目まぐるしくポジションが入れ替わる壮絶な戦いとなった第1レースは、メランドリが優勝。トップのメランドリから4位のレイまで、1.8秒差という接戦でした。

第2レースでは、第1レースのデータを基に少しセッティングを変更したというレイは、序盤からペースを上げることに成功しました。そのため、第1レース以上の大混戦となり、コーナーごとに順位が入れ替わる激しい戦いが21ラップ繰り広げられます。その激戦の中でレイは、何度もミスをして集団の後ろに下がりますが、終盤ペースを上げて、最終ラップの最終コーナーで逆転、今季2勝目を達成しました。

最終ラップ最終コーナーでは、メランドリが首位を走るハスラムをかわしますがアウトにはらみ、前の2人をパスしようとインに入ったレイとハスラムが接触。その衝撃でハスラムが転倒、さらにメランドリも巻き添えになり転倒するという激しい戦いとなり、レイ、ビアッジ、サイクスの順でフィニッシュしました。ドニントンパークでは、スーパースポーツで表彰台に立ったことがあるレイですが、スーパーバイクでは初の表彰台が初優勝となり、これで通算10勝目を達成。総合ポイントでも5位から3位に浮上しました。

予選17番手から決勝に挑んだ青山博一(Honda World Superbike Team)は、第1レースはセッティングが決まらず17位。第2レースは、第1レースから大きくセッティングを変更。これが功を奏して10位でフィニッシュし、ポイントを獲得しました。

スーパースポーツは、予選2番手から決勝に挑んだサム・ロース(Bogdanka PTR Honda)が好スタートから中盤にトップに浮上。ケナン・ソフォーグル(カワサキ)を従えて周回を重ねると、終盤ペースを上げてソフォーグルを突き放すことに成功しました。ロースは、昨年スーパースポーツにデビューし、これまで8回の表彰台に立ちましたが、なかなか優勝することができませんでした。今年も優勝のチャンスを何度か逃していましたが、ホーム大会で念願の初優勝を達成。総合ポイントでも首位のソフォーグルに5点差に迫りました。

前戦イタリア大会で初優勝を達成し、今大会初PPからハイペースを刻んだジュール・クルーゼル(PTR Honda)は3位で連続表彰台を獲得。4位にブロック・パークス(Ten Kate Racing Product)。7位にローナン・クォーンビー(PTR Honda)、8位にバレンタン・ドゥビーズ(SMS Racing)とトップ10に5台のCBR600RR勢が名前を連ねました。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 4位/優勝)「第2レースで優勝できてうれしいです。激しいレースでしたし、誰もが優勝したがっていました。クレイジーなレースでしたが、その中で一生懸命がんばりました。中盤、ミスをしてグループの後方に下がってしまいました。その後、先頭グループに追いつきましたが、最終コーナーで大きなミスをしてしまい、また遅れてしまいました。しかし、残り5周で追いつき順位をいくつか上げ、最後は優勝することができました。第1レースの4位にもかなり満足しています。みんながすばらしいマシンを用意してくれました。チーフメカニックのクリスとスタッフは、一生懸命がんばってくれました。ここでいい結果を出せたのはうれしいです。ドニントンパークでは、スーパースポーツでは表彰台に上がったことがありますが、スーパーバイクではこういうことはなかったですからね。今回の優勝はイギリスのファンにとってもよかったと思います。大勢の観客が来ていました。ウイニングランではみんなが拍手してくれました。イギリスラウンドでイギリス人が優勝できてよかったです」

青山博一(スーパーバイク 17位/10位)「今回は知っているサーキットだったので、もう少しいい結果を期待していました。初日はいいスタートができましたが、2日目はあまり前進できませんでした。そのため17番手となり、スーパーポールへの進出を果たせませんでした。少し残念でしたが、レースへ向けてセットアップをよくしようとがんばりました。第1レースでは間違った方向へ行ってしまい、がんばりましたがいい結果は出せませんでした。第2レースでは、逆のセットアップをしたらよくなって、10番手争いをすることができました。チームとしては、ジョニーが優勝したので悪い週末ではありませんでした。次戦のアメリカは、もっといい結果を残したいです。しかし、ミラーは走ったことがないので、まずサーキットを学ばなければならないので全力を尽くしたいです」

サム・ロース(スーパースポーツ 優勝)「今週末は少し大変でした。でもレースではBogdanka PTR Hondaのマシンがすばらしかったので、初めて優勝することができて、とてもうれしいです。昨日の転倒で指をケガをして、かなり痛かったですが、レース中は全く気になりませんでした。レースでトップに立ってからは、ただピットボードを見て、できる限り安定して周回しようと集中しました。残り2周でペースを上げ、少しアドバンテージを広げようとしました。それがうまくいったことも、とてもうれしいです。母国ファンの前で初めてWSSで優勝できてすばらしい気分です。サポートにはとても感謝しています。これから少し休暇が入るので、指のケガを治せます。これまで以上にいい状態で、ミサノに行ってがんばれるように一生懸命トレーニングしたいです」

ジュール・クルーゼル(スーパースポーツ 3位)「いいスタートができました。そしてタイヤを温存するためにペースを抑えました。サムが僕をパスしてから、彼についていき、後続にリードを広げることができました。その後、1コーナーで大きなミスをしてしまい、タイムをロスしてケナンに抜かれてしまいました。それ以上タイムをロスしないようにがんばって表彰台圏内にいるようにしました。しかし、前のライダーがミスをしない限り順位を上げるのは不可能でした。マシンは高速コーナーでとてもよかったですが、低速コーナーでタイムをロスしました。とにかく3位はうれしいです」

ブロック・パークス(スーパースポーツ 4位)「レース中盤からグリップがありませんでした。レースウイーク中、ずっとリアグリップに少し苦しみましたが、決勝でも改善されませんでした。レースではいいスタートが切れました。みんなについていこうとしましたが、トップの3人にはついていけませんでした。しかし、どのレースでもあきらめません。今年はまだ優勝できていないのでがんばりたいです。今日は表彰台に立てませんでした。残念ながら4位というのは今望んでいるリザルトではありません。チャンピオンシップは休みに入ります。もっと強くなって戻ってこられるように仕事をしたいです」

ローナン・クォーンビー(スーパースポーツ 7位)「今日はスタートに失敗してしまいました。それで前のライダーたちに差をつけられ、ついていくのが難しくなりました。でも、レースが進むにつれてマシンの感触がどんどんよくなっていきました。最後は前のライダーをパスして7位でフィニッシュできました。これには満足しています。今日は楽しいレースができました。そしていいポイントを獲得できたので、次のレースが楽しみです」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1M.メランドリBMW2334:26.736
2L.ハスラムBMW23+0.728
3T.サイクスカワサキ23+1.609
4ジョナサン・レイHonda23+1.819
5M.ビアッジアプリリア23+2.102
6C.チェカドゥカティ23+4.820
     
17青山博一Honda23+39.193

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1ジョナサン・レイHonda2334:31.847
2M.ビアッジアプリリア23+0.508
3T.サイクスカワサキ23+2.029
4L.キャミアスズキ23+4.245
5S.ギュントーリドゥカティ23+6.595
6A.バドビーニBMW23+17.469
     
10青山博一Honda23+22.620

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1サム・ロースHonda2233:43.603
2K.ソフォーグルカワサキ22+0.678
3ジュール・クルーゼルHonda22+3.987
4ブロック・パークスHonda22+8.088
5G.リチャーズトライアンフ22+11.786
6S.モライスカワサキ22+20.849
     
7ローナン・クォーンビーHonda22+23.795
8バレンタン・ドゥビーズHonda22+24.094
11ロバート・タンブリーニHonda22+29.832
16マーティン・ジェソップHonda22+46.853
17キーラン・クラークHonda22+47.133
18イラリオ・ディオニジHonda22+48.506
22アンドレア・アントネッリHonda22+1:00.246
25トーマス・カイアーニHonda21+1Lap
RTロベルト・アナスタシアHonda14+8Laps
RTラファエレ・デ・ロサHonda12+10Laps
RTマシュー・ショルツHonda10+12Laps
RTイムレ・トースHonda8+14Laps
RTバラージュ・ネメスHonda0-

ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ビアッジアプリリア128.5
2T.サイクスカワサキ123.5
3ジョナサン・レイHonda108
4C.チェカドゥカティ105.5
5M.メランドリBMW97.5
6L.ハスラムBMW89
 
13青山博一Honda30.5

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ドゥカティ161.5
2アプリリア139
3BMW131
4カワサキ129.5
5Honda112
6スズキ40.5

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 K.ソフォーグルカワサキ81
2 サム・ロースHonda76
3 ジュール・クルーゼルHonda64
4 F.フォーレカワサキ55
5 ブロック・パークスHonda42
6 A.バルドリーニトライアンフ38
 
7 ローナン・クォーンビーHonda34
10 ロレンソ・ランツィHonda25
11 ロバート・タンブリーニHonda25
13 アンドレア・アントネッリHonda25
16 イムレ・トースHonda13
20 バラージュ・ネメスHonda9
21 バレンタン・ドゥビーズHonda8
26 ラファエレ・デ・ロサHonda6
28 ルーカス・ペセックHonda6
29 トーマス・カイアーニHonda4
30 パトリック・ジェイコブセンHonda3
31 キーラン・クラークHonda2
32 マシュー・ショルツHonda2
34 マーティン・ジェソップHonda1

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda111
2カワサキ106
3トライアンフ51
4ヤマハ43
5スズキ6