round 3

April 21 2012, QUALIFYING FIM Superbike World Championship Netherland 第3戦 オランダ
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レイ、今季初のフロントロー獲得。青山博一は不安定な天候に翻ろうされ、スーパーポール進出を逃す

2012年4月21日(土)・予選  会場:アッセン・サーキット  天候:曇り、時々雨  気温:13℃
コースコンディション:ウエット、時々ドライ

第3戦オランダ大会が、オランダ北西部に位置するアッセンで開幕し、20日(金)、21日(土)の2日間、フリー走行と予選が行われました。今大会は、Honda World Superbike Teamにとって、最も力の入るホーム大会。アッセンは2日連続で不安定な天候となりましたが、3年連続でオランダ大会制覇を狙うジョナサン・レイが、すばらしい走りを見せました。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • 青山博一青山博一
  • サム・ロース(#11)サム・ロース(#11)
  • ブロック・パークスブロック・パークス

金曜日は雲の多い天候となり、午後の予選はセッション開始直後に雨が降り始めます。そのため、スリックタイヤで走れたわずか数周のラップタイムで、初日の予選順位が決まりました。

このセッションでレイは5番手。2日目も不安定な天候となり、午前中に行われた2回目の予選はウエットコンディションで、初日のタイムによって予選順位が確定。上位16台がスーパーポール進出を決めました。

スーパーポールもウエットからドライに変化する難しいコンディションとなります、レイはセッションの大半をリード。オランダ大会では2年ぶりのポールポジションが期待されましたが、セッション終盤にトム・サイクス(カワサキ)の逆転を許し、惜しくも2番手に終わりました。

しかし、今季初のフロントローからのスタートとなり、2010年のWウイン、11年の優勝/3位に続いて、3年連続4回目のオランダ大会の優勝へと期待が膨らんでいます。大会の1週間前に行った2日間のテストでは、不安定な天候で思ったような成果を挙げることはできませんでしたが、ウエットコンディションとなった予選、ドライコンディションのフリー走行ともに快調にラップを刻みました。地元の大応援団の声援の中で迎える決勝では、3年連続で期待に応える意気込みです。

チームメートの青山博一は、2日間を通じて、不安定な天候に苦しむことになりました。初日のフリー走行では、スロットル系のトラブルでタイムをロス、午後の予選では、タイムを出す以前に雨となり、21番手と大きく遅れました。そして、2日目の予選がウエットコンディションとなったため、スーパーポール進出を果たすことができませんでした。

今大会は不安定な天候のために、青山はドライ、ウエットともに、思うようにセットアップを進めることができませんでした。アッセンは、ロードレース世界選手権(WGP)250ccクラスで09年に優勝しているサーキットです。得意とするコースだけに、悔しい予選となりました。決勝では1つでも上の順位でフィニッシュする意気込みです。

スーパースポーツは、スーパーバイク同様、厳しいコンディションの中で予選が行われ、サム・ロース(Bogdanka PTR Honda)がイモラ大会から2戦連続でポールポジションを獲得、2番手にブロック・パークス(Ten Kate Racing Products)、3番手にジュール・クルゼール(PTR Honda)と、CBR600RR勢が上位グリッドを独占しました。

スーパースポーツは2日間ともに、フリー走行がウエットコンディション、予選がドライコンディションとなりましたが、フロントローに並んだ3台のCBR600RR勢はドライ、ウエットともに好調で、今季初の優勝と表彰台独占の期待が膨らんでいます。

その中でもとくに、このサーキットを得意とするロースが、スーパースポーツ初優勝に闘志を燃やしています。昨年のオランダ大会では予選2番手から転倒リタイアとなったものの、ルーキーながらシーズン6位とすばらしい結果を残しました。今年はチャンピオン候補の一人に名前を連ねていて、前戦イタリア・イモラ大会ではポールポジションから2位でフィニッシュ。今大会は2戦連続の表彰台と初優勝の期待が膨らんでいます。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 2番手) 「フロントローに戻ることができて、とてもうれしいです。すべてのセッションで、どんなコンディションでもいい走りができました。コンディションはとても変わりやすい状態でした。スーパーポールも難しいコンディションで、思ったようにプッシュできませんでしたが、結果には満足しています。スーパーポールではフロントにチャターが出たものの、レース用タイヤでは出ていませんので、この2日間で最もよかったセットアップでレースを戦うことにします。ウエットコンディションになったら、もう少し試したいことがあります。ドライになれば、前回のイモラ大会のようにタイヤの選択が非常に重要となりますが、準備はできています。ポールポジションは取れませんでしたが、2番グリッドを獲得できてうれしいです。決勝に向けて、チームはさらによい状態をつくろうと一生懸命にがんばってくれています。だから、今日のフロントロー獲得は、チームへのささやかなプレゼントになったと感じています」

青山博一(スーパーバイク 21番手) 「今日は、午前中のウエットコンディションでも、ドライコンディションとなったフリー走行でも、リアグリップを見つけることができませんでした。どうしたらいいのか――という方向性を見つける時間もありませんでした。どちらかといえば、明日はドライコンディションでレースをしたいです。そうすれば、いくらかタイムを上げることができるはずです。この2日間、本当に厳しかったです。後方からのスタートなので、決勝は厳しいものになります。明日のウオームアップでは、レースでポジションを1つでも上げられるように、セットアップをよくしたいと考えています」

サム・ロース(スーパースポーツ ポールポジション) 「今日は雨が降ったり止んだりで、難しいコンディションになりました。午前中のウエットでは、とてもフィーリングがよくて、速く走れました。午後の予選はドライになり、昨日ほど路面がよくなかったけれども、いいペースを刻めました。午後はハードタイヤで周回して、コンスタントに1分39秒台で走ることができました。このペースをキープすることができれば、いいレースが期待できます。予選の最後のほうでは、ほぼドライコンディションながら、少し滑りやすかったです。決勝に向けて気分はいいです。明日は、ドライでもウエットでも自信はあります。明日のレースが楽しみです」

ブロック・パークス(スーパースポーツ 2番手) 「午後はドライになったのですが、昨日より風があって、難しかったです。セッションでは、ファステストラップを出したかったのですが、昨日よりも0.2秒くらい遅くなりました。しかし全体的には悪くありませんし、本当にうれしいです。マシンの感触はとてもよく、あとはレースタイヤをいかにうまく使うかにかかっています。明日の決勝は、走ることに集中したいです」

ジュール・クルゼール(スーパースポーツ 3番手) 「今日はラップタイムを上げることができましたし、いい一日でした。マシンの感触も、理想の状態に近づいてきています。前の2人に近づけたのはうれしいです。レースディスタンスでは、もっと近づくことができると思っていますし、自信があります。アッセンは好きなサーキットです。ここでいい結果を出すことは、自分にはとても重要なことです。表彰台に立てるように全力を尽くしたいと思います」

予選

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1T.サイクスカワサキ1:35.399
2ジョナサン・レイHonda1:36.432
3J.シュムルツドゥカティ1:36.566
4S.ギュントーリドゥカティ1:36.875
5C.チェカドゥカティ1:37.156
6M.ファブリッツォBMW1:37.311
    
21青山博一Honda1:41.768

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1サム・ロースHonda1:38.900
2ブロック・パークスHonda+0.039
3ジュール・クルーゼルHonda+0.550
4K.ソフォーグルカワサキ+0.648
5F.フォーレカワサキ+0.830
6イムレ・トースHonda+1.140
    
10マシュー・ショルツHonda+1.490
11バレンタン・ドゥビーズHonda+1.624
13アンドレア・アントネッリHonda+1.827
15ローナン・クォーンビーHonda+1.897
16ロバート・タンブリーニHonda+2.034
19バラージュ・ネメスHonda+2.285
21ロレンソ・ランツィHonda+2.426
23マーティン・ジェソップHonda+2.516
24パトリック・ジェイコブセンHonda+2.775
30トーマス・カイアーニHonda+6.089