round 2

April 1 2012, RACE FIM Superbike World Championship Italy 第2戦 イタリア
PhotoGallery

SCHEDULE

  • レース情報
  • 予選
  • 決勝

レイ、両レースでポイント獲得。青山博一はノーポイントに終わる

2012年4月1日(日)・決勝  会場:イモラ・サーキット  天候:くもり  気温:15℃
コースコンディション:ドライ

第2戦イタリア・イモラ大会の決勝レースは、CBR1000RR勢にとって厳しい一日となりました。金曜日と、土曜日の予選は、初夏を思わせる陽気となり、最高気温は28℃前後まで上昇。しかし、決勝日は雲の多い天候で、最高気温も15℃までしか上がらず、コンディションが大きく変わりました。その中で、予選7番手、2列目から優勝の期待がかかったジョナサン・レイ(Honda World Superbike Team)は、両レースともに優勝争いに加われず、2年連続の優勝はなりませんでした。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • 青山博一青山博一
  • 青山博一青山博一
  • サム・ロース(左)、ローナン・クォーンビー(右)サム・ロース(左)、ローナン・クォーンビー(右)
  • サム・ロースサム・ロース
  • ローナン・クォーンビーローナン・クォーンビー

正午にスタートした第1レースは、最高気温が13℃。前日より10℃以上も気温が下がったため、レイはソフトのタイヤをチョイスしてグリッドに並びました。オープニングラップは9番手。2周目には5番手、3周目には4番手へと浮上します。この時点でトップグループからわずかに遅れましたが、大集団となったセカンドグループをリード。そこからの追い上げに期待が集まりました。しかし、ソフトタイヤを選んだことでタイヤの消耗が早く、ペースを上げられず、ジリジリと順位を落として9位でフィニッシュする厳しい戦いを強いられました。

気温が15℃とわずかに上昇した第2レースは、第1レースの反省からサスペンションのセッティングを変更し、前日までと同じハードタイヤで決勝に挑みます。オープニングラップは、大混戦の中で14番手までポジションを落としますが、セッティングが決まった第2レースは快調なペースでラップを刻み、4周目11番手、9周目10番手、14周目8番手と着実に順位を上げることに成功します。そこから周回を重ねるごとに順位を上げ、終盤には5番手に浮上。トップグループを形成した4人にはリードを許しましたが、14番手からの追い上げにイモラに集まったHondaファンも大喜びでした。

チームメートの青山博一(Honda World Superbike Team)は、レイ同様、コンディションの変化に合わせてソフトタイヤで決勝レースに挑みます。第1レースは、予選より約1秒ラップタイムを短縮、23番グリッドから11番手まで順位を上げますが、後半はタイヤの消耗でペースを落とし18番手でフィニッシュ。その雪辱に挑んだ第2レースは、18番手前後を走行していた13周目にマシントラブルが発生、惜しくもリタイアとなりました。予選25番手から決勝に挑んだロレンソ・アルフォンシ(Team Pro Ride Real Game Honda)は両レースともにリタイアという結果でした。

両レースともに、カルロス・チェカ(ドゥカティ)、トム・サイクス(カワサキ)、レオン・ハスラム(BMW)が表彰台に上り、マックス・ビアッジ(アプリリア)が4位でフィニッシュしました。

スーパースポーツ世界選手権は、今季初のPPから決勝に挑んだサム・ロース(Bogdanka PTR Honda)と予選6番手のファビアン・フォーレ(カワサキ)の激しい戦いとなり、昨年CBR600RRでイモラを制したフォーレがイモラ2連覇を達成。ロースは2年連続2位と惜しくも優勝を逃しました。昨年はCBR600RRに乗った2人の優勝争い。今年はカワサキに乗り換えたフォーレが、若いロースを抑えきるという白熱した戦いでした。

その後方では予選11番手から好スタートを切ったローナン・クォーンビー(PTR Honda)と予選7番手のロバート・タンブリーニ(Team Lorini)が、し烈な3位争いを繰り広げ、クォンビーが0.004秒差で先着。初表彰台を獲得しました。以下、7位にバラージュ・ネメス(Racing Team Toth)、8位にアンドレア・アントネッリ(Team Lorini)と、トップ10に5台のCBR600RRが名前を連ねました。

予選4番手のジュール・クルーゼル(PTR Honda)はレース前半に転倒リタイア。予選5番手から2戦連続表彰台の期待が膨らんだブロック・パークス(Ten Kate Racing Products)は、レース序盤にリアタイヤに異変があり、ピットに戻ってタイヤ交換後、レースに復帰しましたが、20位と残念な結果に終わりました。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 9位/5位)「スタートよりいい位置でフィニッシュはできたことはよかったです。第1レースはタイヤの選択を誤りました。プラクティスではハードタイヤがあまりうまく機能していなかったので、寒かったですし、路面温度も低くて、とてもハードタイヤを使う気になりませんでした。昨年は、優勝できるくらい速いペースで走ることができました。今年のペースもそれほど変わらないのですが、もっと速いペースのライダーが2、3人いました。総合的には、両方のレースでポイントを獲得できたことはうれしいです。特に、第2レースの走りについては本当によかったと思います。序盤、他のライダーたちにシケインで押し出されてリズムを崩しましたが、グループに戻り、最後には彼らの前に立つことができました。表彰台には立てませんでしたが、自分の走りには満足しています。明日ここでテストがあるのでいい状態を見つけたいです。アッセンでも2日間のテストがあるので、フロントの感触をもっとしっかりしたいと思います。正直、少しフラストレーションのたまる週末だったので、次のアッセンでは、いい結果を残したいです」

青山博一(スーパーバイク 18位/リタイア)「とても厳しい週末でした。イモラでレースをするのは初めてだったので、マシンのセットアップは難しかったです。それでもいい感触を見つけようとがんばりました。うまく見つけられませんでしたが、最初のレースはそれほどペースが悪くなかったので、11番手まで追い上げることができました。23番グリッドからだったので悪くなかったと思います。でも、それからタイヤのパフォーマンスが落ち始め、あまりよくないポジションでフィニッシュしました。このレースでエンジンの状態があまりよくなかったので、第2レースではエンジンを替えました。感触は悪くはなかったのですが、レース中盤からエンジンが少し遅くなり始め、最後には止まってしまいました。あまりいい週末ではありませんでしたが、次のアッセンは知っているサーキットなのでいい週末にしたいです」

サム・ロース(スーパースポーツ 2位)「大変なレースでした。決勝に向けて少しセットアップを変えました。それがよかったですし、チームは勝てるマシンを用意してくれました。昨年ファビアンはここですばらしい走りをしました。今年も彼はミスをしませんでした。最後の方は彼のタイムとほぼ同じでしたが、彼を捕まえることはできませんでした。でも、最後までフェアプレーでした。今年初めて表彰台に立ててうれしいです。ポールポジションからいいスタートができました。そして、前方でレースをコントロールするのは気持ちがいいです。ファビアンはすばらしいライダーで、いつもこのサーキットではいい走りをします。その彼といいバトルができて、気分もいいし自信もつきました。レースではミスはありませんでした。マシンとタイヤも最後までよかったです。チャンピオンシップ2位なので、次のアッセンが本当に楽しみです」

ローナン・クォーンビー(スーパースポーツ 3位)「3位になれて驚いています。自分のスターティングポジションを考えたら表彰台なんて期待していませんでした。今週末は一生懸命がんばりました。チームに感謝してもしきれません。マシンはよかったです。表彰台に上がることもできて、なんてすばらしいレースだろうと思います。今日はタイヤの選択に迷いましたが、最後はいい決断ができました。最後の最後まで集中しなければなりませんでした。タンブリーニが迫っているのは分かっていました。最終コーナーで彼を抑えましたが、コーナーの出口でギアを間違え、彼より先にフィニッシュラインを超えようとがんばりました。そしてうまくいきました。こんなにうれしいレースは初めてです」

ロバート・タンブリーニ(スーパースポーツ 4位)「オーストラリアはリタイアしているので、ここでは結果を残そうとがんばりました。マシンはうまく機能しましたが、スタートに失敗したのが痛かったです。しかし、いいタイヤを選択できたし、最後までいいペースを維持することができました。ポジションも上げられました。総合的にはパフォーマンスに満足しています。でも、もし表彰台に上がれたらもっとよかったです。本当に惜しかったです」

ブロック・パークス(スーパースポーツ 20位)「スタートしてすぐタイヤにグリップがないのがわかりました。取り戻そうとがんばったのですが、3周くらいでタイヤが消耗し始め、5周で完全に終わってしまいました。ピットに戻って新品のタイヤに替えました。その後、新しいラップレコードを出して周回することができました。これ以上できることはありませんでした。本当に、今日は話すことは何もありません」

ジュール・クルーゼル(スーパースポーツ リタイア)「ミスをして転倒してしまいました。少し縁石に当たりすぎてしまいました。角度もいけなかったのかもしれません。少しチャターはありましたが、今日の転倒は自分のミスです。もしかしたらタイヤの選択がよくなかったのかもしれません。とにかく次のアッセンに気持ちを切り替えたいです。アッセンではいい結果を残したいです」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.チェカドゥカティ2138:06.264
2T.サイクスカワサキ21+3.206
3L.ハスラムBMW21+5.593
4M.ビアッジアプリリア21+6.519
5E.ラバティアプリリア21+24.662
6M.メランドリBMW21+27.261
     
9ジョナサン・レイHonda21+34.067
18青山博一Honda21+1:06.233
RTロレンソ・アルフォンシHonda0-

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.チェカドゥカティ2137:57.571
2T.サイクスカワサキ21+1.935
3L.ハスラムBMW21+2.969
4M.ビアッジアプリリア21+3.346
5ジョナサン・レイHonda21+18.925
6E.ラバティアプリリア21+21.180
     
RT青山博一Honda12+9Laps
RTロレンソ・アルフォンシHonda8+13Laps

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1F.フォーレカワサキ1935:44.653
2サム・ロースHonda19+0.574
3ローナン・クォーンビーHonda19+17.266
4ロバート・タンブリーニHonda19+17.270
5V.イアンヌッツォトライアンフ19+22.953
6V.レオノフヤマハ19+25.509
     
7バラージュ・ネメスHonda19+30.042
8アンドレア・アントネッリHonda19+32.429
17マーティン・ジェソップHonda19+1:14.321
18ルーカス・ペセックHonda19+1:20.799
20ブロック・パークスHonda18+1Lap
RTイムレ・トースHonda9+10Laps
RTジュール・クルーゼルHonda5+14Laps
RTデビッド・レトールHonda1+18Laps
DISマシュー・ショルツHonda12+7Laps

ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1C.チェカドゥカティ75
2M.ビアッジアプリリア71
3T.サイクスカワサキ69
4L.ハスラムBMW47
5M.メランドリBMW46
6ジョナサン・レイHonda40
 
13青山博一Honda15

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ドゥカティ91
2アプリリア71
3カワサキ69
4BMW63
5Honda40
6スズキ15

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 F.フォーレカワサキ45
2 サム・ロースHonda31
3 K.ソフォーグルカワサキ25
4 ローナン・クォーンビーHonda25
5 V.イアンヌッツォトライアンフ18
6 ブロック・パークスHonda16
 
8 ロバート・タンブリーニHonda13
9 ジュール・クルーゼルHonda13
12 バラージュ・ネメスHonda9
13 アンドレア・アントネッリHonda8
16 ルーカス・ペセックHonda6
20 マシュー・ショルツHonda2

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1カワサキ50
2Honda36
3トライアンフ19
4ヤマハ15