round 1

September 4 2010, SUPERPOLE:15:00-(local)/22:00-(JST)
FIM Superbike World Championship Germany
第11戦 ドイツ

レイ4番手。今季5回目のフロントローから決勝に挑む

スーパーバイク世界選手権(WSB)第11戦ドイツ大会が、9月3日、ニュルブルクリンクで開幕。前戦イギリス大会から約1カ月の夏休みを過ごした選手たちが、元気いっぱいサーキットに集結した。今大会は22台が出場。CBR1000RR勢は、10戦を終えて総合3位のジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が、今大会も好調な走りを見せて予選4番手、チームメートのマックス・ノイキルヒナーが15番手、今大会から参加のファブリッツォ・ライ(ECHO CRS Honda)が21番手だった。

シーズン中盤戦に入って調子を上げているレイは、1カ月の夏休みを満喫、終盤戦に向けて休養を取り体調を整えてのニュルブルクリンク入りだった。初日のフリー走行では、トップから1秒差以内に11台という接戦の中で6番手、午後の予選では大幅にタイムを短縮するが、8番手へとわずかにポジションを落としていた。しかし、決勝に向けてロングランを実施してのベストラップだけに、2日目のタイム短縮とポジションアップは必至の状況だった。

そして2日目の予選でレイは、4番手へと浮上。上位20台で争われるスーパーポール進出を果たし、SP1では3番手と好調なスタートを切った。SP2でも4番手につけて最終セッションのSP3に挑んだが、アタック中にフロントのセンサーが破損、このため急きょピットインし、スペアマシンに乗り換えてアタックをやり直しての4番手だった。昨年の大会では、予選2番手から、4位/優勝と相性のいいサーキットだけに、今年は2レース完全Vに闘志を燃やしている。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • マックス・ノイキルヒナーマックス・ノイキルヒナー
  • ファブリッツォ・ライファブリッツォ・ライ
  • ユージェーヌ・ラバティユージェーヌ・ラバティ
  • ケナン・ソフォーグルケナン・ソフォーグル
  • ミケーレ・ピロミケーレ・ピロ

チームメートのノイキルヒナーは、初日の予選で12番手、2日目の予選では11番手へと1つポジションを上げてスーパーポール進出を果たした。SP1は16番手だったが、SP2は15番手に終わり、グリッドが確定した。この日は、予選タイヤのパフォーマンスが不十分で、レースタイヤのベストタイムをわずかに上回るのがやっとだった。だが、レースタイヤではまずまずのアベレージでラップを刻んでいるだけに、決勝での追い上げに期待が膨らむ。

21台が参加したスーパースポーツは、ユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)が2戦連続今季5回目のPPを獲得。2番手にケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)、3番手にブロック・パークス(カワサキ)、4番手に藤原克昭(カワサキ)と続いた。スーパースポーツは、10戦を終えて3勝10戦連続表彰台のソフォーグルが203点で首位。今大会PPを獲得、6勝を挙げているラバティが186点で総合2位。3戦を残しタイトルの可能性を残していた、総合3位のホワン・ラスコルツ(カワサキ)は、今大会を欠場して事実上タイトル争いから脱落。そのため、チャンピオン争いはソフォーグルとラバティのCBR600RR勢の一騎打ちとなった。17点差で首位のソフォーグルは、ラバティの速さを警戒。今季最多勝の6勝を挙げながら総合2位のラバティは逆転に向けて、必勝態勢で残り3戦に挑むだけに、熱い戦いが繰り広げられそうだ。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 4番手)「フロントローに並べてよかった。SP3のアタックは、フロントのスピードセンサーにトラブルが出て、そのためにトラクションコントロールにも影響することになり、ガス欠のような症状が出てきた。そのためピットに戻り、スペアのマシンに古いセットのタイヤを装着してアタックした。フリー走行のセッティングのままだったが、なんとかフロントローに並べてよかった。今回は1カ月の夏休みを楽しんだ後だったし、開幕が本当に待ちきれなかった。初日はタイヤを換えずにロングランをこなした。そのときにニュータイヤを入れればタイムはすぐに出せるという自信がついた。昨年の大会は、第1レース4位、第2レースで優勝することができた。今年も優勝を狙いたい」

マックス・ノイキルヒナー(スーパーバイク 15番手)「昨日、今日と、どのセッションも全力を尽くしたし、予選とスーパーポールでは激しくプッシュした。しかし、今回の予選タイヤは、レース用タイヤよりちょっとだけタイムが速かっただけで、思ったようにパフォーマンスを引き出せなかった。問題は、コーナーリングスピードの欠如。ブレーキングポイントは、ほかの選手と変わらないのだが、それから先、同じスピードでコーナーにアプローチしていけない。しかし、決勝に向けてのセットアップは、15番手という順位ほど悪くないし、アベレージはまずまずだったと思う。初日の走行でもタイヤを替えずにロングランをこなしたが、その結果も悪くなかった。とにかく、長い夏休みを終えて、残り3戦の戦いに気合が入っている。シーズンも残り少なくなっているが、ここから先、いい結果を残したい」

ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ ポールポジション)「初日の予選は、電気系統にトラブルがあって思うように走れなかったが、今日の予選は順調にラップを刻めて、ライバルにアドバンテージを築くことができた。今回もケナンとの戦いになると思うし、彼とすばらしいバトルをして勝ちたい。昨日から今日にかけて、自分のバイクは本当によくなったので、いいレースをする自信がある。明日の決勝が楽しみだ」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 2番手)「予選では、リアタイヤのグリップが完全ではなくてPPを取れなかったが、こうしてフロントローに並べてよかった。決勝に向けてセッティングは決まっているし、何も問題はない。あとは、フリー、予選で得た手応えを結果に残すだけだ。この1カ月の夏休みのおかげで、体調は万全の状態だ。ここから残り3戦のための準備はできた感じがする。ニュルブルクリンクは決して好きなサーキットではないが、今年は優勝を狙いたい」

ミケーレ・ピロ(スーパースポーツ 8番手)「第9戦チェコGPで転倒してケガをしてイギリス大会を欠場した。ケガから約1カ月半、2戦ぶりの復帰となるが、まだ右手が完全ではなくて、ブレーキを握る力が足りず、痛みもある。昨日、今日と、ラップを少しずつ延ばしてきているが、どこまでやれるのか走ってみないと分からない。しかし、思ったよりも乗れているし、決勝でさらにいいリズムを見つけたい」

予選リザルト

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1M.ビアッジアプリリア1:54.595
2C.チェカドゥカティ1:54.621
3S.ギュントーリスズキ1:54.934
4ジョナサン・レイHonda1:55.138
5L.ハスラムスズキ1:55.161
6芳賀紀行ドゥカティ1:55.276
    
15マックス・ノイキルヒナーHonda1:55.735
21ファブリッツォ・ライHonda1:58.812

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1ユージェーヌ・ラバティHonda1:58.415
2ケナン・ソフォーグルHonda+0.142
3B.パークスカワサキ+0.202
4藤原克昭カワサキ+0.239
5ジノ・レイHonda+0.695
6D.サロントライアンフ+0.862
    
8ミケーレ・ピロHonda+0.966
9マッシモ・ロッコリHonda+1.077
10マーク・エイチソンHonda+1.480
11ロビン・ハームスHonda+1.619
13ローナン・クォーンビーHonda+1.717
15ミゲル・プライアHonda+1.798
18ダニーロ・デロモHonda+3.355
19クリスチャン・イッドンHonda+3.654
20バスティン・シェゾーHonda+4.332
21イムレ・トースHonda+5.379