round 1

June 27 2010, RACE:12:00-(local)/19:00-(JST)
FIM Superbike World Championship San Marino
第8戦 サンマリノ

レイ、ノイキルヒナーともにポイント獲得するも
今季最も厳しいレースとなる

最高気温が29℃を記録したミサノ。第8戦サンマリノ大会決勝は、CBR1000RR勢にとっては、今季最も厳しい戦いを強いられることになった。フリー走行、予選で課題となっていたチャターの問題が解決できず、今季ワーストとなる16番グリッドからスタートしたジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)は、第1レース13位、第2レース12位と、ポイントを獲得するのがやっとの状態。チームメートのマックス・ノイキルヒナーも予選17番手から両レースで14位だった。

7戦を終えて総合3位。念願のタイトル獲得に向けて、昨年シーズン初優勝を達成したミサノからの巻き返しに燃えていたレイにとって、今大会は、フラストレーションのたまるレースとなった。初日のフリー走行で問題になったフロントのチャターが、予選、決勝とついに解消できず、思い通りのハンドリングとならずに最後まで苦戦した。

それでもレイは、100%の走りで上位を狙った。第1レースは好スタートからオープニングラップで8番手につけたが、そこからペースを上げられず苦戦。中盤以降もペースが上がらず13位でフィニッシュした。第2レースも序盤は10番手を走行したが、最後は12位でフィニッシュするのがやっとだった。これで今大会パーフェクトウインを達成したマックス・ビアッジ(アプリリア)に大きなリードを許し、総合でも3位から4位にダウンする厳しい結果となった。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • マックス・ノイキルヒナーマックス・ノイキルヒナー
  • ブロック・パークスブロック・パークス
  • ユージェーヌ・ラバティユージェーヌ・ラバティ
  • ユージェーヌ・ラバティユージェーヌ・ラバティ
  • ケナン・ソフォーグルケナン・ソフォーグル

チームメートのノイキルヒナーもチャターに苦しむ3日間となり、予選も決勝も、最後まで自分の走りができなかった。今年はシーズン中に何度か同様の問題を抱えたが、今大会はまったく解決のめどが立たなかった。チャターの原因には、サスペンションとタイヤの相性など複雑な要素が絡む。このマッチングの問題を解消するために、次戦チェコ大会の前に行われるイモラテストで、レイとともに改善に全力を尽くすことになった。

予選19番手から決勝に挑んだブロック・パークス(ECHO CRS Grand Prix)は、第1レースはジャンプスタートのフライングを取られて失格、第2レースは17位だった。

スーパースポーツは、予選2番手のユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)と予選4番手のホアン・ラスコルツ(カワサキ)、予選6番手のケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)の3人の戦いになり、3周目に首位に浮上したラバティが、ラスコルツとソフォーグルの追撃を振りきって今季5勝目を達成。ラスコルツが2位。僅差でソフォーグルが3位だった。この結果、ラバティがソフォーグルを抜いて総合首位に浮上。ラバティから総合3位のラスコルツまでが、チャンピオン争いで大きく抜け出した。

今季初ポールポジションのミケーレ・ピロ(HANNspree Ten Kate Honda)は、5番手を走行していた5周目の最終コーナーで、4番手を走行していたジノ・レイ(Intermoto Czech)に追突。両者ともに転倒リタイアに終わった。以下、CBR600RR勢は、6位にロビン・ハームス(Harms Benjan Racing)。7位にマッシモ・ロッコリ(Intermoto Czech)。9位にミゲル・プライア(Parkalgar Honda)とトップ10に5台が名前を連ねた。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 13位/12位)「レースウイークを通じて、今回抱えていたチャターの問題を解決することができなかった。とにかくやれることはすべてトライしたが、いい結果を得られなかった。予選、決勝ともにトップ10にも入れず、本当にくやしい。今回のレースについて何を語ればいいのか、自分でもよく分からない。とにかく、今回経験したチャターの問題をイモラテストで解決したい」

マックス・ノイキルヒナー(スーパーバイク 14位/14位)「3日間を通じてチャターに苦しんだのだが、特にタイヤが新品のときがひどく、レースでも序盤にペースを上げられず何度も転びそうになった。タイヤのグリップが落ちてきてからは多少ペースは改善されるのだが、そのときにはかなり遅れていた。ジョニー(レイ)も同じ問題に苦しんだ。チームにとって今回は厳しいレースとなった」

ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 優勝)「今日はリスクを冒さないように慎重に走ろうと決めた。1周目は3番手、2周目に2番手、そして3周目にトップに浮上することができた。今日はウオームアップでフロントのフィーリングを改善できた。それでペースを上げることができた。バイクをきっちりと仕上げてくれたチームに本当に感謝している。これで総合ポイントでも首位に浮上することができた。第2戦ポルトガル、第3戦スペインでの後れを、ここにきてやっと取り戻すことができた。8戦を終えて5勝もできるなんて、こんな結果を予想することはできなかった」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 3位)「今回はバイクのセットアップも悪くなくて、優勝できるチャンスはあったと思う。しかし、昨日の予選で6番手に終わり、決勝レースに向けていいアベレージも刻めなかったことが、今日のレースを苦しくさせた。オープニングラップでミスをしたし、それからもラスコルツとのバトルで何度もミスをして、その間にユージェーヌにリードを許してしまった。ラスコルツも抜けなかったし、今日の結果には本当にがっかりりしている」

ミケーレ・ピロ(スーパースポーツ リタイア)「PPを獲得できたし、今日は表彰台に立てると思っていたので本当に残念。最終コーナーでジノ・レイと接触して転んでしまい、彼にも、応援してくれた地元ファンにも申し訳ない気持ちだ。彼を抜こうとしたときは、特別無理をしていたわけではなかったのだが、接触を避けられなかった」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1M.ビアッジアプリリア2438:59.319
2C.チェカドゥカティ24+0.387
3T.コルサーBMW24+0.822
4M.ファブリッツォドゥカティ24+4.911
5S.ギュントーリスズキ24+5.916
6L.キャミアアプリリア24+8.658
     
13ジョナサン・レイHonda24+25.405
14マックス・ノイキルヒナーHonda24+31.671
DQブロック・パークスHonda10+14Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1M.ビアッジアプリリア2438:58.149
2L.ハスラムスズキ24+4.095
3M.ファブリッツォドゥカティ24+4.631
4C.クロッチローヤマハ24+5.014
5C.チェカドゥカティ24+6.256
6S.ギュントーリスズキ24+7.677
     
12ジョナサン・レイHonda24+22.793
14マックス・ノイキルヒナーHonda24+28.212
17ブロック・パークスHonda24+50.041

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1ユージェーヌ・ラバティHonda2236:46.369
2J.ラスコルツカワサキ22+3.876
3ケナン・ソフォーグルHonda22+6.557
4C.デイビストライアンフ22+12.815
5R.タンブリーニヤマハ22+12.927
6ロビン・ハームスHonda22+14.248
     
7マッシモ・ロッコリHonda22+19.641
9ミゲル・プライアHonda22+36.260
14ダニーロ・デロモHonda22+59.380
15バスティン・シェゾーHonda22+1:15.632
19イムレ・トースHonda21+1Lap
RTアレクサンダー・ルンドHonda6+16Laps
RTジノ・レイHonda4+18Laps
RTミケーレ・ピロHonda4+18Laps
ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ビアッジアプリリア307
2L.ハスラムスズキ270
3C.チェカドゥカティ172
4ジョナサン・レイHonda158
5芳賀紀行ドゥカティ151
6T.コルサーBMW149
 
17マックス・ノイキルヒナーHonda35
23ジョシュア・ブルックスHonda2
24ブロック・パークスHonda2

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 ライダー ポイント
1アプリリア313
2スズキ283
3ドゥカティ250
4ヤマハ177
5Honda169
6BMW152
7カワサキ47

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 ユージェーヌ・ラバティHonda161
2 ケナン・ソフォーグルHonda158
3 J.ラスコルツカワサキ148
4 C.デイビストライアンフ97
5 D.サロントライアンフ64
6 ロビン・ハームスHonda61
 
7 ミケーレ・ピロHonda58
8 ジノ・レイHonda54
12 マッシモ・ロッコリHonda41
13 ミゲル・プライアHonda38
14 アレクサンダー・ルンドHonda23
17 バスティン・シェゾーHonda8
18 ダニーロ・デロモHonda7
19 ランス・アイザックHonda5
21 ジャンルカ・ビジエロHonda4
24 アンドレア・ボスコスクーロHonda3
25 パオラ・カッツォーラHonda3

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda195
2カワサキ148
3トライアンフ107
4ヤマハ11