round 1

May 9 2010, RACE:12:00-(local)/19:00-(JST)
FIM Superbike World Championship Italy
第5戦 イタリア

ノイキルヒナーが両レースで12位
フロントローから決勝に挑んだレイは、2レースともにリタイア

スーパーバイク世界選手権(WSB)第5戦イタリア大会は、CBR1000RR勢にとって、厳しいレースとなった。前戦オランダ大会で2レース完全優勝を達成し、今大会もフロントロー4番手から決勝に挑んだジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)は、第1レースはトップグループに加わるも転倒リタイア。第2レースは、スタート直後の混戦の中で、他車の転倒に巻き込まれてリタイアに終わった。予選9番手からスタートしたチームメートのマックス・ノイキルヒナーは、両レースで12位完走。また、第2レースではブロック・パークス(ECHO CRS Grand Prix)が15位でポイントを獲得した。

第1レースは、24台が出場。2戦連続フロントローのレイは、序盤の混戦の中で11番手にポジションを落とした。しかし、2周目にはトップ集団のしんがりとなる9番手、4周目には7番手に浮上。その後も6周目に6番手、7周目に5番手へと着実に順位を上げた。そして、9周目にはトップを快走するマックス・ビアッジ(アプリリア)とジェームズ・トーズランド(ヤマハ)の背後に迫ったが、最終コーナー「パラボリカ」の進入で転倒、惜しくもリタイアとなった。第2レースでは、スタート直後の1コーナーで他車の転倒に巻き込まれて痛恨のリタイアとなった。

予選9番手のノイキルヒナーは、両レースともに12位。第1レースは、まずまずのスタートでオープニングラップ10番手。しかし、激しいチャターに苦しんでペースを上げられず、12位でフィニッシュ。第2レースでは、セッティングを変更して快調な走りを取り戻したが、オープニングラップのアスカリシケインで他車との接触を避けるためにコースアウト、最後尾20番手に順位を落とした。そこから猛烈な追い上げを見せるも、12位までポジションを上げるのがやっとだった。

今大会、不運なアクシデントもあって、2レースともにノーポイントに終わったレイだが、総合3位をキープしている。連戦となる次戦南アフリカ大会は、昨年、シーズン初の表彰台に立った大会。今大会は結果を残せずも調子はよく、キャラミからの巻き返しに期待がかかる。ノイキルヒナーも確実に調子を上げているだけに、これからの走りに注目される。

  • マックス・ノイキルヒナーマックス・ノイキルヒナー
  • マックス・ノイキルヒナーマックス・ノイキルヒナー
  • ブロック・パークスブロック・パークス
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ユージェーヌ・ラバティユージェーヌ・ラバティ
  • ユージェーヌ・ラバティ(先頭)ユージェーヌ・ラバティ(先頭)
  • ケナン・ソフォーグルケナン・ソフォーグル

スーパースポーツは、予選2番手から決勝に挑んだユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)が、今季3勝目を達成。ラバティは、好スタートを切ってオープニングラップで首位に立つと、ケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)とホワン・ラスコルツ(カワサキ)の追撃を振り切った。そして、前戦オランダ大会から2連勝を飾った。

2戦連続PPのソフォーグルは、序盤にラスコルツとのバトルで2番手に浮上するも、トップを走るラバティとの差を縮めきれず2位。しかしラバティとともに、開幕戦から5戦連続表彰台に立つ安定した走りで、今大会3位に終わったランキング首位のラスコルツ(カワサキ)との差を4点に縮めた。ラバティもラスコルツと10点差の総合3位。タイトル争いは、この3選手に絞られたかっこうだ。

予選4番手のミケーレ・ピロ(HANNspree Ten Kate Honda)は、トップグループの3台にはついていけなかったが、3台によるセカンドグループの戦いを制し、4位でフィニッシュした。

コメント

マックス・ノイキルヒナー(スーパーバイク 12位/12位)「第1レースはチャターに悩まされた。しかし、第2レースはセッティングを変更していいフィーリングになった。だが、オープニングラップのアスカリシケインで、イン側にいたライバルライダーの影響で、グラベルにはじき出されてしまった。コースに戻ったときには最後尾で、そこから追い上げることになった。第2レースはブレーキングのフィーリングもよく、立ち上がりでも気持ちよくアクセルを開けることができた。しかし、まだまだ走りは全体的に甘く、改善しなければならない。両レースともに12位と納得できる結果ではないが、前回のオランダに続き、また前進することができた。次戦の南アフリカでは、もっといいレースをしたい」

ジョナサン・レイ(スーパーバイク リタイア/リタイア)「最悪のレースだった。第1レースは、バックストレートからパラボリカの進入でレオン(ハスラム、スズキ)とカル(クロッチロー、ヤマハ)を抜いたあとに転んでしまった。第2レースは、スタート直後の1コーナーの混雑の中で、他車の転倒に巻き込まれて終わってしまった。最悪の結果だったが、今回も自分たちのポテンシャルを証明することができた。調子もいい。今回は本当に残念な結果だったけれど、昨年も中盤以降、いい結果を残せた。今年もこれからばん回できると思っている。次戦のキャラミは昨年も表彰台に立っているし、今年は優勝を狙いたい」

ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 優勝)「スタートして1周目からトップに立つことができた。それからは、とにかくトップをキープしようと全力を尽くした。ピットサインで、後方とのリードを確認して走った。今日は少しリアブレーキを酷使しすぎたようで、後半、リアブレーキのオイルがブーツにかかるようになった。後方にケナン(ソフォーグル)がいたので心配だったが、絶対に勝ちたかったのでとてもうれしい。キャラミは昨年勝っている大会。大好きなサーキットなので楽しみにしている」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 2位)「序盤、ラスコルツとのバトルで、ユージェーヌ(ラバティ)にリードを許してしまった。その差を縮めようとしてミスし、再び、差が広がってしまった。1秒半から2秒の差だったが、なかなか縮められなかった。終盤はラスコルツが後ろにいたので、その差をキープしながら走った。今回は勝てるバイクに仕上がっていると思っていたので残念だ。しかし、ラスコルツとのポイントを縮められた。ポイントではユージェーヌが迫ってきており、上位3人が接近している。次戦は予選の走りを結果につなげられるようにしたい」

ミケーレ・ピロ(スーパースポーツ 4位)「トップの3台についていけなかったのは残念だったが、4位でフィニッシュできて本当にうれしい。前回のアッセンは転倒しているので、今日は絶対に転ばないで完走しようと思った。レース展開はアッセンとすごく似ていて、トップの3台が序盤からリードした。ついていきたかったが、不可能だった。しかし、今日は攻める走りができたと思う。ブレーキングもよく、車体も安定していた。次戦の南アフリカでは、トップグループに加わって戦いたい」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム
1M.ビアッジアプリリア1831:07.044
2J.トーズランドヤマハ18+0.247
3C.クロッチローヤマハ18+0.297
4L.ハスラムスズキ18+0.958
5L.キャミアアプリリア18+4.493
6R.シャウスBMW18+7.343
     
12マックス・ノイキルヒナーHonda18+22.231
20ブロック・パークスHonda17+1Lap
RTジョナサン・レイHonda8+10Laps
RTヴィットリオ・イアンヌッツォHonda1+17Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム
1M.ビアッジアプリリア1831:07.122
2L.ハスラムスズキ18+4.547
3T.コルサーBMW18+5.469
4L.キャミアアプリリア18+10.267
5T.サイクスカワサキ18+15.561
6芳賀紀行ドゥカティ18+15.816
     
12マックス・ノイキルヒナーHonda18+29.315
15ブロック・パークスHonda18+48.824
RTヴィットリオ・イアンヌッツォHonda6+12Laps
RTジョナサン・レイHonda0-

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム
1ユージェーヌ・ラバティHonda1628:51.936
2ケナン・ソフォーグルHonda16+2.817
3J.ラスコルツカワサキ16+3.043
4ミケーレ・ピロHonda16+21.238
5藤原克昭カワサキ16+22.003
6M.ラグリブトライアンフ16+22.056
     
9ジノ・レイHonda16+30.857
10ミゲル・プライアHonda16+32.265
11マッシモ・ロッコリHonda16+32.272
12ジャンルカ・ビジエロHonda16+32.976
13アレクサンダー・ルンドHonda16+55.474
14アンドレア・ボスコスクーロHonda16+55.641
15バスティン・シェゾーHonda16+1:19.469
16イムレ・トースHonda15+1Lap
RTダニーロ・デロモHonda15+1Lap
RTロビン・ハームスHonda1+15Laps
ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1L.ハスラムスズキ181
2M.ビアッジアプリリア178
3ジョナサン・レイHonda110
4C.チェカドゥカティ110
5J.トーズランドヤマハ106
6芳賀紀行ドゥカティ100
 
17マックス・ノイキルヒナーHonda23
22ジョシュア・ブルックスHonda2
23ブロック・パークスHonda1

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 ライダー ポイント
1アプリリア184
2スズキ181
3ドゥカティ149
4Honda119
5ヤマハ113
6BMW95
7カワサキ37

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 J.ラスコルツカワサキ101
2 ケナン・ソフォーグルHonda97
3 ユージェーヌ・ラバティHonda91
4 C.デイビストライアンフ55
5 D.サロントライアンフ40
6 ジノ・レイHonda40
 
7 ロビン・ハームスHonda35
8 ミケーレ・ピロHonda34
11 マッシモ・ロッコリHonda29
13 ミゲル・プライアHonda23
14 アレクサンダー・ルンドHonda19
16 ダニーロ・デロモHonda5
17 バスティン・シェゾーHonda5
18 ジャンルカ・ビジエロHonda4
20 パオラ・カッツォーラHonda3
21 アンドレア・ボスコスクーロHonda2

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda120
2カワサキ101
3トライアンフ65