round 1

May 8 2010, SUPERPOLE:15:00-(local)/22:00-(JST)
FIM Superbike World Championship Italy
第5戦 イタリア

レイが2レース連続フロントロー獲得の4番手
ノイキルヒナーも今季ベストの9番手につける

スーパーバイク世界選手権(WSB)第5戦イタリア大会が、モンツァで開幕。前戦オランダ大会でPPを獲得し、2レース完全制覇を成し遂げたジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が、今大会も好調な走りを見せて4番グリッドを獲得した。チームメートのマックス・ノイキルヒナーも9番手と今季ベストグリッドから決勝に挑む。

PPを獲得したのは、マックス・ビアッジ(アプリリア)。2番手にカル・クロッチロー(ヤマハ)。3番手にミッシェル・ファブリッツォ(ドゥカティ)。そして4番手のレイまで、フロントローに並んだ4選手のタイム差は、0.445秒だった。

モンツァは今年、コースの一部が改修された。昨年、多重クラッシュが発生した第1シケインのレイアウトを変更し、全長が5.793kmから5.777kmと16m短縮。改修の狙いは、1コーナーでのブレーキングの負担を緩和し、シケインの通過スピードを上げることでブレーキング時の接触事故をなくそうというもの。結果、ラップタイムで2秒前後の短縮となり、平均時速200kmを越える世界でも屈指のハイスピードサーキットとなった。

今大会は、金曜日が曇り空から雨へ。土曜日の午前中も雨の残る不安定な天候となり、完全なドライで走れたのは、金曜日の午前中と土曜日の午後だけ。金曜日の予選1回目と土曜日の予選2回目のセッションは、ともにウエットからドライになる厳しい条件となった。

その中で、前戦オランダ大会で今季初勝利と2勝目を挙げて意気上がるレイが好調な走りを見せて、今大会も優勝候補に名乗りを上げた。レイは、初日の予選で2番手につけると、2日目2回目の予選でも2番手でスーパーポール進出を果たした。上位20位までの選手で繰り広げられるSP1では2番手。上位16台によるSP2では7番手で勝ち残り、最終セッションSP3で4番手につけた。今大会は、決勝に向けたロングランでもハイアベレージを刻み、万全の仕上がり。オランダ大会からの連勝に期待が膨らんだ。

チームメートのノイキルヒナーも、今季ベストグリッドとなる9番手を獲得した。ノイキルヒナーは昨年のこの大会、スタート直後の1コーナーで転倒した後続車に激突されて大ケガを負った。不可抗力の事故だったとはいえ、さすがに嫌な思い出がよみがえっていた。しかし、前戦オランダ大会で走りのリズムを取り戻し、今大会も好調な走りを見せた。モンツァは優勝経験のあるサーキット。徐々に本来の調子を取り戻しているだけに、今大会のさらなる復調に注目が集まっている。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • マックス・ノイキルヒナーマックス・ノイキルヒナー
  • ケナン・ソフォーグルケナン・ソフォーグル
  • ユージェーヌ・ラバティユージェーヌ・ラバティ
  • ミケーレ・ピロ(#51)、ケナン・ソフォーグル(#54)ミケーレ・ピロ(#51)、ケナン・ソフォーグル(#54)

スーパースポーツは、ケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)がPPを獲得。ユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)が2番手。3番手にホアン・ラスコルツ(カワサキ)、4番手にソフォーグルのチームメートのミケーレ・ピロが続き、CBR600RRがフロントローに3台並んだ。

開幕戦から5戦連続フロントロー獲得。前戦オランダ大会から2戦連続PPのソフォーグルは、初日の予選では、マシンのセットアップに集中して5番手だったが、2日目の予選で一気にタイムを上げてPPを獲得した。前戦オランダではPP獲得も3位に終わった。その雪辱のためにオランダ大会以降、オランダに残ってチームとともにマシンのセットアップに取り組んできた。その成果がとりあえず実る結果だった。

前戦オランダで今季2勝目を挙げて上り調子のラバティが2番手。ラバティは、昨年は4位と表彰台を逃しているだけに、今大会はモンツァ初優勝を狙う。ピロもホーム大会だけに闘志をたぎらせている。今年は第2戦で3位表彰台に立っただけで、そのほかのレースは予選の好調を結果につなげられないでいる。今大会は地元ファンの声援を背に、今季2回目の表彰台と初優勝を狙う。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 4番手)「今回もフロントローを獲得できてよかった。今回は完ぺきなアタックができなかったが、それを思えば十分な結果だった。レースに向けてのアベレージもよく、決勝に向けて準備はできたと思う。明日はスリップストリームの使い合いになると思うし、激しくて楽しいバトルになるはず。昨年のレースでは表彰台に立てなかった。キヨ(清成龍一)がモンツァで表彰台に何度も立っているので、自分ももっと速く走らなければいけないと思っていた。アッセンでPPを獲得し、Wウインで迎えた今大会はすごく緊張したけれど、昨日の走行から順調だったので、すごくリラックスできた。明日の決勝がすごく楽しみ。いいレースにしたい」

マックス・ノイキルヒナー(スーパーバイク 9番手)「前戦オランダの第2レースですごく手応えのある走りができていたので、今回のレースはすごく楽しみだった。同時に、昨年の大会でケガをしているので、正直、モンツァの大会を迎えるのはすごく嫌な感じがあった。しかし、アッセンでのフィーリングのよさは今回も継続していて、初日から調子がよかった。順位は13番手だけど、とてもよかった。2日目の予選では10番手へ。スーパーポールでは、シケインでシフトミスをしなければ2列目までに並べたと思う。モンツァはとてもスペシャルなサーキット。ここは大好きなサーキットだったし、昨年の嫌な思い出が払しょくできたような気分だ。明日の決勝が楽しみだ」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ ポールポジション)「天候が不安定で、今日の予選がもしウエットになったらどうしようと思っていたが、ドライで走ることができてよかった。ウエットだった午前中のフリー走行でもいいフィーリングだったし、これで明日の決勝がドライでもウエットでも、自信を持ってレースに挑める。前回のオランダは、決勝で全く違うセッティングにトライして失敗した。同じようなことを繰り返したくはなかったし、PPを取れたことはもちろん、セットアップをまとめられた今日の予選には満足している」

ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 2番手)「フロントローに並べて本当によかった。最近はPPを取ると勝てないので、取れなくてよかったかもしれない。PPよりレースで勝つ方がいいからね。明日のレースも、優勝を目指してがんばりたい。今日はセッション終盤にいいタイムを連続でマークすることができた。昨日、今日と天候が不安定で路面コンディションも難しかったが、ウエットでもドライでも準備はできた。明日の決勝がすごく楽しみだ」

ミケーレ・ピロ(スーパースポーツ 4番手)「昨日に比べてマシンの状態はとてもよかった。チームメートのケナンがPPを獲得したし、自分もこうしてフロントローに並べてよかった。今日は、フロントをハードに、リアをソフト方向にするセッティングだった。明日のウオームアップでさらにセッティングを詰めたい。前回のオランダは、フロントローからスタートして転んでしまった。チームのホーム大会で最悪のリザルトだった。ケナンがすばらしい走りをしているし、今回は表彰台に立てるように全力を尽くしたい」

予選リザルト

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1M.ビアッジアプリリア1:42.121
2C.クロッチローヤマハ1:42.154
3M.ファブリッツォドゥカティ1:42.499
4ジョナサン・レイHonda1:42.566
5L.ハスラムスズキ1:42.633
6R.シャウスBMW1:42.725
    
9 マックス・ノイキルヒナー Honda 1:43.410
23 ヴィットリオ・イアンヌッツォ Honda 1:46.912
24 ブロック・パークスHonda 1:46.914

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1ケナン・ソフォーグルHonda1:47.848
2ユージェーヌ・ラバティHonda+0.114
3J.ラスコルツカワサキ+0.385
4ミケーレ・ピロHonda+0.519
5F.フォーレカワサキ+0.635
6D.サロントライアンフ+0.675
    
8ジノ・レイHonda+1.181
10マッシモ・ロッコリHonda+1.521
12 ジャンルカ・ビジエロ Honda +1.839
13ミゲル・プライアHonda+2.476
14 アンドレア・ボスコスクーロ Honda +3.009
15ロビン・ハームスHonda+3.078
17アレクサンダー・ルンドHonda+3.433
18ダニーロ・デロモHonda+3.589
19バスティン・シェゾーHonda+4.779
20 イムレ・トースHonda+6.953