スーパーバイク世界選手権(WSB)第3戦スペイン大会は、両レースともにし烈な戦いとなり、第1レースはレオン・ハスラム(スズキ)、第2レースは芳賀紀行(ドゥカティ)が、それぞれ優勝した。CBR1000RR勢は、両レースともに表彰台争いに加われず、予選7番手から決勝に挑んだジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が第1レース6位、第2レースも5位に終わり、表彰台に立てなかった。チームメートのマックス・ノイキルヒナーは、予選16番手から、第1レース13位、第2レース17位だった。
第1レースは、24台が参加、18台が完走した。第2レースは序盤に多重クラッシュが発生し、3周を終えた時点で赤旗中断。残り20周で再スタートとなり、第1ヒートと第2ヒートの合算タイムでリザルトが決まった。レイは、両レースともにセカンドグループでの戦いとなり、2戦連続表彰台獲得は果たせなかった。3戦を終えて総合首位はハスラム。レイは総合5位。次戦オランダ大会はチームのホーム大会となるだけに、今季初優勝に闘志を燃やしている。
スーパースポーツは19台が出場。完走12台という厳しい戦いとなり、ホアン・ラスコルツ(カワサキ)が優勝。予選3番手からラスコルツを追ったケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)が2位。チャズ・デイビス(トライアンフ)が3位。ポールポジションスタートのユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)は、タイヤの消耗に苦しんで5位だった。3戦を終えて総合首位はラスコルツ。開幕から3戦連続表彰台に立ったソフォーグルが4点差で総合2位。ソフォーグルから20点差でラバティが総合3位という結果になっている。
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 6位/5位) 「厳しいレースだった。自分たちのペースが、トップグループから遅れていることははっきりしていた。電子制御でかなり乗りやすくなった反面、コーナーの出口でトラクションを得るのが難しかった。しかし、今回トライしたことは次のオランダに生かされるはず。アッセンのレースをすごく楽しみにしている。最後までベストを尽くしてくれたチームに心から感謝したい」
マックス・ノイキルヒナー(スーパーバイク 13位/17位) 「ウオームアップで新しいセットアップを見つけられず、昨日までの状態でレースに挑むことになった。今日はチャタリングに悩まされる一日だった。第2レースはセッティングを変更して挑んだが、レースが赤旗中断になり、さらに状況を悪くしてしまった。今回は最後までいい状態を見つけることができなかった」
ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 2位) 「ラスコルツはフリー、予選で使ったソフトで決勝に挑んだが、気温が高くなったので、ハードコンパウンドのタイヤをチョイスした。今日は序盤からラスコルツが逃げるレースとなったが、ラバティとデイビスに引っかかってリードを広げられてしまった。ラバティをかわし、デイビスを抜いたときにはタイヤが消耗していた。前戦ポルトガルから体調がよくなくて、今週も腹痛に苦しんだ。そういう体調で2位になれてよかった。全力でサポートしてくれたチームには感謝している」
ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 5位)「昨日と同じタイヤを選択したのだが、気温が昨日より高くて、リアのグリップ不足に苦しんだ。このタイヤでこれまで2回のポールポジションを獲得してきたが、決勝でパフォーマンスを生かしきれていない。レース距離を走りきれるセッティングを見つけなければならない。タイヤのパフォーマンスを生かしきれるようにしなければならない。前回のポルトガルより成績はよかったが、次のオランダでは優勝争いに加わりたい」
スーパーバイク(レース1)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | L.ハスラム | スズキ | 23 | 36:47.723 |
2 | M.ビアッジ | アプリリア | 23 | +1.757 |
3 | J.トーズランド | ヤマハ | 23 | +3.621 |
4 | T.コルサー | BMW | 23 | +4.209 |
5 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 23 | +4.378 |
6 | ジョナサン・レイ | Honda | 23 | +9.834 |
13 | マックス・ノイキルヒナー | Honda | 23 | +25.676 |
RT | ヴィットリオ・イアンヌッツォ | Honda | 12 | +11Laps |
スーパーバイク(レース2)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 23 | 36:51.500 |
2 | C.チェカ | ドゥカティ | 23 | +0.025 |
3 | M.ビアッジ | アプリリア | 23 | +0.299 |
4 | L.ハスラム | スズキ | 23 | +10.100 |
5 | ジョナサン・レイ | Honda | 23 | +12.811 |
6 | S.ギュントーリ | スズキ | 23 | +13.459 |
17 | マックス・ノイキルヒナー | Honda | 23 | +43.540 |
RT | ヴィットリオ・イアンヌッツォ | Honda | 3 | +20Laps |
スーパースポーツ
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J.ラスコルツ | カワサキ | 23 | 37:32.610 |
2 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 23 | +3.193 |
3 | C.デイビス | トライアンフ | 23 | +5.417 |
4 | D.サロン | トライアンフ | 23 | +8.317 |
5 | ユージェーヌ・ラバティ | Honda | 23 | +10.757 |
6 | ジノ・レイ | Honda | 23 | +38.866 |
8 | アレクサンダー・ルンド | Honda | 23 | +50.902 |
9 | ロビン・ハームス | Honda | 23 | +56.653 |
11 | ミケーレ・ピロ | Honda | 23 | +1:06.573 |
12 | ミゲル・プライア | Honda | 23 | +1:18.142 |
RT | パオラ・カッツォーラ | Honda | 10 | +13Laps |
RT | バスティン・シェゾー | Honda | 2 | +21Laps |
RT | マッシモ・ロッコリ | Honda | 1 | +22Laps |
RT | ダニーロ・デロモ | Honda | 1 | +22Laps |
ライダー(スーパーバイク)
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | L.ハスラム | スズキ | 123 |
2 | M.ビアッジ | アプリリア | 105 |
3 | C.チェカ | ドゥカティ | 80 |
4 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 79 |
5 | ジョナサン・レイ | Honda | 60 |
6 | J.トーズランド | ヤマハ | 50 |
17 | マックス・ノイキルヒナー | Honda | 8 |
20 | ジョシュア・ブルックス | Honda | 2 |
マニュファクチャラー(スーパーバイク)
順位 | ライダー | ポイント |
---|---|---|
1 | スズキ | 123 |
2 | ドゥカティ | 107 |
3 | アプリリア | 105 |
4 | Honda | 61 |
5 | ヤマハ | 57 |
6 | BMW | 47 |
ライダー(スーパースポーツ)
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | J.ラスコルツ | カワサキ | 65 |
2 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 61 |
3 | ユージェーヌ・ラバティ | Honda | 41 |
4 | C.デイビス | トライアンフ | 33 |
5 | D.サロン | トライアンフ | 32 |
6 | F.フォーレ | カワサキ | 28 |
7 | ロビン・ハームス | Honda | 25 |
8 | ジノ・レイ | Honda | 24 |
9 | ミケーレ・ピロ | Honda | 21 |
10 | マッシモ・ロッコリ | Honda | 17 |
13 | アレクサンダー・ルンド | Honda | 11 |
14 | ミゲル・プライア | Honda | 11 |
17 | バスティン・シェゾー | Honda | 2 |
18 | パオラ・カッツォーラ | Honda | 2 |
19 | ダニーロ・デロモ | Honda | 2 |
マニュファクチャラー(スーパースポーツ)
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 70 |
2 | カワサキ | 65 |
3 | トライアンフ | 42 |