round 2

March 28 2010, RACE:12:00-(local)/20:00-(JST)
FIM Superbike World Championship Portugal
第2戦 ポルトガル

レイ、第1レースで3位。今季初の表彰台を獲得

スーパーバイク世界選手権(WSB)のヨーロッパラウンドの初戦となるポルトガル大会決勝が、青空が広がり、気温も20℃まで上昇する絶好のコンディションの中で開催され、熱い戦いが繰り広げられた。第1レースは、マックス・ビアッジ(アプリリア)が優勝。2位にレオン・ハスラム(スズキ)。その2人を猛烈に追い上げたジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が今季初表彰台となる3位を獲得した。続く第2レースもビアッジが優勝。以下、ハスラム、カル・クロッチロー(ヤマハ)と続いた。この3人とトップグループを形成したレイは、レース中盤にトラブルが発生し、惜しくもリタイアとなった。一方、チームメートのマックス・ノイキルヒナーは、第1レースはクラッチトラブルでリタイア。第2レースは15位という結果だった。

今大会、予選5番手のレイは、両レースともに絶好のスタートを切った。しかし、第1レースはスタート直後の1コーナーの混乱でコースアウトを喫し、オープニングラップ11番手。トップグループから大きく遅れる苦しい展開となったが、必死のリカバリーでレース中盤に3番手を走るクロッチローに追いついた。終盤には、クロッチローがペースを落とし、3番手に浮上したレイが今季初表彰台を獲得した。

第2レースも、ビアッジ、ハスラム、クロッチロー、そしてレイの4人がトップグループを形成。好スタートを切ったレイは、序盤、首位に浮上するなど快進撃を見せたが、8周目のメインストレートでトラブルが発生して惜しくもリタイア。2レース連続表彰台登壇は果たせなかったが、両レースで見せた快走により、調子のよさを強烈にアピールした。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • マックス・ノイキルヒナーマックス・ノイキルヒナー
  • ケナン・ソフォーグルケナン・ソフォーグル
  • ケナン・ソフォーグルケナン・ソフォーグル
  • ミケーレ・ピロミケーレ・ピロ

スーパースポーツ(WSS)は、予選2番手のケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)が今季初優勝。2位にホアン・ラスコルツ(カワサキ)。3位に予選3番手のミケーレ・ピロ(HANNspree Ten Kate Honda)という結果だった。PPから決勝に挑んだユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)はトップグループに加わったものの、痛恨の転倒を喫し、再スタートして11位だった。

今大会は、フロントローに並んだ4選手による優勝争いとなった。その中から、PP獲得からポルトガル大会2連覇を狙うラバティ、2年ぶりの優勝を狙う予選2番手のソフォーグル、予選4番手のラスコルツが抜け出した。戦いを終始リードしたラバティだったが、レース終盤、縁石に乗り上げて痛恨の転倒を喫し、優勝争いから脱落。終盤はソフォーグルとラスコルツの壮絶な一騎打ちとなり、ラスコルツを退けたソフォーグルが今季初優勝を達成。これでCBR600RR勢は、ポルティマオでの初開催から3連勝を達成した。2位にはラスコルツ。トップグループの3台を追ったピロが初表彰台獲得となる3位。7位にロビン・ハームス(Harms Benjan Racing)、8位にジノ・レイ(Intermoto Czech)、9位にマッシモ・ロッコリ(Intermoto Czech)と、トップ10に5台のCBR600RR勢が名前を連ねた。

このレースの結果、開幕戦から2戦連続表彰台に立ったソフォーグルが、年間ランキングで首位に浮上した。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 3位/リタイア)「金曜日の原因不明の転倒から、自信を取り戻すのにやや時間がかかってしまったが、決勝に向けていい状態を作ることができた。第1レースは、2列目からいいスタートを切って、ビアッジ、ハスラムとともにトップグループに加わる予定だった。しかし、1コーナーで強引にインに入ってくるライダーがいて、グラベルに押し出されてしまった。それでポジションを落とし、3位まで追い上げるのがやっとだった。第2レースもスタートはよく、今度はトップグループに入れたが、トラブルが出てリタイアとなった。第2レースは残念な結果だったが、気持ちを切り替えて月曜日のテストに取り組みたい。次のスペインはウインターテストで結果がよかったので、次戦こそ、優勝を狙いたい」

マックス・ノイキルヒナー(スーパーバイク リタイア/15位)「レースウイークを通じて、バイクのセットアップに全力を注いだが、最後まで完ぺきな状態にはならなかった。いま抱えている最大の問題は、コーナリング中にラインをキープするのが難しく、そのために立ち上がりで遅れてしまう点だ。それで、ブレーキングでも思いきり攻めることができない。月曜日のテストで、この問題の解決に全力を注ぎたい」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 優勝)「とても厳しいレースだったし、こうして優勝することができて、本当にうれしい。今年もCBR600RRは、本当にすばらしい仕上がりだ。今回はすべてが順調だった。不満があるとすれば予選でPPを取れなかったことだ。今日はウオームアップで気持ちよく走れたし、いいレースができると確信した。ラスコルツとの厳しい戦いはラストラップまで続いたが、勝つことができた。開幕戦のオーストラリアは悔しいレースでがっかりした。その悔しさを晴らすことができた。チームとHondaに感謝している」

ミケーレ・ピロ(スーパースポーツ 3位)「スーパースポーツで初めて表彰台に立つことができて、本当にうれしい。チームがすばらしいバイクに仕上げてくれたし、ベストを尽くしてくれた。前回のオーストラリアでは、表彰台争いに絡みながらパンクするアクシデントでリタイアしているので、その雪辱を果たすことができた。次のバレンシアでは、2位以上を目標にがんばりたい」

ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 11位)「思っていたようなレースができなかった。レース序盤、フルタンクのときにうまく走れなかった。それでもリードを築こうと全力でプッシュしたが、結果的に、それでタイヤを消耗させてしまった。終盤に入ってラスコルツとソフォーグルに抜かれたが、最終ラップまでバトルになると思っていた。しかし、ブラインドコーナーの4コーナーで縁石に乗り上げて転んでしまった。再スタートすることができたが、ブレーキのマスターシリンダーが破損していて、チェッカーを受けるのがやっとだった。残念だったが、今日獲得したポイントが、チャンピオン争いに生きると思っている」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム
1M.ビアッジアプリリア2237:59.283
2L.ハスラムスズキ22+0.200
3ジョナサン・レイHonda22+6.901
4C.チェカドゥカティ22+7.457
5 L.キャミア アプリリア22+7.564
6S.バーンドゥカティ22+11.420
     
16ヴィットリオ・イアンヌッツォHonda22+59.135
17シェリダン・モライスHonda22+59.852
RTマックス・ノイキルヒナーHonda3+19Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム
1M.ビアッジアプリリア2238:06.128
2L.ハスラムスズキ22+0.191
3C.クロッチローヤマハ22+0.658
4C.チェカドゥカティ22+1.015
5L.キャミア アプリリア22+3.123
6J.トーズランドヤマハ22+9.131
     
15マックス・ノイキルヒナーHonda22+37.372
RTシェリダン・モライスHonda12+10Laps
RTジョナサン・レイHonda7+15Laps
RTヴィットリオ・イアンヌッツォHonda7+15Laps

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム
1ケナン・ソフォーグルHonda2035:21.143
2J.ラスコルツカワサキ20+0.031
3ミケーレ・ピロHonda20+8.879
4C.デイビストライアンフ20+15.270
5F.フォーレカワサキ20+22.096
6藤原克昭カワサキ20+23.041
     
7ロビン・ハームスHonda20+30.830
8ジノ・レイHonda20+35.171
9マッシモ・ロッコリHonda20+35.225
11ユージェーヌ・ラバティHonda20+49.540
13アレクサンダー・ルンドHonda20+1:08.602
14バスティン・シェゾーHonda20+1:13.455
15ダニーロ・デロモHonda20+1:30.738
16パオラ・カッツォーラHonda20+1:30.852
RTミゲル・プライアHonda16+4Laps
ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1 L.ハスラムスズキ85
2 M.ビアッジアプリリア69
3 C.チェカドゥカティ60
4 M.ファブリッツォドゥカティ46
5 芳賀紀行ドゥカティ43
6 ジョナサン・レイHonda39
 
17 マックス・ノイキルヒナーHonda5
18 ジョシュア・ブルックスHonda2

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 ライダー ポイント
1スズキ85
2ドゥカティ71
3アプリリア69
4Honda40
5ヤマハ32
6BMW29
7カワサキ7

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 ケナン・ソフォーグルHonda41
2 J.ラスコルツカワサキ40
3 ユージェーヌ・ラバティHonda30
4 F.フォーレカワサキ22
5 D.サロントライアンフ19
6 ロビン・ハームスHonda18
 
8 マッシモ・ロッコリHonda17
9 ミケーレ・ピロHonda16
11 ジノ・レイHonda14
13 ミゲル・プライアHonda7
14 アレクサンダー・ルンドHonda3
16 バスティン・シェゾーHonda2
17 パオラ・カッツォーラHonda2
18 ダニーロ・デロモHonda2

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda50
2カワサキ40
3トライアンフ26