2011年7月13日 | 公開合同テスト(2)レポート |
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秋吉耕佑/伊藤真一はさらなるジャンプアップを狙う
高橋巧/玉田誠に岡田忠之が合流しての初テスト
開催日:2011年7月12日(火)、13日(水)
会場:三重県・鈴鹿サーキット
天気:12日/晴れ、13日/快晴
気温:12日/31.4℃、13日/31.3℃
鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)に向けての合同プライベートテストが、7月12日(火)、13日(水)に行われました。
今回が決勝に向けて最後のテストとなりました。#634 MuSASHi RT HARC-PRO.は第3ライダーの岡田忠之が加わり、ライダー3人がそろいました。岡田は、全日本選手権で高橋巧を見ていることが多く、高橋にとっては身近な大先輩。全日本選手権を一緒に回っていることもあり、チームスタッフとのコミュニケーションも問題はありません。玉田誠にとっても尊敬する先輩であり、2002年の鈴鹿8耐では、師弟コンビで参戦し、2位表彰台に立った実績があります。
#11 F.C.C. TSR Hondaは、清成龍一が英国スーパーバイク選手権第7戦に参戦するため、テスト参加は初日のみとなりました。2日目は、秋吉耕佑と伊藤真一がテストを続けました。
初日は、晴れから曇りへと天候が変わりました。午後は思いのほか涼しい気候となり、各チームともテストメニューを若干変更、晴天と予報されている2日目にロングランを移行するなどして、耐久仕様のマシンをきっちりと確認していました。
#634 MuSASHi RT HARC-PRO.は、岡田がこれまでのマシンに乗りながら、セッティングの方向性を見極める作業に終始し、大幅な見直しがなされました。#11 F.C.C. TSR Hondaは、清成が1台のマシンに乗り続け、マシンとタイヤに慣れるために、走り続けました。また、前回のテスト同様、秋吉と伊藤がもう1台のマシンに乗りながらセットアップを詰めました。2日目は、最終調整のためロングランをこなしました。
また、プライベーター勢も精力的にテストを重ね、大きな手応えを得ています。#999 テルル・ハニービーレーシングは野田弘樹、関口太郎、岩田悟が、2分11秒台に入れました。#25 Honda鈴鹿レーシングチームの徳留和樹と安田毅史は、ともに2分10秒台を記録。テスト参加は2日目のみでタイムアップに成功し、注目を集めました。
初日トップタイムをマークしたのは秋吉で、唯一、2分8秒台を記録。2日目のトップは加賀山就臣(スズキ)で2分9秒27となりました。昨年のテスト時、また、今季の開幕戦となった鈴鹿2&4の時と比べても、全体的にタイムは低調となりました。鈴鹿8耐前哨戦の鈴鹿300qレースが開催されなかったこと、テスト回数も減少しているなど、さまざまな要因が考えられますが、各チームとも、本番のレースウイークでしっかりとマシンを仕上げ、決勝日にマシン、ライダーとも、最高のコンディションで挑む意気込みを見せています。
東日本大震災からの復興にともなう節電への配慮から、今年に限り、決勝のスタート時間が1時間早まります。日没前のゴールとなることから、暑い時間帯の走行が増えることもあり、今大会は3人体制が主流の様相を見せています。これにともなって、チームの戦略も変化し、これまでとは違う見どころが増えることになりそうです。
秋吉耕佑(#11 F.C.C. TSR Honda) 「今回、清成が1日目しか参加できないので、とにかく、マシンに慣れてもらいたいと1台に乗り続けてもらいました。2日目は、僕と伊藤さんで、セッティングの最終確認をしてタイムを出したかったのですが、思うようにタイムを上げられませんでした。いろいろと仕様を試したのですが、いいバランスが見つからず苦戦しています。ですが、大丈夫です。きちっとトップを狙える状況まで持っていきます」
伊藤真一(#11 F.C.C. TSR Honda) 「基本は秋吉セッティングのいい部分をこわさずに、それを引き上げることが目標でした。2日目の午前中にロングランをしたのですが、思った以上にコース上にライダーがいたことなどもあり、自分たちが想定したタイムで走ることができませんでした。タイムにバラつきがあるので、そこを調整しながら本番に備えたいです。体調管理をしっかりして、最高のレースにするつもりです」
清成龍一(#11 F.C.C. TSR Honda) 「前回のテストと今回の1日目に1台のマシンを与えてもらって、先輩たちに申し訳ない気持ちもありましたが、与えてもらったのだから、本番で、それに応えるようなレースがしたいです。今はBSBへと気持ちを切り替えてがんばってきます。勝って、その勢いを持ち込めるようにがんばります」
高橋巧(#634 MuSASHi RT HARC-PRO.) 「岡田さんや玉田さんと一緒に走れることになり、とてもうれしいです。今回のテストでも、マシンの症状などの伝え方など、勉強になることが多いです。ここで得たことを全日本につなげていきたいと思います。あとは、8耐レースウイークにしっかりとマシンを理解して、本番に備えたいと思っています」
玉田誠(#634 MuSASHi RT HARC-PRO.) 「今回のテストでは、タイムを気にしていませんでした。テストをもっとやりたいというのは、みんな同じだと思います。レースウイークを使って、しっかりとまとめていきたいです。まだ一度も8耐で勝ったことがないので、どうしても勝ちたいと思っています」
岡田忠之(#634 MuSASHi RT HARC-PRO.) 「レースにつながるテストができて、感触も上々です。まだ、足回りに関してセッティングがもう少し、という問題はありますが、大丈夫です。巧と誠でベース仕様ができているので、トータルパフォーマンスをしっかり上げられるようにサポートします」
徳留和樹(#25 Honda鈴鹿レーシングチーム) 「タイム的には、もう少し上を狙えるのではないかと思っています。1回目のテストはトラブルで走ることができなかったので、今回のテストは一日でも貴重です。表彰台のチャンスがあると信じているので、プライベートトップの位置にいたいと思っています。安田さんは速いですし、セッティングも違わないので、気持ちよく走れています」
安田毅史(#25 Honda鈴鹿レーシングチーム) 「バイクに乗るのは1年ぶりです。徳留君とは初めて組みますが、ポジションやセッティングでも問題なくきています。テストの感触は上出来だと思っています。今日のテストは体力的にはつらい部分もあったので、本番までには、しっかり身体を絞ってこようと思っています。4位が目標。この4位争いが、し烈になると思うので、しっかりがんばります」
野田弘樹(#999 テルル・ハニービーレーシング) 「3人のいいところを出し合って戦えば、うまくいくと思っています。タイヤや燃費、耐久性を考えながら準備ができていると思っています。優勝候補の3チームは上のレースをしていて、4位争いは激しくなると思うので、面白いレースになると思います」
関口太郎(#999 テルル・ハニービーレーシング) 「順調にテストを終えることができたと思います。予定通りロングランもできましたし、3人が2分11秒台で走ることができるので、バランスのとれたチームだと思います。次につなげていくためにも、8耐を大事に走りたいと思います」
岩田悟(#999 テルル・ハニービーレーシング) 「先輩たちと順調にテストを終えることができました。できればトップ10トライアルを走りたいと思っているので、しっかり走ってタイムを更新して、チームのみんなに求められて走ることができたらと考えています。8耐本番までしっかり体調管理をしてがんばります」