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鈴鹿8耐 Hondaライダー壮行会レポート
2007 SUZUKA 8HOURS
鈴鹿8耐 Hondaライダー壮行会レポート

2007年7月8日(日)開催

2007 QMMF FIM世界耐久選手権シリーズ第3戦“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第30回記念大会(7月29日決勝)に向けたHondaライダーの壮行会が7月8日、Hondaウエルカムプラザ青山で行われました。会場にはその数日前に合同テストを終えたばかりのワークスマシンHonda CBR1000RRWの実車が展示され、レースファンたちの熱い注目を集めました。

壮行会は、元HondaワークスライダーでMotoGPの解説などで活躍される宮城光さんを司会に、(株)ホンダ・レーシング(HRC)の山野一彦 鈴鹿8耐プロジェクトリーダー、今季からTEAM HRCのライダーに抜擢され全日本選手権JSB1000に参戦し、鈴鹿8耐では33号車のリザーブライダーである手島雄介選手。昨年の鈴鹿8耐で悲願の優勝を飾ったTSR藤井正和監督、エースライダーである伊藤真一選手が参加。また、会場に来ることのできなかった期待のHondaライダーらがビデオメッセージで参加して、8耐への意気込みを語りました。

鈴鹿8耐 Hondaライダー壮行会

鈴鹿8耐は日本最大のバイクイベントとして、また“真夏の祭典”として多くのバイクファンに愛され、今年30回目を迎えます。今季、全日本選手権に復帰したHRCは鈴鹿8耐への準備を整えて必勝体制を築いていること、また、同じくHondaマシンを使用するチームの中でも最大のライバルであるF.C.C. TSR ZIP-FM Racing Teamが同じ壇上に上るなど、ファンには興味深い壮行会となりました。また、先のテストで負ったケガが心配されていた伊藤選手の登場もあり、会場に駆けつけた150人を超すファンや報道陣の熱気に包まれました。

TSR藤井正和監督鈴鹿サーキットに本拠地を置いて1983年からレース活動を始め、世界GPへも参加、数々の名ライダーを輩出してきたTSRの藤井監督は「世界のトップライダーと比較しても伊藤真一、辻村猛以上のライダーはいないと思っています。今年は伊藤がケガで8耐が復帰レースとなり、さらに辻村は7月4日のテストで転倒し、ケガをしたことで参戦が微妙となり苦しい状況ではあります。ですが、こんなときこそ、力の見せどころだと思っています。世の中には2種類の人間がいて、バイクに乗る人と乗らない人、バイクに興味を持つ人と持たない人がいる。だが、さまざまなスポーツの中で、これだけ、日本人が堂々と世界と渡り合い、チャンピオンになれるスポーツはそうはないと思う。ぜひバイクに興味を持ち、乗る側の人間となり、一緒にレースを盛り上げましょう」と呼びかけました。

伊藤真一鈴鹿8耐ポールポジション6回、優勝回数3回、昨年の優勝で最年長記録(39歳)を記録した伊藤選手は、全日本選手権の開幕前の事前テストで転倒して左股関節を痛めて前半戦はレースをキャンセル。さらに6月末に行われたテストでも転倒し、安静を言い渡されるという状況だったため、久しぶりにファンの前に姿を見せたことで熱烈な歓迎を受けました。

伊藤選手はケガのダメージを感じさせない軽やかな足取りで元気に登場。爽やかな笑顔で「HRCが完ぺきにテストをこなしていること、ヨシムラスズキ勢が絶好調と、鈴鹿8耐2連勝に向けて強敵が多いですが、最大限の努力をして辻村とがんばりたい」と抱負を語り、盛大な拍手を浴びました。

山野一彦 鈴鹿8耐プロジェクトリーダー山野さんは「昨年の鈴鹿8耐では勝つことができず、我々は、ならくの底へ落とされたような気分でした。勝ったときの喜びは一瞬ですが、悔しさは1年続きます。このつらい思いはスタッフ全員が味わったものですから、今年のHRCの意気込みは強い。今年は世界中から候補ライダーを集めてオーディションをして、そこで勝ち残ったライダーでチーム編成しています。うれしいことではありますが、リザーブライダーの岡田忠之選手も手島も好調ですし、いまだに最終ラインナップに悩んでいる状態です。最終テストを終え、結論が出たら、すぐに皆さんに報告します」と約束しました。

手島雄介緊張感を持って壮行会に参加した手島選手は「鈴鹿8耐は日本のモータースポーツの中でも特別なレースなので、レースを見たことがない方にもぜひ楽しんで欲しい。僕もリザーブライダーという立場ではありますが、最後まであきらめずに正ライダーを目指したい。残り少ない時間の中で結果を出して認めてもらえるよう、夢にまで見た表彰台を思い描いてがんばっていきたい」と初々しくアピール、温かい拍手が沸き起こりました。

優勝候補のTEAM HRC、そしてF.C.C. TSR ZIP-FM Racing Teamともに、鈴鹿8耐本番を目前に控えて、ライダーの調整を含めて、いまだ全貌が見えないということは、それだけ鈴鹿8耐というレースの難しさと、チームの勝利にかける意気込みの強さを伝えるものでもあります。集まったファンは、鈴鹿8耐への4人の熱い思いを受け止め、応援を誓いました。

壮行会の終わりには、恒例のプレゼント抽選会と握手会が行われ、登壇者もファンとの触れ合いを楽しみ、イベントは盛況の中で終了しました。鈴鹿8耐は7月29日(日)に決勝を迎えます。

鈴鹿8耐 Hondaライダー壮行会

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